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イーサリアムRopsten、PoSチェーンとの統合を完了

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

The Merge実装に向け前進

暗号資産(仮想通貨)イーサリアム(ETH)のテストネット「Ropsten」は日本時間9日未明、大型アップグレード「The Merge」の実装を完了した。

これにより、イーサリアムのテストネット上でプルーフ・オブ・ステーク(PoS)の導入に成功した形となった。

これまで報じてきた通り、マージは「統合・合併」を意味するフレーズ。プルーフ・オブ・ワーク(PoW)を採用する既存のイーサリアムチェーン(実行レイヤー)とPoSを採用した新チェーン(合意レイヤー)を統合させる狙いがある。

関連イーサリアム、Ropstenテストネットの「The Merge」実行間近に

The Mergeとは

イーサリアム・ブロックチェーンのコンセンサス(合意形成)アルゴリズムを従来の「プルーフ・オブ・ワーク(PoW)」から「PoS」へ移行する大型アップグレード。ユーザーが現在利用している旧イーサリアムと「ビーコンチェーン」と呼ばれる新チェーンを統合(The Merge)することにより、PoSへのアップグレードが完了する。

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なお、ブロックチェーンデータ分析企業glassnodeは9日、約228億ドルに相当する128万ETHがステーキングされていると説明。総供給量の10.78%が預け入れられている状態だと指摘した。

テストネットでの実装完了による影響とは

今回RopsteinでThe Mergeが実装されたため、メインネットでの大型アップグレード実装に向けて、また前進した格好となった。

ただ、イーサリアムの創設者であるヴィタリック・ブテリン氏は「テストネットでThe Mergeが仮に6時間程度稼働していても、例えば3週間後にMEVやステーキング、DOS攻撃など長期的な問題が浮上する可能性もある」とコメント。引き続き、テストネットでの経過を見守る必要がある点を強調した。

今後はRopstenの他にも、GoerliとSepoliaという2つのテストネットでもMergeを実装する流れ。全てのテストネットでの統合がスムーズに完了したことが確認できれば、メインネットでも行うこととなる。

早ければメインネットでの実装は8月にも可能とする予想もある反面、イーサリアム財団は公式ページにて「2022年後半」を大まかな目標期間に設定している。

なお、イーサリアム開発者のティム・ベイコ氏はRopstenのPoS移行に伴い、年内までに多数のテストネットが稼働停止する方針を明かしている。

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