はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

ビットコインは有価証券に該当せず規制の対象ではない|米SEC委員長が言及

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

有価証券に該当しない
SEC委員長Jay Clayton氏は、本質的に通貨としてトランザクションに用いられる、つまり「ビットコインのような仮想通貨は、SECの元では有価証券としての規制対象ではない。」と述べた。
仮想通貨のIPO?
資金調達を目的とする通貨などICO通貨は、有価証券に該当し規制の対象となると述べたと同時に、ICOを行いたい場合は、法律に則る必要があるが、もし仮想通貨でIPOを行いたい場合は相談してほしいと、言及した。
SECとは
米証券取引委員会(SEC)は、インサイダー取引や相場操縦など不公正取引に対する「処分権限」を有しており、司法に準じる権限を持った強力な独立機関である。

▶️CoinPost:仮想通貨用語集

6/6に行われたCNBCのインタビューにで、米国証券取引委員会(SEC)委員長Jay Clayton氏は、改めて仮想通貨における有価証券性質の有無に関して、SECが既存のルールを曲げるつもりはないと断言しました。

SECが規制しない仮想通貨

Clayton氏は、議論される有価証券に対する意見は通すことを明言していますが、本質的に通貨としてトランザクションに用いられる、つまりビットコインのような仮想通貨は、SECの元では有価証券としての規制対象ではない、と明確に述べました。

「仮想通貨とは、ドル、ユーロや円のような法定通貨に取って代わる『ビットコイン』の類。つまり、有価証券ではない」と言及しています。

SECが規制しようとするトークン

Clayton氏の独自の定義によれば、資金調達を目的とするトークン、もしくはデジタルアセット(資産)、いわゆるICO通貨は有価証券に該当するとしました。

ICOトークン

「ベンチャー企業が資金調達のためにトークンを売り出し、一方で、投資者たちはお金でこのトークンを購入し、収益を望むというシナリオはまさしく有価証券に当てはまる。よって、我々は規制する。ICOもそれらのトークンの取引する事自体も我々の規制範囲内に入る。」

今年の3月、Clayton委員長はすでに、すべてのICOが有価証券の性質を持つと明言しましたが、今回のインタビューにて、ICOの進展としてClayton氏は、以下の内容をユーザーに呼びかけました。

「もし、ICOもしくはIPOを行いたいのなら、法律に従わなければならない。もし、トークンでIPOを行いたいのならば、我々に相談して欲しい。

今まで独自に行われていたICOを規制した上で、現在のIPOの形式として仮想通貨トークンの正式な売り出しとして進める可能性を示唆しました。

現在米国では、投資家保護の観点からも、特定の資産投資家に限定したICOが目立ち始めている現状がありますが、仮想通貨による資金調達も完全に禁止されるわけではない、という前向きな形で捉えることができる発言でもあります。

しかし、ICOがIPOに近い枠組みの元、トークンが有価証券として扱われてICOの枠組み作られる事は、ICOが全規制されるよりもポジティブに考えられますが、それではICOとしての魅力が失われないかといった懸念点があります。

VCよりも手軽に、それも多額に世界中から資金調達ができる事が魅力であったにもかかわらず、IPO基準並みの規制がされてしまうと、それであれば「VCから資金調達した方が良い」と言った形になってしまう可能性が高くなります。

確かに一定の枠組みが作られる事が大事ではありますが、「なぜICOが資金調達手段として脚光を浴びたのか、より本質的なところを規制当局側には検討していただきたい」といった意見もあります。

アルトコインの中では?

XRPやETHなど有価証券の該当が議論されている通貨に関しての質問に対して、アルトコインが有価証券対象になるかについて、コメントは今回も控えました。

また、プロジェクトの価値や原資産を代表するものは、相変わらず有価証券と見なすとの見方を継続させました。

ICOを行った後、非中央集権化されたプロジェクトとして取り扱われるトークンに関する規制についても、Clayton氏は明確な答えは明かしませんでした。

SECの今後の動向に関して

つい2日前、SECは企業金融部門に新たな「仮想通貨関連部門」を設け、シニア顧問を任命しました。

これにより、ICOや仮想通貨を含む新興のデジタル資産の技術やイノベーションへの証券法の適応に関する調整が期待できるとされながらも、委員長の今回の発言から、SECは仮想通貨やトークンの規制について、これからも慎重に進んでいくと言えるでしょう。

新たに企業金融部門のアソシエイト・ディレクターと、デジタル資産及びイノベーション部門のシニア・アドバイザーに就任した「Valerie A. Szczepanik」氏は、仮想通貨に関する豊富な知識を有している人物で、内部の問題点をより的確に対処することができると注目されています。

CoinPostの参考記事

米SECが仮想通貨関連部門の責任者を新たに任命|規制の取り組みに変化
SECは仮想通貨部門のトップに当たる、デジタル資産及びイノベーション部門のシニア・アドバイザーを新設し、その役職及び、企業金融部門のアソシエイト・ディレクターに、Valerie Szczepanik氏を任命しました。
CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/25 木曜日
18:01
Komlock labと東証上場TDSE、AIエージェントによる自律決済の実証実験開始
TDSEとKomlock labがAIエージェントによる自律決済の実証実験を開始。日本円ステーブルコイン「JPYC」を活用し、AIが人間を介さず決済する「Agentic Commerce」の実現を目指す。
17:38
日銀総裁、利上げ継続示す 30年ぶり高水準更新へ
日銀の植田和男総裁が25日の講演で利上げ継続方針を表明。政策金利は既に30年ぶりの0.75%水準に達しており、今後の追加利上げによる円キャリートレード巻き戻しが仮想通貨市場に与える影響が注目されている。
16:21
SBI VCトレードとアプラス、USDCによる店舗決済の実証実験を来春開始
SBI VCトレードとアプラスが米ドル建てステーブルコインUSDCを活用した店舗決済の実証実験を2026年春に開始。大阪・関西万博のデジタルウォレット成果を発展させ、QRコード決済でインバウンド顧客向けに新たな決済モデルを創出する。国内唯一の電子決済手段等取引業者であるSBI VCトレードと、豊富な加盟店ネットワークを持つアプラスが協力し、ステーブルコイン決済の社会実装を加速。
14:55
量子コンピュータは仮想通貨の脅威か 専門家が語る「共存」の可能性
量子コンピューティングが仮想通貨業界に与える影響について、楽観論と懸念論が交錯する中、専門家は「共存」の可能性を指摘。ビットコインベテラン投資家やマイクロストラテジー会長は量子が仮想通貨を強化すると主張する一方、開発者は5~10年の移行期間が必要と警告。ソラナやイーサリアムなど主要ブロックチェーンは既に量子耐性技術の実装を開始している。
13:50
アステリア、JPYC企業利用支援の「JPYCゲートウェイ」発表
アステリアは企業向けJPYC入出金管理サービス「JPYCゲートウェイ」を発表。ウォレット管理やガス代負担など企業利用の課題を解消し、100以上の既存システムと連携可能。2026年1月よりβ版提供開始。
13:30
2025年世界仮想通貨浸透率ランキング、日本は47位
Bybitは2025年世界仮想通貨ランキングで、79カ国をユーザー浸透度、取引利用度、制度整備度、文化的浸透度の観点から相対的に評価。シンガポールと米国が上位にランクインし、日本は47位となった。また国別の一人当たりGDPから分析したところ、投資主導型と実用主導型の二つの採用パターンが明確となった。
12:13
ビットコイン価格予想が二極化 来年の37000ドル悲観論と最高値更新説の根拠は
仮想通貨市況 暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコイン(BTC)は前日比+%の1BTC=87,850ドルに。 ビットコインが一時的に88,000ドルを上回ったことは、米国上場…
11:44
仮想通貨投資大手が大規模取引か、ワールドコインに3000万ドル投入の可能性
マルチコイン・キャピタルと関連するウォレットが24日、ワールドコイン(WLD)6000万トークンを約46億円で購入した疑いが浮上。オンチェーンデータ分析サービスが報告。WLD価格は史上最高値から95%下落中。
10:30
個人投資家が計22億円の詐欺被害に、米SECが仮想通貨企業などを起訴
米SECは、複数の個人投資家から最低でも計約22億円をだまし取ったとして仮想通貨企業などを起訴。詐欺の手口を説明し、投資家に注意喚起を行っている。
10:22
Aave、所有権紛争でDeFiガバナンスの課題が表面化
大手DeFiプロトコルAaveで深刻なガバナンス対立が発生。年15億円超の収益配分とブランド資産の所有権をめぐり、DAOとAave Labsが対立。Snapshot投票では反対が過半数を占め、DeFi業界のガバナンス課題を浮き彫りに。
10:05
2026年の仮想通貨市場に期待できることは? Presto Researchがビットコイン16万ドル予想
Presto Researchが2026年の仮想通貨市場を展望。ビットコイン16万ドル到達の可能性、量子耐性議論、アルトコイン投機時代の終焉など様々なトレンドを予想している。
08:30
EUの仮想通貨税務透明性法「DAC8」、2026年1月1日に発効
EUの新たな税務透明性法DAC8が2026年1月1日に発効する。仮想通貨資産サービスプロバイダーは同日からEU居住ユーザーの取引データ収集を開始し、2027年9月までに最初の報告が必要となる。
07:35
ビットコイン現物ETF、4日連続で資金が純流出
仮想通貨ビットコインの米国の現物ETFは、23日の資金フローが約294億円の純流出で、これで4日連続の純流出となった。有識者が要因を分析している。
07:12
サークルを騙る偽の金・銀トークン化サイトが出現、同社が注意喚起
USDCステーブルコイン発行企業サークルを名乗る偽のプラットフォームが12月24日に登場し、トークン化された金と銀の取引を提供すると宣伝していた。サークルの広報担当者は偽物だと否定。
06:15
アーサー・ヘイズがイーサリアム売却継続、DeFiトークンに資金移動か
アーサー・ヘイズ氏が過去1週間で1800ETH以上のイーサリアムを売却し、仮想通貨ENA、PENDLE、ETHFIなどのDeFi銘柄に資金を振り向けている。ポートフォリオのリバランス計画の一環とみられる。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧