はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

日本政府も参加 ProgmatやSBI証券ら民間約30社がVCファンドをデジタル証券化へ

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

VCファンドをデジタル証券化

三菱UFJ信託銀行や同社から独立したProgmat(プログマ)ら約30社は、ベンチャーキャピタル(VC)ファンドのデジタル証券化に取り組むことがわかった。日経新聞が12日に報じた。

2024年1月にプログマが、スタートアップ企業への投資を促進するための協議会を創設する。デジタル技術を活用してVCファンドに小口投資できるようにして、個人投資家のマネーがスタートアップ企業に流れやすい仕組みを構築することが目的だ。

関連三菱UFJ、国際で利用可能「国産ステーブルコイン」は2024年前半か

参加企業は上述した2社やVCのほか、SBI証券、みずほ信託銀行、大阪デジタルエクスチェンジ(ODX)など。また、法律事務所も参加し、オブザーバーとして内閣府らの政策当局も加わる。

関連ODX、新PTS市場START(スタート)の第1号案件として「公募型不動産STO」実施へ

プログマは「あらゆる価値をデジタル化すること」をミッションにしており、ブロックチェーンを初めとする先端技術を活用。報道では「デジタル技術」と書かれているが、ファンドを小口化することからもブロックチェーンを活用するとみられる。

関連大和証券・プログマ・SBIR3が連携 デジタル社債の効率化へ共同検証

ベンチャーキャピタルとは

未上場のスタートアップ企業に出資する投資会社や投資ファンドのこと。出資して経済的に支援するだけでなく、多くの場合、経営のアドバイスなども行う。

例えば出資で株式を取得した場合には、投資した企業が上場した際に株式を売却することで利益を狙うことができる。

▶️仮想通貨用語集

政府の施策

日本政府は現在、スタートアップ企業の育成に取り組んでいる。

岸田政権は2022年11月に「スタートアップ育成5か年計画」の内容を決定。その際「2022年現在、多様な挑戦者は生まれてきているものの、開業率やユニコーン(時価総額1,000億円超の未上場企業)の数は、米国や欧州に比べ、低い水準で推移している」と課題を指摘した。

5か年計画ではスタートアップ企業への投資額について目標を定めている。2022年時点では8,000億円規模であるが、5か年計画を実施することで、5年後の2027年度に10倍を超える規模(10兆円規模)にすることを目標にするとした。この目標には官民一体で取り組むと述べている。

また、ユニコーンを100社創出し、スタートアップ企業を10万社創出することにより、日本がアジア最大のスタートアップハブとして、世界有数のスタートアップ企業の集積地になることを目指すとも宣言した。

今回のプログマらの取り組みの背景には、日本政府の施策があるようだ。

“ベンチャーキャピタル×デジタル証券化“の共同検討の開始

Progmatは12月13日、日本政府の「スタートアップ育成5か年計画」に貢献するため、「デジタルアセット共創コンソーシアム(DCC)」内に新たな「スタートアップ投資促進ワーキング・グループ(WG)」を設立したことを発表した。

このWGは、ベンチャーキャピタルとデジタル証券化を組み合わせた新しい投資枠組みを検討し、個人投資家からスタートアップへの資金流入を促進することを目指している。

日本政府は2022年11月に発表した「スタートアップ育成5か年計画」で、2027年度までにスタートアップへの投資を現在の10倍、つまり10兆円規模に拡大する目標を掲げている。本共同検討は、この目標達成に向けてスタートアップの成長に必要な資金を調達する方法として、ベンチャーキャピタルとデジタル証券化の手法を組み合わせることを提案している。

出典:Progmat

この枠組みでは、特定受益証券発行信託の一般受益権をデジタルトークン化し、仲介者である証券会社を通じて個人投資家に提供することが検討されている。投資機会の拡大と市場の流動性向上を目指すとともに、関連する規制の改正要望の明確化も目標としている。具体的には、情報開示水準や対象投資家の範囲などの重要な論点に焦点を当てる。

スタートアップ投資促進ワーキング・グループは、2024年1月のキックオフ後、同年春に「中間整理」を公表することを目指している。この「中間整理」を基に、2024年度から具体的な商品組成プロジェクトの実施を計画している。

「デジタルアセット共創コンソーシアム(DCC)」は、広範なデジタルアセットに関する共同検討や個別プロジェクトを促進する役割を果たしている。2023年10月、Progmatの独立会社化に伴い、DCCの事務局が三菱UFJ信託銀行からProgmatに移管され、より中立的かつ業界横断的な立場からの情報公開が強化されている。現在、DCCの会員組織数は233に達している。

デジタル証券特集

デジタル証券の基礎知識 これからの金融を変える技術とは? 2023年のデジタル証券市場の動向と将来展望
デジタル証券の法的側面:規制とチャンス デジタル証券の技術的側面:ブロックチェーンとの関連性
デジタル証券の成功事例、先進企業の取り組みと成果
CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
10/19 日曜日
14:00
今週の主要仮想通貨材料まとめ、ビットコイン市場回復の鍵やリップル社の事業拡大など
前週比で振り返る仮想通貨市場の最新動向。ビットコインやイーサリアム、BNB、XRPなどの主要銘柄の騰落率や注目材料を一挙紹介。市場トレンドと関連ニュースを詳しく解説する。
13:55
金融庁、銀行の仮想通貨投資解禁を検討=報道
金融庁が銀行によるビットコインなど仮想通貨の投資目的での取得・保有を可能にする制度改正を検討しているようだ。銀行グループの仮想通貨交換業者登録も可能にし、個人投資家の環境整備を図る。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|バイナンスのユーザーへの救済金配布に高い関心
今週は、トランプ・ショックを受けた仮想通貨取引所バイナンスによるユーザー補償、メタプラネットの企業価値指標mNAVの低下に関する記事が最も関心を集めた。
10/18 土曜日
13:55
OneKeyが12万件のビットコイン秘密鍵脆弱性を報告、トラストウォレットに影響か
ワンキーがリブビットコイン・エクスプローラー3.xの脆弱性により約12万件のビットコイン秘密鍵がクラッキング可能になると報告した。トラストウォレットなど複数の製品が影響を受けている模様。
13:50
オープンシーが2026年1QにSEAトークン発行予定、供給量の50%をコミュニティへ配布
オープンシーCEOが2026年第1四半期のSEAトークン発行を発表した。総供給量の50%がコミュニティに配分され、収益の50%が買い戻しに使用される。ステーキング機能も実装予定だ。
13:05
G20、グローバルな仮想通貨規制の不足を指摘 ステーブルコインの課題も
国際的な金融監督機関FSBが、ビットコインなど仮想通貨の規制実施状況を評価する報告書を発表。各国規制の断片化と一貫性の欠如を指摘し、ステーブルコイン監督の課題も述べた。
10:55
著名ユーチューバー「ミスタービースト」、仮想通貨取引所商標を申請
登録者4億4600万人のユーチューバー、ミスタービーストが仮想通貨取引やDEX運営を含む金融プラットフォームの商標を申請した。バンキングや投資サービスも提供する計画だ。
10:05
決済大手ストライプ支援のL1チェーン「テンポ」、750億円を調達 イーサリアムOBが参画
ストライプとパラダイムが支援する決済特化型L1ブロックチェーン「テンポ」が750億円を調達した。評価額は7,500億円に達し、著名イーサリアム開発者も参画する。
09:30
スイス当局、FIFAのNFTプラットフォームを違法賭博として刑事告発
スイス賭博監督局がFIFAのブロックチェーン型NFTプラットフォームを違法な賭博サービスとして刑事告発した。参加に金銭的賭け金が必要で、賞金獲得が抽選で決まる仕組みが宝くじやスポーツベッティングに該当すると判断された。
08:35
オープンシーがNFT特化から事業転換、22チェーン対応の仮想通貨取引所に=報道
NFT市場の崩壊を経たオープンシーが、22ブロックチェーン対応のマルチチェーン仮想通貨取引アグリゲーターに転換すると報じられた。
07:45
アーサー・ヘイズのMaelstrom、仮想通貨企業の買収ファンドを計画
アーサー・ヘイズ氏は、仮想通貨企業をターゲットにした企業買収ファンドの構想があることを明かした。ファンドの規模は370億円超で、投資インフラや分析プラットフォームなどのサービスプロバイダーに特化する。
07:02
Huobi創設者が1500億円規模のイーサリアム保有企業設立へ、アジア投資家が参画
中国の仮想通貨取引所Huobi創設者リー・リン氏が、アジアの初期イーサリアム支援者らと10億ドル規模のデジタル資産信託を立ち上げる。ナスダック上場企業買収を交渉中で、2-3週間以内に発表予定だ。
06:40
米地方銀行の不良債権増加で金が大幅続伸、2023年破綻危機の再来懸念か
米地方銀行が不良債権を償却し株価が急落する中、金価格は今週7.34%上昇した。JPモルガンCEOが更なる問題発生を警告し、投資家は2023年の銀行危機再来を懸念している。
06:30
分散型エネルギー企業Daylight、a16zやコインベースなどから約113億円調達
DaylightがFramework Ventures主導で約113億円を調達。ブロックチェーン技術で分散型エネルギーネットワークを構築し、住宅用太陽光発電の普及を促進。a16z cryptoやCoinbase Venturesも参加。
06:20
金・銀が年初来60%超上昇、ビットコインは追いつけるか?
金の時価総額が30兆ドルを超え、年初来63%上昇した一方、ビットコインは14.5%増に留まっている。米中貿易緊張と金利低下が金の需要を押し上げ、ビットコインは調整局面にある。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧