はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

「パウエルFRB議長解任は、市場の信頼失墜や相場暴落を招きかねない」ウォーレン議員やポンプリアーノ氏が警鐘鳴らす

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

危険な前例に

暗号資産(仮想通貨)投資家で起業家のアンソニー・ポンプリアーノ氏は18日、トランプ大統領によるパウエルFRB議長の解任をほのめかす発言について反対の立場を明らかにし、強く批判した。

ポンプリアーノ氏は、連邦準備制度(FED)は真に独立した存在ではなく、高度に政治化していると見ており、同氏自身もFEDに対しては批判的な立場をとっていると説明した。それでもなお、「米国大統領が一方的にFRB議長を解任すべきではない」と強調。意見の相違のために、FRB議長を解任するという考えは「非常に悪い前例」となるため、実行すべきではないと述べた。

事の発端は、トランプ大統領が17日に自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」で、パウエル議長の利下げ対応が遅すぎると批判し、「パウエル議長の解任を一刻も早く実現すべきだ」と投稿したことだ。

トランプ大統領は、パウエル氏の仕事ぶりに不満を表明しているが、実際に議長を解任しようとしているのかについては、記者団から説明を求められるも明確に回答していない。

ホワイトハウスの高官はCNBCに対し、この投稿はパウエル議長を解任する脅しではなく、トランプ大統領の不満の再表明にすぎないと説明している。

ポンプリアーノ氏は、低金利が仮想通貨市場に恩恵をもたらすことが多いと認めつつも、短期的な利益のために制度の健全性を犠牲にすることは危険なトレードオフだと指摘。ホワイトハウスが、その権限を行使して報復するのは解決策にはならないと主張し、FRBが運営上の独立性を維持することの重要性を訴えた。

ウォーレン議員も警告

エリザベス・ウォーレン上院議員は17日、CNBCのインタビューで、政治的動機によるFRB議長解任は投資家の信頼を揺るがし、株式市場を急落させる可能性があると警告した。

株式市場、ひいては米国経済、ひいては世界経済の大きな部分を力強く支えている基盤は、主要な要素が政治とは無関係に動き、誰かが経済的かつ独立して最善の決定を下しているという考え方なのだ。

同氏は、「大統領が金利を自由に操作できるなら、米国は二流の独裁国家と変わらない」と批判。政治的介入が市場の信頼を損なうと述べ、FRBの独立性を維持する必要性を訴えた。

ウォーレン氏は、特に規制や金利面でパウエル氏の政策を強く批判してきた人物だが、FRBの独立性は経済の基盤であり、米国経済と世界経済の安定に不可欠であると強調した。

法的な解任権限はなし

ロイターの報道によると、トランプ大統領はパウエル議長を解任できるかどうか検討していると圧力をかけている。ホワイトハウスの経済顧問ケビン・ハセット氏が、トランプ大統領とそのチームがパウエル議長の解任が可能かどうかを引き続き検討していると述べたことによるものだ。

また、ウォールストリート・ジャーナルは、トランプ氏が数ヶ月にわたり、パウエル氏の解任について非公式に協議してきたと、事情に詳しい関係者の話として報じた。

トランプ大統領は、パウエル氏が利下げを行わないことは「政治的な動き」だと非難しており、同氏を解任する権限があると主張している。

一方、パウエル氏は、FRBの規定には「正当な理由がない限り解任されない」と明記されていると指摘。法的には米大統領にFRB議長を解任する権限はないとの立場を貫いており、トランプ氏から辞任を求められても従わず、2026年5月までの任期を全うする意向を示している。

しかし、パウエル氏の解任については、ホワイトハウス内でも意見は一致していない。ベッセント財務長官は、同氏の解任が金融市場の不安定化を招くリスクがあるとして、繰り返し警告。一貫して反対の立場を示しているとされる。

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
10/22 水曜日
10:10
ビットコイン現物売り優勢で膠着、ゴールド・株高の中で独自の値動きに|仮想NISHI
仮想通貨ビットコインは横ばいの推移を続けている。日経平均株価が5万円に迫り、金も最高値圏にあるなかで、ビットコインのみが低調な動きを示している。
09:50
金融庁、正式に銀行の仮想通貨投資解禁を検討へ
金融庁は、銀行と保険会社がビットコインなどの仮想通貨を投資目的で保有できるようにする制度改正の検討を始めることが正式に明らかになった。公開された資料には売買などについても考えが書かれている。
09:45
アジア主要証券取引所が仮想通貨保有企業の上場に慎重姿勢、香港は5社以上に異議
香港証券取引所は仮想通貨保有を中核事業とする企業5社以上の上場計画に異議を唱えている。インドと豪州も同様の反対姿勢を示しており、日本を除くアジア太平洋地域で規制が強化されている。
08:45
コインベースがエコーを570億円で買収、オンチェーン資金調達強化へ
コインベースはオンチェーン資金調達プラットフォームのエコーを約3億7500万ドルで買収すると発表した。今年8件目の取引となり、仮想通貨企業の資金調達支援を拡大する方針だ。
08:10
15分間でビットコイン・イーサリアム価格変動を予測、ポリマーケットの新サービス
ポリマーケットはチェーンリンクのオラクルネットワークを活用した15分間の仮想通貨価格予測市場を立ち上げた。短期価格変動賭けを提供。
07:40
BTC大口保有者が現物をETFへ持ち替える事例が増加傾向に
仮想通貨ビットコインの大口保有者が、自身の現物をETFに持ち替える事例が増加していることがわかった。これは今年7月の米SECによるルール変更に伴う動きである。
07:05
シャープリンク、約1ヶ月ぶりの買い増しで1.9万ETH追加購入
イーサリアム特化型デジタル資産保有企業シャープリンク・ゲーミングが1.9万ETHを追加し、総保有量を85.9万ETHに拡大した。6月以降のステーキング報酬は2200万ドル超となっている。
06:35
イーロン・マスクのスペースX、3ヶ月ぶりのビットコイン移動で420億円相当を送金
イーロン・マスク氏率いるスペースXが約420億円相当のビットコインを移動したことが観測された。7月24日以来初めての保有資産移動で、2022年6月以来の大きな残高変化となる。
06:20
イーサリアム財団、95億円以上のETHを内部ウォレットへ移動
イーサリアム財団が6.3億ドル相当のETHを別のウォレットに移動したとアーカムが報告した。財団幹部は予定されていたウォレット移行の一環だと説明。
06:00
金価格、2020年以来の下落幅 ビットコインへ資金移動か
金の現物価格が火曜日に5.3%以上下落し4125ドルとなった。ビットワイズは金市場からわずか3%から4%の資金移動でビットコインが2倍になる可能性があると分析。
05:30
米FRB、仮想通貨企業向けに簡易版マスターアカウント構想を発表
米FRBのクリストファー・ウォーラー理事が仮想通貨関連金融機関向けに簡易版マスターアカウントを発行する構想を発表した。FRB決済システムへの直接アクセスを可能にする新たな取り組みとなる。
10/21 火曜日
17:30
日銀副総裁、ステーブルコインが国際決済の中核担う可能性を指摘
日銀の氷見野副総裁は21日、ステーブルコインが国際決済システムの主要プレーヤーとして浮上する可能性があると指摘。世界の資産の半分がノンバンク保有で規制の枠組みが追いつかない現状に警鐘を鳴らした。
17:06
ヴィタリック、ゼロ知識証明を10倍高速化する新技術「GKRプロトコル」を解説
イーサリアム共同創設者ヴィタリック・ブテリン氏が、ZK証明を高速化する新技術「GKRプロトコル」を解説した。従来のSTARKと比較して約10分の1のコストで検証が可能になるという。長期目標「Lean Ethereum」の実現に向けた重要技術として注目される。
15:35
SBI系ビットポイント、法人のイーサリアム活用支援を強化 
SBIグループのビットポイントジャパンは、株式会社Def consultingとの提携により、イーサリアムを活用した法人向けの資産運用支援を強化。最新の戦略で企業価値向上を目指す。
14:08
片山さつき氏、財務大臣に起用 暗号資産規制整備にも期待
片山さつき氏が新財務相に就任。1988年に財務省入省後、金融政策や暗号資産規制、税制改革に関与してきた実績が注目されている。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧