はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

ひろゆき×加納裕三 特別対談レポート『ビットコイン・Web3は世の中に必要か』|WebXカンファレンス

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

新興技術の構築にフォーカスすべき

Web3やビットコインは世界で注目されるトピックの一つとされるが、直感的にわかりづらく、そもそもどの様なニーズや将来性があるかを明確に答えられる人は少ない。

そこで、CoinPost株式会社の主催するWebXカンファレンスにて、Web3に精通する加納裕三氏と、実業家であり2ちゃんねるの創設者の「ひろゆき」こと西村博之氏が、「ビットコイン・Web3は世の中に必要か?」をテーマに対談を実施。初心者から事業者まで理解を深める機会となった。

西村博之氏と加納裕三氏の対談は、ビジネス動画メディア『ReHacQ』の協力のもと実現した。モデレーターは、経済・ビジネスに関するバラエティー番組『ReHacQ』を手がける株式会社tonari代表取締役CEO高橋 弘樹氏が務めた。

8/21追記:WebX特別対談の映像が初公開されました。ぜひご覧下さい。

対談内容

自身もWeb3ゲーム、例えばSTEPNを楽しんでいるというひろゆき氏。「Web3の世界には詐欺的な人々が存在し、その理由としてWeb3の不明瞭な法的立場とユーザーの理解不足が詐欺的行為を生む根底にある」と同氏は警告した。

ひろゆき氏は特に、NFT(非代替性トークン)が具体的にどのような権利を取引しているのかが不明瞭であると指摘した。加納氏との対談を通じて、法的にはデジタルデータの所有権を認めていないため、NFTを購入してもデータの所有権は得られないという事実が、出席者の間で改めて共有された。

加納氏は、NFTは所有権や著作権を持たず、取引されているのは”所有感”だけであると明言。その価値はNFTを持つことを誇りに思う人々によって支えられており、ユーザーはそのことを理解して取引を行うべきだと述べた。さらに、グローバルな環境では、利用規約を含むユーザーの認識が重要であると強調した。

ひろゆき氏は、似た見解をWeb3全体にも示している。同氏は、投機で儲けたい人、またそうした人を欺いて儲けようとする業者の比率が増え、純粋に構築をモチベーションとする人々の割合が小さくなっている状況に懸念を示す。

加納氏も同意し、インターネットの黎明期や2000年前後のインターネットバブルと似た状況だと語る。しかし、ひろゆき氏は、上場企業には投資家保護のためのチェックシステムが存在したが、オープン市場であるWeb3にはそれが欠けており、投資家にとって危険であると批判した。また、IEOなど自主規制ルールが整備されているが、、チャンスを追求するユーザーが海外への進出を考え、結果的に詐欺に巻き込まれる現状を憂慮した。

最後に、Web3の可能性について語った加納氏は、少額決済に大きな可能性があると見ており、マンホール撮影(例:TEKKON)のような大衆労働力を活用し、少額の報酬を手渡す新たなビジネスモデルが存在すると語った。

それに対して、ひろゆき氏は、ユーザーにとってWeb3は大金を稼ぐ手段ではなく、STEPNのようなゲームで一日数百円を稼ぐレベルの世界であるべきだとし、参加者に金儲けよりも他の動機を見つけるよう忠告した。

Web3について意見交換した両者。異色の対談は盛況のまま幕を閉じた。

Web3と仮想通貨

日本では自民党のWeb3プロジェクトチームが立ち上げられ、AIとWeb3の進化を踏まえた新たな国家戦略を総理に提言するなど、Web3推進への気運が高まっている。

そうした中、ビットコインなど仮想通貨やNFT(非代替性トークン)、分散型金融(DeFi)などは世の中をどのように変えるポテンシャルがあるのか、そもそもこれからの社会ではそうしたWeb3の発展が必要なのか注目されている。

関連:なぜ日本政府は「Web3政策」を推進し始めたのか?重要ポイントと関連ニュースまとめ

Web3とは

現状の中央集権体制のウェブをWeb2.0と定義し、ブロックチェーン等を用いて非中央集権型のネットワークを実現する試みを指す。代表的な特徴は、仮想通貨ウォレットを利用したdAppsへのアクセスなど、ブロックチェーンをはじめとする分散型ネットワークのユースケースがある。

▶️仮想通貨用語集

登壇者プロフィール

株式会社bitFlyer 加納 裕三 CEO。ゴールドマン・サックス証券(株)等を経て、2014年に(株)bitFlyerを共同創業。以降、国内の法改正に関する提言や自主規制ルールの策定等に尽力すると共に、暗号資産交換業者であるbitFlyer USA, Inc.のCEO、bitFlyer EUROPE S.A.のチェアマンを歴任し、グローバルな視点で暗号資産交換業業界の発展に貢献。現在、2019年に設立した(株)bitFlyer Blockchainの代表取締役を務めるほか、(一社)日本ブロックチェーン協会(JBA)代表理事、(一社) Metaverse Japanアドバイザー等を務め、web3業界の発展に向け意欲的に活動中。

西村 博之氏。日本の実業家、論客。2ちゃんねる創設者。フランス・パリ在住。英語圏最大の匿名掲示板「4chan」管理人。日本最大級の匿名掲示板「2ちゃんねる」開設者。東京プラス株式会社代表取締役。有限会社未来検索ブラジル取締役。

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
09/18 木曜日
07:20
米SEC、仮想通貨ETF上場手続きを大幅簡素化へ
米証券取引委員会が、ナスダック、Cboe BZX、NYSEアルカの3大取引所による包括的上場基準を承認。今後、仮想通貨を含むコモディティベース株式の上場プロセスが大幅に簡素化される見通しである。
07:10
SBI新生銀行、トークン化預金「DCJPY」の導入を検討へ
SBI新生銀行は、円建てトークン化預金DCJPYの導入を検討すると発表。JPモルガンらが参加するプラットフォームを活用し、トークン化預金での多様な外貨の取り扱いも検討する。
06:50
仮想通貨取引所Bullish、NY州からビットライセンス取得 米国展開へ
機関投資家向け仮想通貨取引所ブリッシュが17日にニューヨーク州金融サービス局からビットライセンスと送金業ライセンスを取得したと発表した。
06:25
マネーグラム、ステーブルコイン送金サービス開始 
国際送金大手のマネーグラムが9月17日にクロスミントと提携しステーブルコインを活用した新たな送金サービスを南米コロンビアで開始すると発表した。
06:02
カルシ、予測市場エコシステムハブ開始 ソラナとベースと提携
予測市場プラットフォーム大手Kalshiが17日、ソラナとベースとの提携によるエコシステム支援ネットワーク「カルシエコ」の開始を発表した。
05:45
米CME、ソラナとXRPの先物オプション取引を10月に提供予定
世界最大のデリバティブ取引所CMEグループが10月13日にソラナとXRPの先物オプション取引を開始すると発表した。
09/17 水曜日
18:00
日本でステーブルコイン普及のハードルと可能性は?|WebX2025トークセッション
WebX2025で日本円建てステーブルコインの普及をめぐるパネルセッションが開催された。専門家がステーブルコインの課題やユースケース創出をめぐって徹底議論した。
17:43
メタプラネット、「Bitcoin.jp」ドメインを取得 「ビットコインジャパン」も設立
メタプラネットは「Bitcoin.jp」を戦略的に取得し、新会社を設立。国内ビットコイン事業の拡大と収益基盤強化を目指す。
15:15
ビットコイン・スタンダード著者、アルゼンチン・ミレイ政権の経済政策を「ポンジスキーム」と指摘
ビットコイン・スタンダード著者のサファディーン・アモス氏が、アルゼンチンのミレイ政権の経済政策を「国家規模のポンジスキーム」と痛烈に批判。キャリートレードによる金融システムの崩壊リスクと、自由主義政策の矛盾を解説した。
13:30
11年間休眠のビットコインクジラが1000BTC移動、170億円相当
11年以上休眠していたビットコインクジラが17日朝、1000BTCを4つの新しいアドレスに移動したことがオンチェーンデータで判明した。
11:40
コインベース、銀行の「預金流出」懸念を否定 ステーブルコイン規制めぐり反論
米仮想通貨取引所大手コインベースが銀行業界のステーブルコイン規制変更要求に対し、預金流出は根拠のない神話だとする反論文書を発表した。
10:45
米ビットコイン法案承認に向けた円卓会議、セイラー会長らが出席
米連邦議会でビットコイン法案の円卓会議が開催され、ストラテジーのマイケル・セイラー氏らが出席。この法案では米政府が合計で仮想通貨ビットコインを100万BTC購入することなどが提案されている。
10:02
米国と英国、仮想通貨市場などで連携強化を協議=報道
ベッセント米財務長官、リーブス英財務相が仮想通貨分野での連携強化を協議した。リップル社なども出席した会合で、英米テックブリッジ関連で話し合いが行われた。
09:40
バイナンス、米司法省との監視官解除交渉が進行中=報道 
世界最大の仮想通貨取引所バイナンスが43億ドルの和解合意で課された外部監視官の要件が解除される可能性について米司法省と協議していることが報じられた。BNBが上昇。
08:40
サークル、ハイパーリキッド上でUSDC展開へ HYPE投資も実施
大手ステーブルコイン発行企業のサークルがデリバティブ取引DEX最大手のハイパーリキッドでUSDCのネイティブサポートを開始すると発表した。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧