4月7〜8日に東京・八芳園で開催されたTEAMZ SUMMIT 2026にて、カルダノ財団CEOのフレデリック・グレガード(Frederik Gregaard)氏が4月8日に登壇した。
セッションでは、ブロックチェーンを「信頼のインフラストラクチャー」と位置づけ、5層構造のフレームワークやエージェンティックAIとの接点、日本市場で重視される「ファイナリティ」の概念について語られた。
ブロックチェーンは「信頼のインフラ」
グレガード氏は冒頭、「カルダノが何をできるかではなく、ブロックチェーンがすべての人のために何ができるかを話したい」と述べた。
世界経済フォーラム(WEF)のグローバルリスク報告書を引用し、短期リスク第2位に「誤情報・偽情報」が挙げられていることに言及。「生成AIの進歩により、200年かけて築いたブランドでさえ、数体のボットと確率的AIで破壊できる」と警告した。
その上で、ブロックチェーンが伝統的金融(TradFi)に浸透するにはアイデンティティ、説明責任(アカウンタビリティ)、監査可能性(オーディタビリティ)、クロスボーダーの保証が不可欠だとし、「現時点でこの業界にあるものの大半はこれらを満たしていない。しかしブロックチェーンは本来、それを実現するためのプロトコルだ」と語った。
グレガード氏が提示した信頼インフラの5つのレイヤー
グレガード氏は、信頼のインフラストラクチャーを以下の5層構造で提示した。
第1層は「トラストデータ/API」で、特定の国や創業者に依存しない分散型データレイヤー。第2層は「アイデンティティ」で、既存の国際標準とブロックチェーンの相互運用が求められる。第3層は「権威ある登録・認証」、第4層は「価値交換」、そして第5層が「決済」だ。
同氏は「エージェンティックAIの実用化を妨げているのが、まさにこの第5層だ。ブロックチェーン上にはすでにその基盤がある」と述べ、ドイツではすでに200社以上が第1層から第4層にあたる基盤構築に取り組んでいると紹介した。
エンタープライズブロックチェーンが失敗した理由
過去6〜8年間のエンタープライズブロックチェーンの試みについても言及。企業がプライベートかつ制御可能な閉じた環境を求めた結果、ブロックチェーン本来の力を発揮できなかったと振り返った。
欧州ではすでにAIが決済を実行するケースが出ており、「誰がそのプログラムを承認したのか」「どうすれば取り消せるのか」という新たな課題が浮上していると述べた。
日本市場の核心「ファイナリティ」と巨大な市場機会
特に強調されたのが「ファイナリティ(最終確定性)」だ。日本で多くのプロジェクトがパブリックチェーンを離れ、パーミッションドチェーン上で取引を行う理由はここにあるとし、金融資本市場の規制がファイナリティの保証を求めていることを指摘した。
コスト面では、コンプライアンスに年間600億ドル、COVID-19関連の不正に800億ドルが費やされている現状を示し、レガシーシステム自体が新たなリスクを生んでいると述べた。市場規模については、貿易金融で浸透率78〜100%に達する一方、サプライチェーン領域は約1%にとどまると語った。
最後に「ブロックチェーンと暗号資産に対するニーズはかつてないほど高まっている。問いはもはや『何を信じるか』ではなく『何を検証するか』だ」と締めくくった。
TEAMZ SUMMIT 2026
TEAMZ SUMMIT 2026は、Web3とAIをテーマとした国際カンファレンス。4月7〜8日に東京・八芳園で開催され、国内外から1万人規模の参加者を集めた。今回は8回目の開催で、メインステージのほかXRP Tokyo 2026(4月7日)、WayToAGI(4月8日)などの併催イベントも実施された。
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カルダノ(Cardano)は、学術研究に基づいて設計された第3世代ブロックチェーンです。独自コンセンサス「Ouroboros」の仕組み、ADAトークンの特徴、ステーキング、ロードマップ、将来性をCoinPostが網羅解説。



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