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Bakkt、AI決済・ステーブルコインインフラ企業DTRを買収完了 機関向け44兆ドル越境決済レイヤーに参入

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

この記事のポイント
  • バクトがDTRの買収を完了、ステーブルコイン決済基盤を統合
  • 44兆ドルの越境決済市場を24時間稼働デジタル決済で狙う

バクトがDTR買収を完了

米上場のブロックチェーンインフラ企業バクト(Bakkt)は4月30日、エージェント型決済とステーブルコインインフラを開発する分散型技術研究所(DTR)の買収が完了したと発表した。バクトは対価としてクラスA普通株式1,131万6,775株をDTRの株主に交付した。

今回の統合により、バクトが保有する規制準拠の機関向けインフラと全米ライセンスネットワークに、DTRのAI基盤のエージェント型決済エンジンとコンプライアンス基盤が組み合わさる。

ステーブルコイン機能をバクトのコアインフラに直接組み込むことで、伝統的なコルレス銀行の摩擦を迂回する24時間365日のデジタル決済レイヤーを確立するとしている。追加でワラント行使に応じて最大72万5,592株の追加交付も予定している。

バクトは2018年にICE(インターコンチネンタル・エクスチェンジ)傘下のデジタル資産プラットフォームとして設立された規制対応型の金融インフラ企業だ。今年2月には仮想通貨融資プラットフォームのネクソが米国市場に復帰する際の取引インフラとしてバクトが選ばれており、機関投資家・フィンテック向けの規制準拠インフラとしての存在感を高めている。DTRの買収はこの流れを加速させる戦略的な一手だ。

関連記事:仮想通貨融資のネクソ、Bakktと提携し米国市場に正式復帰

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44兆ドル越境決済市場の攻略とステーブルコイン基盤の差別化

バクトのアクシャイ・ナヘタCEOは「マネームーブメントのアーキテクチャがこの規模で進化することは稀だ。DTRの技術を完全統合することで、レガシーな金融システムと次世代デジタル資産の橋渡しとなるステーブルコイン機能を導入する」と述べた。44兆ドルと試算される越境決済市場において、24時間稼働の決済レイヤーはコルレス銀行モデルに対する明確な差別化要因となる。

出典:Bakkt

ステーブルコインを決済インフラに組み込む動きは、ジーニアス法の審議が続く米国市場において制度的な追い風を受けている。バクトが保有する全米規模の金融ライセンスは、規制未整備の競合他社に対する参入障壁として機能する。

フィンテック企業や機関投資家がコンプライアンス対応の決済基盤を求める中で、バクトの統合プラットフォームは規制準拠を前提とした顧客獲得を狙う。

今後の注視点は2点だ。バクトとDTRの技術統合がどの程度の速度で完了し、実際の機関顧客獲得に結びつくかという事業進捗の検証と、ステーブルコイン規制の枠組みが固まった後にバクトの規制ライセンスが越境決済市場での競争優位として機能するかどうかだ。44兆ドル市場でのシェア獲得には、決済ネットワークの拡大と各国の規制対応が並行して求められる。

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