はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

対立激化する香港の100万人デモ、国際経済や仮想通貨ビットコイン市場への影響は?

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

香港の大規模デモ、仮想通貨ビットコイン市場への影響
「逃亡犯条例」改正案をめぐり、アジア最大の金融センターである香港で過去最大規模の100万人デモに発展、日米中を含む政情不安が懸念されている。混乱が長引けば、株式市場や仮想通貨市場にも影響を及ぼす可能性がある。

香港の大規模デモ、仮想通貨ビットコイン市場への影響

香港で拘束した容疑者を中国本土に引き渡す「逃亡犯条例」改正案をめぐり、1997年の中国返還後のデモとして過去最大となる100万人規模の反対デモに発展。道路を埋め尽くしたことで、香港当局が制圧に乗り出した。

また一部では、立法会(議会)付近で学生を中心としたデモ隊が警官隊と衝突。催涙弾やゴム弾で70人以上が負傷した映像が国際的に報じられるなど、事態は紛糾している。

「逃亡犯条例」の改正案は、香港以外の国で罪を犯した容疑者を中国本土など、他国の要請に応じてに送還出来るよう定めた条例だ。香港では、返還後50年にわたり「1国2制度」を掲げた自治統制が容認されてきた経緯があるが、米議会では「香港の中国化が進んでいる」として、対中国同等の制裁関税を課すべきだとの指摘もある。

デモの規模が歴史上最大にまで膨らんだ背景には、中国共産党の政策を含む、司法制度への不信感がある。

今回の改正案が施行された場合、香港司法の独立性を失いかねず、中国政権の干渉で香港人の自由が奪われるという懸念が強まっている。「一国二制度」が崩壊するなど、事実上、中国の一都市として見られかねないとの声も根強い。

経済への影響

アジアを代表する国際金融センターとして繁栄を続けてきた香港は、米投資銀行など1300社に上る米企業が拠点を置くほか、進出企業数では日本が最多とされている。

しかし今回、このような政情不安を嫌気して、香港市場は不動産や金融関係を中心に急落。中国本土株指数も反落している。

また、デモ参加者が香港中心部を占拠するなどしたことで、香港上海銀行(HSBC)が臨時休業を余儀なくされるなど金融機関が麻痺しており、啓徳空港の開発事業が断念されたとの観測も出るなど、経済的な悪影響も懸念される。

香港政府は、国民感情に一定の理解を示しつつ、依然として強硬姿勢を崩していない。

議会では12日に審議を再開、月内にも成立させる見通しだ。民主派の要求に弱腰を見せることが出来ない、中国共産党の間接的影響もあるとされる。

このまま緊張や混乱が長引けば、華為技術(ファーウェイ)問題や貿易の制裁関税に関する「通商交渉」真っ只中にある米中関係にも影響を及ぼすことは明白で、香港も対中報復措置の標的となる可能性も否めない。

株式市場にも暗い影を落とすことになるが、その反面でビットコインなど仮想通貨市場に逃避資産が流れる可能性も考えられる。

今年5月の米中通商交渉は事実上決裂し、直近2週間で人民元が対ドルで2%下落した。中国の習近平国家主席は、対抗戦略として報復関税のほか、人民元の通貨切り下げを行うとしていた。これに対し、貿易戦争で両国間の法定通貨の価値が下がっているが、漁夫の利を得たビットコインこそが勝者だと揶揄する声も挙がっている。

また米フォーブス誌によると、米NYの仮想通貨のトレード企業XBTOのCEOを務めるPhilippe Bekhazi氏は先日、貿易戦争に揺れる中国経済圏の温度感を以下のように伝えている。

「香港のトレーダーから話を聞いたところ、現地ではステーブルコインの需要が急激に高まっている。背景には投資家らが中国及び香港から、海外に資金を移転させようとしている動きが確認されている。」とコメントした。

香港ベースのビットコインOTC取引所「OSL」の最高責任者を務めるDave Chapman氏は、全仮想通貨の取引高の20%を中国が占めていると言及している。

CoinPostの関連記事

香港一の富豪も仮想通貨への関心示す ビットコイン先物提供予定「Bakkt」への出資が判明
ニューヨーク証券取引所の運営会社ICEが手がけ、マイクロソフトやスターバックスも出資している仮想通貨取引プラットフォームBakktに香港で最も裕福な長江実業グループの創設者兼会長の李嘉誠氏も出資していた事が判明した。
直近数ヶ月のビットコイン高騰に「人民元」の急落の影響|中国投資家の動向は
先日まとまりかけていた米中通商交渉が事実上決裂し、直近2週間で人民元が対ドルで2%下落した状況下で、中国投資家の動向も注目されている。ビットコイン市場の影響を分析する専門家の見解は。
CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
10/09 木曜日
11:46
ビットコイン高止まり、過去最高水準の機関投資家需要とBNBミーム熱が市場牽引
仮想通貨市場で2つの大きな動きが確認された。1. ビットコインETFへの資金流入が過去最高水準に到達、大手金融機関の配分解禁で機関需要が加速。2. バイナンスのBNBチェーンのミームコイン市場が急拡大、10万人超の新規トレーダーが流入し取引量8200万ドル超え。最新市況を分析。
11:25
Superteam Japan、ナスダック上場DFDVと提携 日本でのソラナ特化トレジャリー事業展開へ
Superteam Japanがナスダック上場のDFDVと提携し、日本初のソラナ特化トレジャリー事業「DFDV JP」の立ち上げを目指す。韓国に続くアジア2例目の展開で、日本の投資家にソラナ成長への参加機会を提供する。
11:20
仮想通貨SOSOのエアドロップ戦略|SoSoValueの特徴やインデックストークンについて解説
仮想通貨SOSOのエアドロップ獲得のポイントを解説。SoSoValueの特徴から、報酬モデル、リスク管理まで網羅。価格情報や今後の展望も。
10:46
Linea(リネア)とは?SWIFTに選ばれる理由・報酬プログラムの始め方
世界11,000の金融機関を結ぶSWIFTがパイロット採用したLinea。TVL16億ドル、85%エコシステム配分の理由とは?メタマスク報酬3,000万ドル、Ignition10億トークンの獲得方法を解説。
10:27
「25年4QはビットコインETFに記録的な資金が流入」Bitwise
仮想通貨運用企業Bitwiseの最高投資責任者は、2025年4QにビットコインのETFに記録的な資金が流入すると同社が予測していると公表。要因を3つ挙げている。
09:55
CZ氏率いるYZiラボ、BNB開発者支援で1,500億円のファンド設立 ミームコイン取引も活発
バイナンス前CEOのCZ氏率いるYZiラボが、10億ドル規模のBNBチェーン開発者支援ファンドを発表した。仮想通貨BNBは急上昇しており、ミームコイン取引も活発化している。
09:41
メタマスク、仮想通貨の永続契約取引機能をローンチ
イーサリアムなどのブロックチェーンに対応する仮想通貨ウォレットのメタマスクは永続契約取引機能をローンチしたと発表。ポリマーケットへの対応計画や報酬プログラムについても説明した。
10/08 水曜日
17:12
ビットフライヤー、「スカイ(SKY)」の取扱い開始
bitFlyerは、メイカーダオ(MakerDAO)の後継トークン「スカイ(SKY)」の取扱いを開始。取扱記念キャンペーンも実施し、販売所での購入が可能となった。
16:15
IG証券、ビットコインETF・イーサリアムETFのCFD取引を提供開始
IG証券がビットコインETF・イーサリアムETFのCFD取引を開始。制度化が進む日本市場で、税区分や課税扱いを巡る動向にも注目が集まる。
14:00
「ビットコインは金に比べ著しく過小評価」ライトスパークCEO語る
ライトスパークCEOのデービッド・マーカス氏が、ビットコインは金と比較して著しく過小評価されており、金と同等の価値なら1BTC=130万ドルに達すると主張した。金価格が史上最高値の4000ドルを突破する中、JPモルガンもビットコインが過小評価されていると指摘し、16.5万ドルの価格予測を発表している。
13:25
トランプミームコイン発行企業、2億ドル調達でトレジャリー企業設立へ=報道
TRUMPミームコイン発行企業が最低2億ドルの資金調達を計画中とブルームバーグが報道。低迷するトークン蓄積のためデジタル資産トレジャリー企業設立を目指す。
13:10
米金融大手BNYメロン、トークン化預金を検討=報道
BNYメロンがトークン化預金の導入検討をブルームバーグが報道。1日2.5兆ドルの決済を処理する同行がブロックチェーン活用でインフラ近代化を推進。
11:45
「仮想通貨への投資は今でも遅すぎない」パンテラ幹部が見解
パンテラキャピタルのゼネラルパートナーがビットコイン、イーサリアム、ソラナなど仮想通貨投資の将来性を語った。ファンドマネージャーの多くが投資しておらず拡大余地ありとする。
11:15
クリーンコア、ドージコイン保有量7.1億DOGE到達 含み益30億円超に
米NYSE上場のクリーンコアソリューションズが公式ドージコイン・トレジャリーの保有量7.1億DOGE突破を発表。10億枚目標に向けビットスタンプ提携で取得継続中。
10:35
米SEC、仮想通貨企業向け「イノベーション免除」制度を年内にも正式化へ
SECのアトキンス委員長が8日、仮想通貨企業向けの「イノベーション免除」制度を年内か2026年第1四半期に正式化する意向を示した。政府閉鎖が規則制定の進展を妨げている。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧