はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

「ビットコインなどの仮想通貨が決済手段に利用されない理由」オーストラリア準備銀行が文書を公表

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

オーストラリア準備銀行が公式文書を発表
オーストラリア準備銀行(RBA)が、仮想通貨に関する公式文書を公表した。価格変動性などから、「近い将来に仮想通貨がオーストラリアドルに取って代わることはない」と論じた。

オーストラリア準備銀行が公式文書を発表

オーストラリア準備銀行(RBA)は20日、仮想通貨に関する公式文書を発表した。

過去10年にわたる仮想通貨の歩みを振り返った上で、近い将来に仮想通貨がオーストラリアドルに取って代わることはないだろうとし、その理由を以下のように述べている。

お金の経済学的定義として、(お金は)一般的に三つの特徴を備えている。

・決済手段

・価値表示尺度

・価値保存

ビットコインやその他の仮想通貨が、これら定義に当てはまるかを考慮すると、当てはまらないという結論に至る。

さらに、RBAは文書内で、上記した項目が当てはまらない理由についても言及を行なった。

ビットコインが決済利用できない理由

決済手段として仮想通貨が広く普及していない現実があるが、その一番の理由に、価格変動が激しいということを挙げた。実際に公式文書では下図を提示し、AUD/USDとBTC/USDのチャートの推移を比較、そのボラティリティの高さを示している。

出典:RBA

RBAは、価格の安定性と決済手段の普及には密接な関係があるため、決済手段としてのビットコイン利用はニッチなものであるとし、さらに、スケーラビリティ問題や決済完了性(ファイナリティ)の不確実性も根拠に挙げ、ビットコインが決済方法として普及するには、多くの課題を抱えている点を指摘した。

RBAの同文書は、以下のような文章で締めくくられている。

オーストラリアドルが安定し、低インフレの価値保存機能を提供し続け、決済サービス業界が、効率性や機能性、オーストラリアの決済システムの向上に努める限り、仮想通貨が現在のオーストラリアで広く普及することは考えにくい。

このようにRBAは、ビットコインの決済手段としての機能性を否定した格好だ。

ビットコインの需要

上述したRBAの結論を逆手に取れば、ニッチな市場においては、ビットコインに一定の需要があるとも取れるだろう。

例えば現在、米国とイランの国家間対立が激しさを増し、米国による経済制裁などの影響で、イランのインフレ率は今年4月に50%以上高まっている。こうした同国の法定通貨リヤルへの不安感の広がりから、避難通貨先としてビットコインが選択される傾向が強まっている

その他にも、先月81万%以上のインフレ率を記録しているベネズエラにおいても、イランと同様の傾向が見られており、投機目的以外に価値貯蔵としての利用が一定数確認されている。ただ一方で、こうしたユースケースも、RBAの指摘した通り、決済手段としての利用には疑問符が残る形となっているのが現状だ。

CoinPostの関連記事

『通貨インフレによるビットコイン需要を体感』仮想通貨取引所をトルコに開設したOKExの責任者が語る
通貨インフレによるビットコイン需要は間違いなくあるようだ。トルコにある仮想通貨取引所を開設したOKExの責任者は1ヶ月で相当数の登録があったことを語った。
ベネズエラでビットコイン取引量が過去最高を記録|政府発行仮想通貨ペトロの現状や規制の動向から考察する背景
ハイパーインフレなど混迷を極める経済状況に置かれるベネズエラは、政府発行の仮想通貨ペトロの現状や強硬的な仮想通貨業界の規制枠組み法案の施行など、仮想通貨を取り巻く環境においても混乱が伺える。
CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/03 水曜日
17:03
XRP ETF、13取引日で8億ドル(約1240億円)到達 仮想通貨史上2番目の速さ
XRP現物ETFが上場13日で8億ドル超の流入を達成し、ビットコインETFに次ぐ史上2番目の速さを記録。ソラナETFを大きく上回るペースで、アナリストは最大1兆円超の市場規模を予測。
16:25
バイナンス(海外)、15種類の現物取引ペアを停止へ 12月5日実施
バイナンス(海外)は流動性レビューに基づき、12月5日に現物取引ペア15種を停止すると発表。停止は特定ペアのみで、対象トークンの上場廃止を意味しない。取引ボットも同時に終了予定。
15:14
ゲンスラー前SEC委員長「仮想通貨は投機的」 ビットコイン除く全トークンに警告
ゲンスラー前SEC委員長がブルームバーグのインタビューで、ビットコインを除くすべての仮想通貨を「極めて投機的」と評価。退任後も投資家保護の重要性を強調し、規制の観点からビットコインのみをコモディティとして区別する姿勢を維持している。
15:00
HashPortウォレット、Pontaポイントでステーブルコインの購入が可能に
HashPortは12月1日、HashPort WalletでPontaポイントをBase上のUSDCやcbBTCに交換できる「オンランプ」機能と、暗号資産をau PAYギフトカードに変換する「オフランプ」機能を開始した。
13:40
カルシが米CNNの公式パートナーに、予測市場のリアルタイムデータを報道に統合
米予測市場プラットフォームのカルシがCNNと提携し公式予測市場パートナーになった。カルシのリアルタイムデータがCNN番組全体に統合され、政治的・文化的イベントの確率情報を報道に活用する。ソラナ上でのトークン化予測市場も開始した。
12:45
ストラテジーCEO「米ドル準備金でビットコイン売却回避」、配当戦略を語る
米ストラテジー社CEOが今後の準備金や配当戦略を詳細に説明した。米ドル準備金で当面の配当資金を確保し、ビットコイン売却を回避する。レンディング参入の可能性も示唆した。
12:14
イーロンの「Xマネー」決済システム開発で人材募集 ソラナが支援表明
イーロン・マスク氏のX Moneyが決済プラットフォームの技術責任者を募集。ソラナが協力を表明し、仮想通貨統合の可能性に注目が集まる。WeChat型スーパーアプリ実現への動きを解説。
10:32
「資産トークン化が金融のあり方を変革」ブラックロックのフィンクCEOらが論説
ブラックロックのフィンクCEOらが現実資産(RWA)トークン化の可能性を様々な観点から解説した。トークン化の2つの大きな利点や規制当局の役割などにも言及している。
10:15
Trust Wallet、予測市場へのアクセス機能をローンチ
仮想通貨ウォレットのTrust Walletは、予測市場にアクセスできる機能をローンチ。まずはMyriad、ポリマーケット、カルシの3つの予測市場に対応する。
09:49
クラーケン、Backed買収 米国株のトークン化取引を拡大
仮想通貨取引所クラーケンがスイスのBacked Finance買収を発表。トークン化株式サービス「xStocks」は半年で取引高100億ドルを突破。RWA市場は2028年に2兆ドル規模へ成長見込み。
07:25
欧州10銀行がユーロ連動ステーブルコイン発行へ、2026年後半に開始予定
INGやBNPパリバなど欧州10銀行がユーロ連動ステーブルコイン発行を計画中。新会社キバリスを設立し2026年後半の発行を目指す。
07:15
バンカメ「資産管理サービスの顧客は仮想通貨投資を検討すべき」
バンク・オブ・アメリカは、資産管理サービスの顧客に対しポートフォリオの最大4%を仮想通貨などのデジタル資産に配分するように推奨していることがわかった。ビットコイン現物ETFも投資対象にする計画だ。
06:45
トム・リーのビットマインが継続的にイーサリアムを押し目買い、3日間で110億円相当
ビットマインが市場下落局面でも3日間に110億円相当のイーサリアムを追加購入した。同社は約373万ETHを保有し総供給量5%保有の目標に向け62%まで進捗。
06:25
米CME、ビットコインの恐怖指数VIXなどの新ベンチマークを導入
米CMEがビットコイン、イーサリアム、ソラナ、XRPを対象とした仮想通貨ベンチマーク指数を導入した。ビットコインのボラティリティを追跡する指数は株式市場のVIXに相当し、機関投資家のリスク管理ツールとなる。
05:55
チェーンリンク初の現物ETFがNYSEで取引開始、グレースケール「GLNK」
仮想通貨チェーンリンクの初の現物ETFが3日にニューヨーク証券取引所で取引を開始した。グレースケールがGLNKとして上場し運用資産は1700万ドル超となっている。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧