はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

米SEC、トロン創設者ジャスティン・サン氏らを提訴

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

SEC、ジャスティン・サン氏らに訴訟起こす

米証券取引委員会(SEC)は22日、未登録証券を提供・販売したとして、暗号資産(仮想通貨)トロン(TRX)の創設者であるジャスティン・サン氏に対して訴訟を起こした。ウォッシュトレードを行ったとも申し立てている。

SECは、この関連でリンジー・ローハン氏など著名人8人も提訴した。

ニューヨーク南部地裁に提出された訴状は、サン氏と彼の企業は、複数の「報奨金プログラム」によりTRXとBTTの両トークンを提供・販売していたとする。

訴状によると、このプログラムは、プロモーターにTRXとBTTを分配し、その代わりに、ソーシャルメディア上でのトークン宣伝や、トロンのテレグラムやディスコードチャンネル、サン氏の有するBitTorrentなどへの勧誘を行わせていた。

また、サン氏、BitTorrent財団、Rainberry(BitTorrentの提供企業)が、トロンのウォレットや仮想通貨取引所でTRXを購入・保有する投資家に、BTTを提供・販売したと主張している。以上の事例はすべて、未登録証券の提供や販売にあたり、違法だとする形だ。

SECはさらに、サン氏がTRXの市場における取引量を見かけ上増加させるために、ウォッシュトレードを行い、連邦証券法の不正防止・市場操作条項に違反していたとも申し立てている。

少なくとも2018年4月から2019年2月にかけての間に、従業員に対して、サン氏が管理する2つの仮想通貨取引プラットフォームのアカウント間でTRXのウォッシュトレードを行うよう指示。毎日450万から740万のTRXがウォッシュトレードされていたと主張した。

ウォッシュトレードとは

取引誘引を目的として、同一人物が同じ資産の売買両方の注文を発注するといった権利移転を目的としない取引のこと。

▶️仮想通貨用語集

SECのゲーリー・ゲンスラー委員長は次のようにコメントしている。

サン氏と彼の会社は、米国の投資家に未登録証券の提供と販売を行い、投資家の犠牲の上に数百万ドルの違法な収益を得た。それに加えて、未登録の取引プラットフォームでウォッシュトレードを行い、TRXの取引が活発であるかのように見せかけた。

現時点でサン氏は本件についての声明は発表していない。

著名人8人も提訴

SECのグルビル・グレワル執行部ディレクターは、「サン氏は数百万人のフォロワーを持つ有名人に報酬を支払い、その報酬を開示しないよう明確に指示しながら、未登録商品を宣伝させていた」と述べた。

SECは、サン氏のトークンを宣伝したとして、女優のリンジー・ローハン氏、ユーチューバーのジェイク・ポール氏、ラッパーのソウルジャ・ボーイ氏やエイコン氏などを含む8名の著名人を提訴している。

このうち6人はすでに、訴状の内容を認めることも否定することもなく、6人合計で約5,200万円(40万ドル)以上の罰金や不当利益の返還分などを支払って、SECと和解することに同意した。

「未登録証券」判断は恣意的との声も

SECはこれまで、様々な仮想通貨を「未登録証券」として提訴してきたが、このことについては明確なガイドラインを示しておらず、恣意的に法的執行を行っていると批判する声も上がっている。

最近の関連事例として、米大手仮想通貨取引所コインベースは、「一部のステーキングサービスを証券とみなす可能性」を示唆するSECの最近の措置を厳しく批判しているところだ。

関連「ステーキングサービスを証券認定から除外すべき理由」米コインベースがSECに請願書提出

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
09/18 木曜日
16:50
「社会のジレンマを突破する」日本初のステーブルコイン発行ライセンス取得、JPYC岡部典孝氏が語る|独占インタビュー
JPYC株式会社が日本初の日本円建てステーブルコイン発行ライセンスを金融庁から取得。代表の岡部典孝氏が語る100万円制限の実態、3年後10兆円の発行目標、プログラマブルマネーがもたらす金融革命とは。
13:40
ウォーレン米議員ら、トランプ政権の仮想通貨特命官に対する倫理調査を開始
エリザベス・ウォーレン米上院議員ら8名の民主党議員が、トランプ政権のAI・仮想通貨特別顧問デービッド・サックス氏の特別政府職員としての任期制限超過疑惑について倫理調査を開始した。130日の上限を超過している可能性を指摘し、詳細な勤務日数報告を要求している。
13:35
米SECが承認、BTCやXRP投資のマルチ仮想通貨投資信託のETF転換
米SECがグレースケールのマルチ仮想通貨ETPを承認し、ビットコインやイーサリアムなど5銘柄への一般投資家アクセス投資が可能になった。新たな包括的上場基準も同時に導入されている。
13:02
ポリマーケットでの裁定取引で年間60億円の利益発生か 研究者ら分析
分散型予測市場ポリマーケットでミスプライシングを利用した裁定取引により年間60億円の利益が発生しているとの論文が発表された。研究者による分析を解説する。
12:04
FRB利下げ決定も仮想通貨の市場反応は限定的、BNB前週比9.2%高で1000ドルの大台迫る
FOMCでは米FRBが0.25%利下げを決定したが、暗号資産(仮想通貨)への影響は限定的だった。主要アルトコインでは、BNBが前週比9.2%高の1,000ドル目前に。背景としては、バイナンスの規制環境の進展の兆しとMegadropなどの需要が挙げられる。パウエル議長は年内2回の追加利下げを予想するも慎重姿勢を維持。
11:03
業界の行方を決める「天王山」に臨む──ビットバンク廣末氏が描く未来戦略
ビットバンク廣末紀之CEOが語る、預かり資産1兆円規模への成長と今後の展望。金商法への移行と分離課税実現に向けた2025年後半は業界の「天王山」。
11:00
ビットコイン・トレジャリー企業の勢い減速か、4社に1社が純資産割れで取引=K33報告
K33リサーチなどが報告したところによると、ビットコイン・トレジャリー企業の4分の1が純資産価値を下回る時価総額で取引されており、業界の統合が進む可能性が指摘された。
10:02
ヴィタリック、イーサリアムの開発計画をプレゼン
ヴィタリック・ブテリン氏は、仮想通貨イーサリアムの開発計画についてプレゼンを行った。大阪で開催されているイーサリアムのカンファレンスEDCONに登壇した。
09:40
フォワード・インダストリーズ、最大5900億円規模の資金調達でソラナ戦略を推進
米上場企業フォワード・インダストリーズが最大40億ドル規模のATM増資で仮想通貨ソラナトレジャリー戦略を推進する。DeFi Development Corpもソラナ買い増しを発表した。
08:45
トランプ・ジュニア出資のサムザップ、750万ドージコインを初購入
米ナスダック上場のサムザップメディアが750万ドージコインを200万ドルで公開市場から初回取得したと発表した。
07:20
米SEC、仮想通貨ETF上場手続きを大幅簡素化へ
米証券取引委員会が、ナスダック、Cboe BZX、NYSEアルカの3大取引所による包括的上場基準を承認。今後、仮想通貨を含むコモディティベース株式の上場プロセスが大幅に簡素化される見通しである。
07:10
SBI新生銀行、トークン化預金「DCJPY」の導入を検討へ
SBI新生銀行は、円建てトークン化預金DCJPYの導入を検討すると発表。JPモルガンらが参加するプラットフォームを活用し、トークン化預金での多様な外貨の取り扱いも検討する。
06:50
仮想通貨取引所Bullish、NY州からビットライセンス取得 米国展開へ
機関投資家向け仮想通貨取引所ブリッシュが17日にニューヨーク州金融サービス局からビットライセンスと送金業ライセンスを取得したと発表した。
06:25
マネーグラム、ステーブルコイン送金サービス開始 
国際送金大手のマネーグラムが9月17日にクロスミントと提携しステーブルコインを活用した新たな送金サービスを南米コロンビアで開始すると発表した。
06:02
カルシ、予測市場エコシステムハブ開始 ソラナとベースと提携
予測市場プラットフォーム大手Kalshiが17日、ソラナとベースとの提携によるエコシステム支援ネットワーク「カルシエコ」の開始を発表した。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧