はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

仮想通貨(暗号資産)取引所の偽装取引高を是正する「信頼スコア」|CoinGeckoからの提案

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

暗号資産取引所の偽装取引高を是正する「信頼スコア」
CoinGeckoが仮想通貨取引所ランキングに変更を加えた。取引高とアクセス状況に乖離が見られた場合、Trust Scoreを基に取引高の正常化修正を加え、取引高の偽装行為に歯止めをかける。

暗号資産取引所の偽装取引高を是正する「信頼スコア」

CoinGeckoは、5月13日より、暗号通貨(仮想通貨/暗号資産)取引所のランキングの表示方法に変更を加えました。

各取引所から申告されている24時間の取引高による分類の代わりに、インターネット上のアクセス数とオーダーブック分析の組み合わせに基づく「正常化取引高」と「信頼スコア」(Trust Score)をベースにしたものです。この変更はCoinGecko上の取引所、そしてコインのページで統一して反映されます。

それぞれの取引所の取引高は、SimilarWebのトラフィック分析と、Bitwise10 real-volume認定の取引所の取引高の中央値を用い正規化されます。

オーダーブックの厚み分析では、売り/買いのスプレッドとオーダーブックを2%動かすのに必要な金額を測ります。正常化された取引高と組み合わせることにより、これらの数値は取引所の全ての取引ペアにおいて、より正確な流動性の概観を提供します。「取引所の申告取引高は、悪質な取引所により現在最も悪用されている指標の一つです。

CoinGeckoの「信頼スコア」の導入により、取引高の偽装行為に歯止めをかけ、取引所の実際の流動性を測ることが出来るようになることを期待しています。

暗号通貨ユーザーは、正確なデータにアクセスできて当然であるべきですし、暗号通貨データアグリゲーターのリーダーとしてCoinGeckoは業界内の透明性を向上させていく責任があると思っています。(Bobby Ong:CoinGecko共同創業者)

「信頼スコア」は、暗号通貨業界の透明性を向上させるための、CoinGeckoの複数アプローチの一つ目のステップです。取引所のデータ分析を実装する最初のデータアグリゲーターとして、CoinGeckoは取引所によるデータの偽装や架空な申告は、これ以上許容されないという姿勢を示していきます。

また、今後数ヶ月中に、CoinGeckoでは追加の数値を導入することにより取引所の「信頼スコア」をさらに改善していきます。トレード履歴分析、ホット/コールドウォレット分析、サイバーセキュリティ分析、ソーシャルメディアデータ、ユーザーレビュー、APIクオリティ査定、などが段階的に導入されていく予定です。

インタビュー内容

CoinGeckoJapanの方に、CoinPostでインタビューさせて頂きました。

取引所の出来高水増し対応では業界全体の取り組みが必要になりますが、他の仮想通貨情報サイトで似たような取り組みをしている所はありますか?
CoinGecko Japan

(米仮想通貨分析企業)Messariは、以前からBitwiseレポートに基づく10の架空申告をしていない取引所の取引高のみ追跡する、というのをやっていますね。ただこれだと、TOP10以外の取引所の実際の実力値がどれくらいか、というのはわからない。

今回のCGの指標は、アクセスやオーダーブック解析から、すべての取引所に対して、「実力値、実際の取引高がどれくらいであるか」という推定値や、取引所がどれくらい信頼できるかを測るスコアを出しているのが画期的な部分かと思います。

現在の項目は、「SimilarWebのトラフィック分析、Bitwise10 real-volume認定の取引所の取引高の中央値、オーダーブックの厚み分析」今後追加導入されていく予定の「トレード履歴分析、ホット/コールドウォレット分析、サイバーセキュリティ分析、ソーシャルメディアデータ、ユーザーレビュー、APIクオリティ査定」があります。

他の項目で検討されていたデータはありますでしょうか?
CoinGecko Japan

もしそれらの指標がAbuse(不正使用)されたりすれば、運用しながら随時改善していくことになる。

あとは日本を絡めて面白いこと。日本は世界でほぼ唯一規制された市場なので、ここをベンチマークに各国の取引所の実力値の算定、などに関しても一部議論がありました。日本からのデータというのは価値がある。

追加で情報共有なんですが、新しいトラストスコアベースで、各コインごとの取引所のランキングを出してるのですが(CoinGecko Real Liquidity Rankingみたいな感じですね)、XRPだとbitbankは世界でもシェア1位〜3位をウロウロしてる感じで日本の取引所、実はまだそこそこ実力あるんじゃないのか、といindicationにはなりますね。

CoinMarketCap(CMC)だとFake Volume(取引高の偽装行為)が多すぎて、日本の取引所は全然存在感ないんですが。

CoinGeckoについて

CoinGeckoは暗号通貨市場の360度概観情報の提供を目指しています。

コインの価格の追跡に加え、取引高やネットワークの価値、他にもより基礎的なコミュニティの成長、オープンソースコード開発、イベントやオンチェーン上の数値も集めています。CoinGeckoの目的は市場を動かす最も重要なファクターに関する市場参加者の理解を高めることです。

CoinGeckoは2014年から稼働する、最も歴史が長く、最大の暗号通貨データアグリゲーターの一つで、現在4500以上のコインと、300以上の取引所を追跡しています。より詳細な情報は、https://www.coingecko.com/jaを参照してください。

プレスに関する問い合わせ先

Sze Jin Teh(CoinGecko マーケティングマネージャー)

jin@coingecko.com

関連情報

厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
04/11 金曜日
14:15
トランプ関税と貿易摩擦はビットコインに有利に働くか グレースケール考察
関税ショックとビットコイン 米暗号資産(仮想通貨)投資会社グレースケールは9日に発表した市場レポートで、関税と貿易摩擦は中期的にはビットコイン(BTC)の普及にプラスに働く可能…
13:40
金融庁、暗号資産を2分類する新規制案などで意見募集
金融庁が暗号資産規制の新枠組みを提案。資金調達型と非資金調達型の2類型に分け、それぞれ異なる規制を適用する方針。ビットコインなどの非資金調達型と、ユーティリティトークンなどの資金調達型で情報開示等の要件が異なる。利用者保護とイノベーション促進のバランスを重視。
13:00
リップルとSEC、和解に向け法的手続き一時停止を共同申請
リップルとSECが4月10日に第2巡回控訴裁判所へ法的手続き一時停止を共同申請。原則的合意に達し和解へ前進。リップルは同時期に12億5000万ドルでHidden Road買収を発表し、仮想通貨業界初のグローバルプライムブローカーとなった。
11:30
Glassnodeが読み解く仮想通貨市場の構造変化 ビットコインとイーサリアムに広がる格差
Glassnode最新レポート:トランプ大統領の「解放の日」関税発表による金融市場動揺で仮想通貨全体に圧力。オンチェーンデータが示す資本流入減少とBTC/ETH間の歴史的乖離などを分析。
11:20
米トランプ大統領、DeFiの税務報告義務を廃止する法案に署名
米トランプ大統領がIRSによるDeFiブローカー規則を廃止する法案に署名。過度な規制とプライバシー侵害の懸念を払拭したことになる。業界団体は『DeFiの技術的現実を考慮した法整備』の必要性を唱えている。
10:10
米SEC企業金融局、仮想通貨の情報開示に関するガイダンス公開
米SECの企業金融局は、仮想通貨への証券法の適用に関するガイダンスを公開。今回のガイダンスに拘束力はないとした上で、情報開示要件について説明している。
09:45
米SEC、ソラナ基盤の通信系DePIN「Helium」への訴訟を取り下げへ
米SECがHeliumが運営するNova Labsへの訴訟を取り下げることに合意した。Heliumは関連トークンが証券でないことが明確化され、DePIN業界全体に朗報だとしている。
08:35
ビットコイン100万円急落、関税政策混乱による米金利急騰が引き金に|仮想NISHI
仮想通貨ビットコインは11日、米政権による関税政策の方針が二転三転したことにより、政権への不信感が強まり米国債が急落したことを背景に、24時間で約100万円幅の下落となった。
07:40
Babylon Genesis始動、6500億円超ビットコインをステーキング
仮想通貨ビットコインのステーキングプロトコルBabylonが「Genesis」メインネットを正式立ち上げ。40億ドル超のBTCをロックし、ビットコインを分散型経済の基盤へ変革。
06:55
カルダノのホスキンソン氏が強気予想「BTCは25年に25万ドル到達の可能性」
カルダノ創設者チャールズ・ホスキンソン氏は、仮想通貨ビットコインの価格は2025年か2026年に25万ドルまで上昇する可能性があるとの見方を示した。その根拠を説明している。
06:39
仮想通貨用語まとめ|投資初心者向けのポイント解説一覧
投資初心者のための「仮想通貨用語まとめ」を作成。ビットコイン(BTC)やリップル(XRP)など知名度の高い仮想通貨名と重要な関連用語、国内外の主要取引所名、マイニング関連用語集などを幅広く解説!仮想通貨投資の入門編としてお役立て下さい。
06:12
ナスダック、アバランチ現物ETFの上場申請をSECに提出
米ナスダックが仮想通貨アバランチへの間接投資を可能にするVanEck Avalanche TrustのETF上場申請をSECに提出。3月のデラウェア州での信託登録に続く動きで、承認されれば投資家は直接保有せずAVAX価格に連動した投資が可能になる。
05:50
トランプ家の仮想通貨プロジェクトWLFI、11億円相当のイーサリアム売却の報道を否定
トランプ一家が支援するWorld Liberty Financialは、大幅な損失でイーサリアムを売却したとする報道を「完全に不正確」と否定。Arkhamが特定したウォレットとの関連性についても疑問が残る。
04/10 木曜日
15:47
経産省、総額2億円の懸賞金事業で「ブロックチェーン×量子コンピュータ」などの革新的ソリューションを募集開始
経済産業省は課題解決型懸賞金事業「NEDO Challenge」を通じて、ブロックチェーンと量子コンピュータを融合したテーマなど複数の課題に対し、最高4000万円を含む総額2億円の賞金を用意した。募集期間は6月16日までで、日本に拠点を持つ法人・個人・グループが応募可能。
13:45
米国ステーブルコイン規制、上下両院で加速 トランプ政権が8月までの成立に意欲
トランプ政権の強力な支持を背景に、米国でステーブルコイン規制の法制化プロセスが加速している。二つの異なる法案が上下両院の本会議での審議に進んでいるが、相互両案が統合されることで、今年中の成立も視野に入ってきた。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧