はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 取引所 WebX
CoinPostで今最も読まれています

ビットコイン開発で激論 データ量制限の撤廃提案めぐり

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ビットコインの本質めぐる議論に発展

仮想通貨ビットコイン(BTC)のデータ保存に対する制限を撤廃する提案をめぐって、開発者の間で激しい議論が巻き起こっている。

ビットコインのメインネットは送金などシンプルな機能に集中すべきか、データ保存など追加機能も公式に提供すべきかという観点も含まれるものだ。

問題となっているのはコア開発者ピーター・トッド氏による「OP_RETURN制限の撤廃」という提案だ。承認された場合、テキストや画像など、今よりもはるかに大量のデータをビットコインブロックチェーンに直接保存できるようになる。

OP_RETURNは、ビットコインスクリプトにおいて出力に任意のデータを埋め込むための命令だ。

現在、これにより埋め込めるデータサイズは最大80バイトである。短いメッセージに十分なサイズだが、制限を撤廃することでNFT(非代替性トークン)やオンチェーンアート、証明情報などをもっと自由に記録することが可能とされる。

ピーター・トッド氏は、既に技術的な回避策によって、こうしたデータ制限を迂回している人々がいると指摘した。

提案に対して、特にコア開発者のジェイソン・ヒューズ氏は、反対意見を鮮明にしている。「ビットコインを価値のないアルトコインに変えてしまう変更」であり、「単なる小さな技術的変更」をはるかに超え、ビットコインネットワークの本質そのものを根本的に変えてしまうと批判した。

提案は、ビットコインネットワークを価値の保存手段や分散型通貨として進化させるのではなく、任意の「データストレージシステム」に変えてしまうと懸念する格好だ。ハードフォークをする場合と同様に、厳密な検証が必要だと述べる。

反対派の一部は、ビットコインは送金と残高記録という基本機能に集中すべきであるというミニマリズムの思想も掲げている模様だ。

一方で、同じくコア開発者のピーター・ウィール氏は、次のようにコメントした。

(ビットコインのチェーンをデータ保存目的で使うような)こうしたトランザクションへの需要を目撃するのは不快だ。

しかし、私はそうした需要が存在するという現実も認識している。その需要について、パブリックネットワークを迂回させるという選択肢は、はるかに大きな損害をもたらすだろう。

ビットコインネットワークがデータ保存手段として使われることには抵抗があるものの、そうしたことに一定の需要があることを認めて妥協する格好だ。

関連:ビットコインが年内21万ドル到達の可能性、プレスト責任者が『デジタルゴールド』としての価値を強調

ビットコイン版NFT「オーディナル」の問題点

開発者らは、現在すでにスクリプト領域に自由にデータを格納できるようにするTaproot機能により、ビットコイン版NFTとも呼ばれる「オーディナル(Ordinals)」や、それを応用するBRC-20トークンなどが実現していることを前提として話している。

こうした技術により、ユーザーはすでにビットコインネットワークにデータを記録することが可能になっている状況だ。ただ、こうしたトークンの取引がネットワークに負荷を与え、取引手数料が上昇することなどが問題となってきた。

関連:BRC-20とは?ビットコインのトークン規格がもたらす可能性と課題

「OP_RETURN制限の撤廃」に賛成する開発者らは、Taproot機能のwitness領域が本来の用途とは別のデータ保存に使われることを問題視。制限を撤廃することで、データの刻印がより健全な形式で行えるようになると見ている。

一方で反対派は、制限をなくせば、任意データ(画像、動画など)を大量に書き込むスパムが加速するリスクや、フルノード運営コストが増大して中央集権化を招くリスクを懸念しているところだ。

ヒューズ氏は、データ保存を目的とするユーザーはすでに低コストのオーディナルを利用していると指摘。OP_RETURNで埋め込むデータ制限を撤廃したところで、そちらの方がコストがかかるため使うインセンティブがなく、無意味なのではないかとも主張した。

議論はまだ決着しておらず、ビットコインのあり方も関わるこの提案の行方が今後も注目される。

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
05/07 木曜日
19:38
日本国債のオンチェーン・レポ取引へ、Progmat主導で2026年内の実現目指す
Progmatが運営するDCCは、日本国債のトークン化とステーブルコインを活用したオンチェーン・レポ取引の検討を開始。三菱UFJ銀行など3メガバンクやブラックロック・ジャパンが参加し、T+0即時決済の実現と機関投資家の資金効率改善を目指す。2026年10月に報告書を公表予定。
15:50
世界最大級のカストディアン銀行BNY、アブダビでBTC・ETH機関向けカストディ参入へ
BNYがフィンストリート、ADIファウンデーションとUAEで機関投資家向け仮想通貨カストディ基盤の構築に向けた戦略的協業を発表。BTC・ETH対応を皮切りに、RWAやステーブルコインへの拡大も計画。
14:58
DeFiリゾルバー「TrustedVolumes」でエクスプロイト、約9.2億円相当が流出か=Blockaid
ブロックエイドは、イーサリアム上のDeFiリゾルバーTrustedVolumesがエクスプロイト被害を受け、約587万ドル(約9.2億円)相当の仮想通貨が流出したと報告した。
14:30
「Q-Dayの基本シナリオは2033年」、ブロックチェーンの量子脅威対策は今すぐ始めるべき=Project Elevenレポート
量子耐性暗号企業Project Elevenは、既存の公開鍵暗号を破る「Q-Day」の基本シナリオを2033年と予測。約690万BTCが将来的な量子攻撃にさらされるリスクがあるとし、ブロックチェーン業界は今すぐ量子耐性システムへの移行を始めるべきだと警告している。
14:02
ビットコイン強気センチメント、4カ月ぶり高水準 Santimentが指摘
サンチメントが、ビットコインの強気センチメントが約4カ月ぶり高水準の1.37対1.00に達したと報告。価格回復局面での楽観論の高まりが逆張りリスクを示唆している。
13:12
ハット8、1.5兆円規模のAIデータセンター長期リース契約を締結
ハット8がテキサス州のビーコンポイントで15年・98億ドルのAIデータセンターリース契約を締結した。ビットコイン採掘やAIなど複数用途に柔軟に提供できる施設開発を進めている。
11:54
セキュリタイズ、トークン証券の保管・同時決済でFINRA承認 
セキュリタイズがFINRA承認を取得し、通常の証券会社としてトークン証券の保管・同時決済・引受を一貫提供できる体制を業界で初めて整えた。
11:30
ビットコインコア、修正済みの脆弱性を公表
仮想通貨ビットコインのクライアントソフトウェア「ビットコインコア」のプロジェクトは、過去のバージョンにあった脆弱性を公表。問題の深刻度は「高」で、問題を解決した上で脆弱性を公開している。
11:00
ビットコイン、強気優勢も価格は重要な抵抗線に接近中=グラスノード
グラスノードによると、仮想通貨ビットコインはETF資金流入の回復と強気派優勢の中、次の抵抗線に接近している。長期保有者の売り圧力と買い側の持続力が今後の焦点となる。
10:15
コア・サイエンティフィック、マイニング企業を約660億円で買収 AIデータセンター拡張へ
コア・サイエンティフィック(CORZ)がビットコインマイナーのPolaris DSを約660億円で買収。オクラホマ州拠点の電力容量を1.5GWへ拡大し、AI向けデータセンター事業を加速する。
09:50
南米コロンビア大統領、カリブ海沿岸でビットコイン採掘を提案
南米コロンビアのペトロ大統領は5月6日、カリブ海沿岸地域でビットコイン採掘を推進する構想を発表した。再生可能エネルギーの余剰電力を活用し、パラグアイやベネズエラのモデルに倣って外国資本誘致と地域開発を目指している。
08:25
「ステーブルコイン採用増加は仮想通貨にも追い風になる可能性」ビットワイズ幹部
ビットワイズの最高投資責任者は、ステーブルコインが広く普及することの影響について論じた。大手企業の採用が増えれば仮想通貨ビットコインやDeFiにとっても追い風になりうると指摘している。
07:55
オンド・リップル・JPモルガン、初のトークン化米国債国際決済に成功
オンド・ファイナンスはJPモルガン、マスターカード、リップルと共同でトークン化米国債の国際間・銀行間償還に初めて成功した。XRPレジャーを利用し、従来の銀行営業時間外での即時決済を実現している。
07:16
トランプ政権の仮想通貨顧問、ビットコイン準備金の詳細を今後数週間以内に公表すると発言
トランプ政権の仮想通貨顧問パトリック・ウィット氏は、今後数週間以内にビットコイン準備金に関する新情報発表を行うと述べた。大統領令の法制化を目指すARMA法案の提出も控えており、国家備蓄としての法的枠組みの整備に向けた動きが再び活発化。
06:50
アーベがケルプDAO攻撃者の資産を強制清算、2.9億ドルの被害回復が前進
分散型貸付プロトコルのAaveは5月7日、Kelp DAO攻撃者のrsETHポジションを清算したと発表した。DeFi United主導の救済計画に基づき、確保された約3.2億ドルの資金を用いて被害を受けたユーザーへの補償と市場の安定化が進められている。
今から始める仮想通貨特集
通貨データ
重要指標
一覧
新着指標
一覧