- アラブ首長国連邦、仮想通貨の前向き規制に向けた議論
- アラブ首長国連邦銀行連盟(UBF)とアブダビ・グローバル・マーケット(ADGM) は17日に仮想通貨・暗号資産がフィンテック業界にもたらす可能性と課題を議論するフォーラムを共同主催。同国における仮想通貨に前向きな姿勢が伺える内容となった。
アラブ首長国連邦、仮想通貨やブロックチェーンの規制策定に前向きな姿勢
アラブ首長国連邦銀行連盟(UBF)とUAE(アラブ首長国連邦)の国際金融サービスセンターであるアブダビ・グローバル・マーケット(ADGM) は17日、金融業界において仮想通貨や暗号資産がもたらす可能性や課題などを議論する合同フォーラムが開催された 。
同イベントでは仮想通貨や暗号資産を主に、ビッグデータや機械学習など新技術がどのように金融業界で活用できるかなどに関して議論が交わされた。
また仮想通貨事業を運営する市場参加者をサポートするために金融規制当局と銀行側が連携して規制リスクの抑制に向けて動きことの重要性なども語られている。
このように急速に変化する市場ダイナミックスは銀行などの金融機関は金融規制当局と連携して、仮想通貨などの新興市場を注意深く監視してデジタルな環境でも信頼性を保つ金融サービスの継続のために尽力していく必要がある課題を明らかにした。
アラブ首長国連邦銀行連盟の総裁であるAbdulAziz Al-Ghurair氏は以下のようにコメントを残している。
UBFはUAEの金融サービス業界を大きく揺るがしているイノベーションをサポートしている。
我々は業界の発展やシームレスな変化が起こるためには連携が重要だと思う。
仮想通貨や暗号資産などの新たなフィンテック技術の正しい発展を促進する枠組みや規制はカギである。
国際ファイナンスのハブとなるビジョンの実現には業界の最新動向に敏感でなければならない。 堅牢な金融市場環境を確約するためには投資家保護と市場の一体性をいかに保つかが必要不可欠だ。
同イベントを共同主催したADGMの金融サービス規制機関のCEOであるRichard Teng氏は以下のように言及した。
このイベントは新たなフィンテック技術を市場に紹介するために必要な信頼とコミットメントを築くためには規制当局と金融機関が連携していくことが重要であることを強調した。
アラブ首長国連邦の仮想通貨関連の動向
中東における大国であるアラブ首長国連邦は仮想通貨に対して積極的な姿勢が見られている。
世界有数の金融都市として近年浮上している大都市ドバイを首都として掲げるアラブ首長国連邦政府は昨年4月に「ブロックチェーン・ストラテジー2021」を発表し、ブロックチェーンを活用したイノベーションに対して前向きな対応を公表していた。
同政策は2年後の2021年までに連邦政府のプロセス50%相当をブロックチェーン上に移行することを掲げている。
またドバイの皇太子は同都市を世界標準の10年先を行くための計画として「Dubai 10x計画」を公表しており、計画の一部にはドバイ交通管理局が車両の管理をブロックチェーンで行う、などの項目が挙げられていた。
そのほかにも国際金融センターであるADGMは2月中旬、リップル社の創業者であるクリス・ラーセン氏を招致し会談を行なっていたことをツイッター上で明らかにしており、注目を集めていた。
@ADGlobalMarket welcomed @chrislarsensf, Exec Chairman of @Ripple & his executive to its #IFC today! An fruitful meeting with #RichardTeng CEO of #ADGMFSRA on #Financial & #crypto regulatory devts in #AbuDbabi. pic.twitter.com/INmZd60gZu
— ADGM سوق أبوظبي العالمي (@ADGlobalMarket) 2019年2月17日
また昨年10月にはネム財団がUAEの地方自治開発省(MOCD)と協力協定を締結していたことが発表されており、いずれもアラブ首長国連邦の仮想通貨という新たな技術を前向きに捉えている姿勢が伺える。
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