はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

CPI控えビットコイン続落、イーサリアムとはデカップリング傾向

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

マクロ経済と金融市場

10日の米NY株式市場では、ダウ平均株価は前日比134.6ドル(0.4%)高、ナスダック指数は78.6ポイント(0.58%)高で取引を終えた。

現時点で株価への影響は少ないものの、中東情勢の緊迫化を巡る地政学リスクへの懸念は強い。今年中の追加利上げは現時点では織り込まれていないが、明日21時半に発表される米9月消費者物価指数(CPI)の結果次第で、FRB(米連邦準備制度)がタカ派に傾倒する可能性もあることから注視されるところだ。

関連:日米株上昇、中国碧桂園初デフォルトの可能性|11日金融短観

仮想通貨市況

暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコイン価格は前日比1.69%安の1BTC=27,137ドルに。

BTC/USD日足

意識されていた200MA(200日移動平均線)の28,000ドルに抑え付けられるようにして反落すると、27,200ドル水準も底割れた。足元では売り優勢となっており 、25,000ドル付近のサポートライン(下値支持線)までに下げ止まるかどうかが焦点となりそうだ。

明日のCPI結果次第では荒れる可能性もあり、ポジション調整を余儀なくされている。

ETH相場の軟調理由

暗号資産(仮想通貨)リサーチ企業Kaikoは10日、「イーサリアム(ETH)がビットコイン(BTC)を下回る理由」を分析したレポートを掲載した。

前週比1.38%安のビットコイン(BTC)に対し、イーサリアム(ETH)は4.59%安と下落幅が大きい。前月比では8.94%高のBTCに対し、1.30%に留まるなどパフォーマンスで遅れを取っている。

レポート冒頭ではETH先物について考察。VanEck EFUTとProShares EETHは、ローンチ1週間で1日の平均取引高はわずか50万ドルに留まったと指摘し、21年10月にローンチされた米国初のBTC先物ETFであるプロシェアーズ・ビットコイン・ストラテジー(BITO)は、取引初日だけで10億ドルを超える取引量に達したと比較した。

kaiko

時期要因を踏まえると、2年前とはまったく異なる市場環境であることは留意すべき点であるものの、弱気相場の長期化による影響はアルトコイン相場に多大な影響を及ぼしている。

一方で、イーサリアムへのエクスポージャーを獲得するための流動性があり、コスト効率が高く、透明性の高い方法を提供しているという点では、先物ETFの存在意義を評価した。

ETHは22年9月の大型アップグレードThe Merge(ザ・マージ)以来、市場全体を大幅にアンダーパフォームしており、ビットコイン建ての「ETH/BTC」価格と出来高比率の低下は過去1年間で際立っている。

kaiko

ETH永久先物の建玉は9月初旬以来増加しているが、調達金利は中立からマイナスの範囲にとどまっており、市場に明確な方向性がないことが示唆されている。

kaiko

AmbCryptoが報じたところによれば、ビットコインとイーサリアムの価格推移はデカップリングしつつあるようだ。

過去の相場ではビットコインとイーサリアム価格は連動しやすく、暗号資産同士の組み合わせの中でも相関係数は高い傾向にあったが、直近ではビットコインの占有率を示すドミナンスの上昇に伴い、今年最も低い水準で推移している。

ETH_BTC

ビットコインに資金が集中する背景としては、「ビットコイン現物ETF(上場投資信託)」の承認可能性が高まっていることや、来年5月頃に半減期が迫っていることも挙げられる。

関連:上場投資信託「ビットコインETF」とは|ブラックロックの申請が注目される理由

関連:1年を切った次回ビットコイン半減期へのカウントダウン、市場動向と専門家の予測は?

このような状況を受け、イーサリアム(ETH)に対するクジラ(大口投資家)の関心は薄れつつある。10,000ETH以上保有するウォレットアドレス数は、過去2年間で最も低い1,074まで減少した。

過去に掲載したマーケットレポート一覧はこちら

厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
04/01 火曜日
17:40
メタプラネット、ビットコインを696 BTC追加購入
メタプラネットが696BTCを追加取得した。キャッシュ担保付きプットオプションで第1四半期に7.7億円の収益を計上し、長期的なビットコイン蓄積と安定収益を同時に狙う戦略を公開した。
15:02
オリコン調査 ビットコイン取引所満足度ランキングbitbankが首位【現物取引】
オリコン顧客満足度調査2025で暗号資産取引所を徹底比較。現物取引ではbitbankが2年連続の総合1位を獲得し、手数料・システム安定性で3年連続首位となった。GMOコインはステーキング・レンディングで高評価。6,260人の利用者の声から見る信頼性の高い取引所選びに。
14:15
エックスモバイルがWeb3参入 暗号資産モバイルサービスを今年度中に開始
マジモバ・ホリエモバに続く展開 格安携帯電話サービスを提供するMVNO「エックスモバイル」は1日、暗号資産(仮想通貨)を含むWeb3事業への本格参入を発表した。今年度中に、ブロ…
13:45
テザー、1Qに8888BTC追加購入
ステーブルコイン最大手テザーが2025年第1四半期に約1,100億円相当のビットコインを追加購入。総保有量は92,647BTCとなり世界第6位のホルダーに。
13:10
イーサリアムL1の手数料収益が大幅減少 目標達成も課題浮上
仮想通貨イーサリアムのDencunアップグレード後、L1の手数料収益が大幅に低下。ガス代削減という目標は達成したものの、ETHのインフレ課題が浮上していることを解説する。
12:11
トランプ関税発表控え緊迫するビットコイン市場、ETF資金流入とマイニング課題の狭間で
4月2日のトランプ関税発表を控え、ビットコイン市場は複雑な状況に直面している。一方ではETFへの資金流入が9営業日連続で続き回復の兆しを見せる一方、マイニングコストは87,000ドルまで上昇。さらにハッシュレートは史上最高の8億5,000万TH/sを記録するという矛盾した状況だ。市場のリスク回避姿勢が強まる中、投資家とマイナーの動向から見える業界の今後を分析する。
11:25
ヘデラ関連企業ハッシュグラフ、企業向けネットワーク「HashSphere」発表
仮想通貨ヘデラ関連企業ハッシュグラフは、プライベートな許可型ネットワークHashSphereを発表。開発目的や想定するユースケース、今後の開発計画が明らかになった。
11:00
米上院議員、退職金での仮想通貨投資を可能にする『金融自由法案』を提出
米国のトミー・タバービル上院議員が退職金プランでの仮想通貨投資を許可する金融自由法案を提出。旧バイデン政権の規制に対抗し、トランプ大統領の仮想通貨支持政策を後押しする内容に。
10:10
REDXがBingXへの上場発表 モバイルサービス「REDX MOBILE」でユーティリティ拡張へ
ブロックチェーン×エンターテインメントを融合させたWeb3プロジェクト「REDX(レッドエックス)」は、2025年4月1日より、トークン還元型の次世代モバイルサービス「REDX…
10:00
トランプ大統領の仮想通貨活動に共和党内から異例の苦言
米下院金融サービス委員会のヒル委員長が、トランプ大統領の仮想通貨事業がステーブルコイン規制議論を複雑化させていると発言した。民主党からの批判を招いていることが背景だ。
08:40
トランプ家、ビットコインマイニング事業参入 Hut 8社と合弁会社『American Bitcoin』設立
Hut 8社と合弁会社『American Bitcoin』設立 米国の上場企業Hut 8(ハット・エイト)は、ドナルド・トランプ大統領の息子エリック・トランプ氏とドナルド・トラ…
08:01
ブラジル金融当局、主要年金基金の仮想通貨投資を全面禁止
ブラジル国家通貨評議会が年金事業体による仮想通貨投資を禁止。高リスクを理由に規制強化する一方、英国のカートライト社や米国複数州の年金基金はビットコイン投資を進めており、国際的な規制姿勢の違いが鮮明に。
07:30
ブラックロックCEOが見解、ビットコインが米ドルの支配的地位を奪うリスク
ブラックロックのCEOは、米国の債務が増加している現状に警鐘を鳴らし、債務を制御できなくなれば、ドルの準備通貨の地位が仮想通貨ビットコインのようなデジタル資産に奪われるリスクがあると指摘した。
07:00
ビットコイン、S&P500との相関性低下か クジラ数は3ヶ月ぶりの高水準
仮想通貨ビットコインはS&P500が下落する中でプラス推移し相関性の低下を示唆。1,000BTC以上保有のクジラウォレットは3月から11増加し1,991に到達。Cryptoquantアナリストは2020年の強気相場と類似したパターンを指摘した。
06:30
2880億円規模のビットコイン買い増し、ストラテジー社
米ストラテジー社は3月31日、22,048の仮想通貨ビットコインをさらに追加購入したことを公表した。今回の購入規模は2880億円相当のもので、このニュースが好感されビットコイン市場は一時83,757ドルまで反発。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧