はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX

仮想通貨テザーの資金が移動した新銀行に新たな疑惑 バハマ中央銀行が報告書を公開で新展開

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

テザー資金問題、新たな関連文書が公開
仮想通貨市場において人気を博している代表的なステーブルコインのテザーを裏付ける資金問題に関連する、バハマ中央銀行の報告書が公開。 未だにテザー社が先月提携を結んだとされたDeltec銀行に事業の資金を移動していない可能性も指摘された。

バハマ中央銀行、テザー社担保銀行に関与する報告書を発表

今年11月からテザー(USDT)の担保金を保管するDelTec銀行を管轄下に置くバハマ中央銀行から11月分の報告書が21日に発表された。

出典:Central Bank of the Bahamas

テザー社は11月初旬からバハマ諸島のDeltec銀行と提携し、同銀行はテザー社の資金およそ18億ドル(約2060億円)を保証する文書を公開していた。

CoinPost関連記事

テザーの裏付け資金を証明する文書が公開|仮想通貨業界で募る不信感の払拭なるか
米ドルに裏付けられたUSDTを発行するTether社が70年以上の歴史を持つバハマの銀行Deltecに口座を開いたことが明らかになった。今回Deltecは様々な側面からTether社を精査し、疑惑の目が向けられる裏付けテザー社資金保有していることを証明する公式文書を発行した。

今回、バハマ中央銀行が発表した文書は、「(バハマ諸島)の経済活動、および経済監視活動に関する詳細を開示すべく、報告書を毎月公開する」もので、Deltec銀行も中銀の傘下にある為、注目に値する。

報告書の内容と分析

どう報告書の内容を分析し発表した海外仮想通貨メディアCryptoSlateは、バハマ中央銀行の文書を元に独自の調査を決行し、以下の指標を要因にテザーの裏付け資金の保証に対する疑念を示した。

マネーサプライ

外貨準備高

外貨取引

銀行総預金

以前コインポストでも報道した通り、テザー社は7月から11月の間にかけてこれまで利用していたNoble銀行から新銀行バハマのDeltec銀行に 資金を移動したとされているが、今回公開されたバハマ中央銀行の書類では、その資金の移動が確認できない事が問題視されている。

出典:Central Bank of the Bahamas

上記の図はマネーサプライを表す図で、2018年M2は147万ドルしか増えていないことを示している。

またテザー社の資金がバハマの法定通貨バハマドルではなくまだ米ドルであったと仮定した場合、外貨準備高が見るべき指標となる。

しかし、外貨準備高を見てみても資金は2017年の14億ドルから12億ドルに減っている為、ここでもテザー社の18億ドル相当の金額が確認できていないと見られる。

出典:Central Bank of the Bahamas

外貨取引のチャートを参照した場合も、残高が8764万ドルしかない為、18億ドルの追加流入した資金は確認できない。

出典:Central Bank of the Bahamas

最後に銀行のバハマドルの総預金額を確認したところ、こちらも残高が498万ドルにしか達していないことを示している。

出典:Central Bank of the Bahamas

また、仮に市中銀行としてカテゴリされていたとしても資金はテザー社の18億ドルに昇る額には到底至らない額(約4000万ドルの売り上げ、1800万ドルの購入)しか確認されていない。

この文書で示された結果ではテザーの移動資金を示すデータが見られていないことが問題視された形だ。これらを理由に、テザーの資金裏付けが完全にあるかは依然疑問視すべき状況であると一部海外仮想通貨メディアは報じている。

先週もブルームバーグから発表があったが、裏付け資金の存在を保証する法的に正式な調査は未だ行われていないのが現状だ。

なおバハマ銀行は既に同様の報告書を2月4日、3月4日、4月1日に公開する方針を示している。時価総額10位の座を保ち続け、ビットコイン建取引の3割を占めるとされるステーブルコインUSDTを発行するテザー社の裏付け資金問題は以前から問題視されているが、今後この中央銀行の報告書で何かしらの動きが見られるかもしれない。

CoinPostのLINE@

スマートフォンへの「プッシュ通知」で、相場に影響を及ぼす重要ニュースをいち早く知らせてくれる「LINE@」の登録はこちら。大好評につき、登録者9,000名突破。

CoinPostの関連記事

仮想通貨テザーの裏付け資金疑惑に新たな進展|ブルームバーグが担保金と流通量の一致を報道
大手メディアのブルームバーグが仮想通貨市場の不安要素の一つであるテザーの裏付け資金について独自の調査を行い、過去約1年間で4つの月において担保の米ドルと市場の流通量が一致していると報道した。
仮想通貨取引所Bitfinex、テザー(USDT)の米ドル建て信用取引開始へ|ビットコインABCとSVも追加発表
香港拠点の取引所Bitfinexは、日本時間本日20時30分よりUSDT(テザー)との米ドル建て信用取引を開始することを発表。現在USD/USDTのみを扱っているが、今後、同取引所が扱う6つのステーブルコインも、十分な流動性に達し次第、信用取引を開始する予定だとしている。
CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
15:00
ブラックロックCEO、資産トークン化を次の成長戦略に 620兆円市場狙う
ブラックロックのラリー・フィンクCEOが、不動産から株式・債券まであらゆる資産のトークン化を次なる成長戦略と位置づけた。世界のデジタルウォレットに保管された約620兆円の資金に着目し、ETFのトークン化を視野に入れている。
14:15
ソルメイトが75億円相当ソラナを購入、キャシー・ウッドのアークが主要株主に
ナスダック上場のソルメイト・インフラストラクチャーがソラナ財団から75億円相当のSOLを15%割引で購入。米大手ヘッジファンドアーク・インベストが11.5%の同社株を保有している。
13:45
バイナンス、仮想通貨の上場費用告発を否定
バイナンスはリミットレス・ラボのヘザリントンCEOがトークン供給量の8%要求を告発したことに対し、虚偽で名誉毀損的だと反論。取引所は上場手数料を請求していないと表明した。
13:20
ニューヨーク市、全米初の自治体仮想通貨専門局を設立
ニューヨーク市のアダムス市長が行政命令に署名し、全米初となる自治体の仮想通貨・ブロックチェーン局を設立した。モイセス・レンドン氏が局長に任命され、責任ある仮想通貨の利用を促進する。
11:40
バイナンス、韓国への再進出なるか 当局がGopax買収で二年半ぶりに審査再開=報道
韓国当局が仮想通貨取引所バイナンスのGopax買収審査を約二年半ぶりに再開したと伝えられる。米国での訴訟取り下げが背景で、今年中の役員変更承認の可能性もある。
11:25
テザー、セルシウス破産管財団に約450億円和解金支払う
ブロックチェーン・リカバリー・インベストメント・コンソーシアム(BRIC)は、テザーがセルシウスネットワークの破産管財団に約450億円を支払ったと発表した。2024年8月に提起した訴訟が和解に至った。
10:40
ウィズダムツリー、ステラ(XLM)ETPを欧州市場で上場
米ウィズダムツリーがステラブロックチェーンのネイティブトークンであるXLMに投資できるETPを欧州で立ち上げた。現物裏付け型で管理報酬は0.50%と欧州最低水準となる。
10:25
米カリフォルニア州、休眠仮想通貨の強制清算を阻止する法案成立
米カリフォルニア州で休眠仮想通貨の自動清算を禁止する法案が成立。現物のまま州政府に移転され所有者は価格上昇時に恩恵を受けられるようになる。
10:20
イーロン、ビットコインのエネルギー基盤構造を評価
イーロン・マスク氏は、仮想通貨ビットコインは法定通貨で見られる増刷による価値低下に耐性があるとの見方をXに投稿。最近はマスク氏がビットコインに言及するのは珍しい。
08:00
S&Pグローバル、チェーンリンク経由でステーブルコイン評価を提供開始
S&Pグローバルがチェーンリンクと提携し、ステーブルコイン安定性評価をブロックチェーン上で提供すると発表した。格付け機関の評価がスマートコントラクトで直接利用可能になるのは業界初となる。
07:10
メタプラネットの企業価値、初めて保有ビットコインの価値を下回る
仮想通貨ビットコインの財務戦略企業メタプラネットは、mNAVが一時的に初めて1を下回った。これは、市場がメタプラネットを保有するビットコインの価値よりも低く評価していることを意味する。
07:00
ブータンが国民IDシステムをイーサリアムに導入、世界初の事例に
ブータンが国民デジタルIDプラットフォームをイーサリアムに統合し、人口規模のID管理システムを公開ブロックチェーンに接続した初の国となった。2026年第1四半期までに完全移行を予定している。
06:35
シティグループ、2026年に仮想通貨カストディサービス開始へ
米金融大手シティグループが2026年に仮想通貨カストディサービスを開始する計画。過去2~3年間開発を進め今後数四半期以内に市場投入する見込みだ。
06:15
金融庁、仮想通貨のインサイダー取引規制を導入へ=報道
金融庁が仮想通貨のインサイダー取引を禁じる規制を導入と日経が報道。未公開情報をもとにした売買を禁止し違反者に課徴金を課す金商法改正案を2026年国会に提出。
06:05
米下院議員、401k退職金制度への仮想通貨投資解禁法案を提出
米下院議員が401k退職金制度での仮想通貨投資を可能にする法案を提出と報じられた。トランプ大統領の大統領令を法制化し恒久的な措置を目的とする。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧