CoinPostで今最も読まれています

ビットコイン(BTC)上昇要因か、採掘ハッシュレートが1億TH/sに迫る勢い|仮想通貨市況

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ビットコイン(BTC)市況
国際金融市場が再びリスクオンに傾きつつある中、BTCの採掘ハッシュレートは1億TH/sに迫る勢いにまで上昇、強気の見通しを示唆している。難易度調整などの影響が間接的に買い需要をもたらしているとの見解も見受けられる。

ビットコイン(BTC)市況

米トランプ大統領は、「中間所得者向けの大幅減税計画」を発表。ダウ先物、日経平均株価ともに上昇した。

背景にあるのは、米中貿易戦争などの影響による景気不安で失速するトランプ大統領の支持率だ。2020年に控えた大統領選に向けた政策の一環で、景気後退局面への懸念を払拭する狙いがある。

また、中国副首相「米中通商協議が進展する可能性が高い」との報道も好感されており、12日までに米NYダウ平均は7日続伸。剛柔織り交ぜたトランプ流の交渉術に翻弄されながらも、7月15日の過去最高値(ATH)も更新間近だ。

12日のECB理事会で3年半ぶりの金融緩和に踏み切ったことで円安・ドル高も進み、短期筋を中心に再びリスクオンに傾きつつある。

なお、欧州中央銀行は12日、昨年12月に打ち切ったばかりの量的緩和政策を再開すると発表した。

関連記事:欧州中央銀行、量的緩和政策の再開を発表

米トランプ大統領は「欧州中銀は、強いドルに対してユーロを下落させ、米国の輸出産業に打撃を与えようとしている」などと反発。各国の金融緩和が相次げば、通貨安競争が加速する懸念も拭えない。

関連記事:為替レートはなぜ国内・国際経済に影響を与えるのか

トム・リー氏の見解

ファンドストラット社のアナリスト トム・リー氏は、ビットコインと米株指数S&P500の相関性を引き合いに、ビットコインの過去最高値はS&P500の最高値に間接的に関連していると指摘。グローバル的なリスクオン市場は、ビットコインにとって良い影響を与えると説明した。

リーによれば、ビットコインはマクロトレンドが不明瞭であるため、レンジ相場を繰り返している。ファンドストラットの分析によれば、独自開発したビットコイン保有者の感情を計る指数である「BMI」は現在50であるが、BMI指数が53辺りに到達するとFOMOが始まる傾向にある。BMI指数は67より上が「幸福感」を示し、27未満は「苦痛」を示しているという。

2009年以降のS&P500で計測した場合、前年比15%以上の上昇が見られた年にはB、TCのパフォーマンスもATH(過去最高値)をつけるなど相関性を指摘した。

マイニングの影響

ビットコイン(BTC)のマイニング採掘速度(ハッシュレート)が、11日時点で過去最高の「9800万TH/s」を記録し、1億TH/sに迫る勢いまで伸びている。

下図の過去のハッシュレートを見れば、大手マイナーの採掘状況は一目瞭然だ。競争激化や採掘マシンの高性能化に伴い、1BTC=20,000ドルを記録した2017年末の水準(1500万TH/s)を大幅に上回っていることがわかる。

2009〜2019年までのレート推移

金融知識に精通する「Toru Sasaki(@CocostaGeekend)」氏は、ビットコイン(BTC)上昇の背景として、マイニングディフィカルティー及び採掘コストの影響もあり得ると考察した。

基軸通貨であるビットコイン(BTC)は、2週間に1度、採掘難度調整(ディフィカルティー)が行われるため、ハッシュレートやディフィカルティー推移を元に、ある程度価格予想に役立てることはできる。

採掘側の競争激化により上昇し続けるが、Crypto assetのアナリストは、「ビットコインのマイニング難度(ディフィカルティー)は、往々にして市場価格が落ち込んでいる時に低下する」と言及するなど、仮想通貨市況との関連性もたびたび指摘されている。

直近の採掘難度は、以下の通りだ。

システムトレーダーの「UKI(@blog_uki)」氏は、BTCの難易度と値動きの関係について、4つの時間軸における分布を示した。

また、マイニング大手のBitmainのメインマイニングプールである「BTC.com」のデータによれば、7月末以降、最上位ASICマイニングマシンの大量稼働に伴い、過去2週間のマイニング採掘速度(ハッシュレート)が急騰した。

ビットコイン(BTC)マイナーが仮想通貨市場の将来性に引き続き「強気」であることを示している。BTC.comは、ビットコイン(BTC)マイニングプールのハッシュレート分布で、16.1%と世界最大のシェア率を誇っており、その影響は看過できない。ハッシュレートは、ネットセキュリティの堅牢性を示す指標となっている。

なお、海外トレーダーは、過去のBTC強気相場は、2011年12月(4.6ドル)、2015年5月(230ドル)、2018年12月(3691ドル)における「採掘難度」の底を起点に始まり、仮想通貨市場が高騰した経緯について独自分析している。

関連記事:ビットコインのハッシュレート高騰を受け、バイナンスCEOが強気の見解

テクニカル分析

前日比2.56%高の112万円台(9/13 11:00時点)で推移するビットコイン(BTC)。

上昇ウエッジ上抜けして上値を伸ばすとともにOI増加を伴って続伸、4h雲上限で止まっている。

主要な上値抵抗線として存在するペナント上限は10600〜10700ドル(114〜115万円)付近に位置しており、抜けたとしても119〜120万円は難関となりそうだ。

4hMACDもゴールデンクロスした。過去の推移からは、4hMACDのGCには一定の信頼性は認められるが、依然として急落リスクが懸念されやすい状況下にある。

CoinPostの関連記事

『日本の仮想通貨市場復活のために』業界最先端のトレーディングツール、デコチャート開発秘話
仮想通貨業界の有志が共同開発する、最先端の仮想通貨トレーディングツール「DECOCHART」プロジェクト。CoinPostの取材で、開発の舞台裏や今後のビジョンが明らかとなった。
仮想通貨市場に影響を及ぼす「重要ファンダ」一覧表|ビットコイン、リップルなど【3/7更新】
ビットコイン(BTC)やリップル(XRP)など、仮想通貨市場に影響を与え得る重要ファンダ一覧はこちら。あらかじめイベントをチェックしておくことで、トレードの投資判断に役立てることができる。
CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
04/18 木曜日
17:05
Flare Network、PFP NFT生成AIサービスの一部機能を公開
Flare Network(フレアネットワーク)はデータに特化したブロックチェーンとしてAIを強化。Atrivと提携してコードなしでNFTを生成するプラットフォームを提供。このプラットフォームは、デジタルアートの取引と集大成を容易にし、安全なクロスチェーン取引をサポートする予定。
17:00
ビットコインの新トークン標準「Runes」が注目される理由
仮想通貨 ビットコイン新たな代替トークン基準「Runes」にコミュニティの注目と期待が集まっている。ビットコイン版NFTの発行を可能にしたOrdinalsの開発者が、設計した新たなプロトコルで、ビットコインの半減期に合わせてローンチされる。
16:25
ソラナのDEX「Drift」、18万ユーザーに1億トークンのエアドロップ実施へ
ソラナのDEXプロトコル、Driftが1億トークンのエアドロップを実施予定。取引量200億ドル超のプラットフォームで、ユーザー活動に基づくトークン配布が行われる。新たな暗号資産(仮想通貨)DRIFTの詳細を解説。
15:00
コンサル大手EY、イーサリアム基盤の契約管理サービスを立ち上げ
世界四大会計事務所の一つ、アーンスト・アンド・ヤングは、ブロックチェーン技術を活用した企業契約管理ソリューション「EY OpsChain Contract Manager」の立ち上げを発表した。
14:00
「ビットコイン半減期は年単位で見れば価格に大きなインパクト」Bitwise分析
Bitwiseは今後の価格についてビットコイン半減期の長期的な影響は過小評価されていると述べた。一方、ゴールドマン・サックスはマクロ経済情況も重要と分析している。
12:00
RWA分散型金融Centrifuge、23億円調達
Centrifugeは新たな資金を利用し、Baseチェーン上に構築され、Coinbase Verificationと統合されたRWA向けの機関投資家グレードの融資市場の構築に取り組んでいく。
10:50
分散型決済Slash Payment、エアドロップ第一弾の詳細発表
仮想通貨決済サービス「Slash Payments」は、独自トークンSVLエアドロップ第一弾の詳細を発表した.。SlashのNFT保有者などが対象となる。
08:15
Roninチェーンが初のWeb2ゲームIP導入、韓国の「Ragnarok」
「Ragnarok: Monster World」は、Ragnarokが出すWeb3戦略ゲームで、タワーディフェンスとモンスター収集の要素を組み合わせたこのゲームだ。プレイヤーは「Ragmons」を集めたり、PvPモードで戦ったり、ギルドを作ったりできる。
07:15
「4月末までにブラックロックのビットコインETFがGBTCを追い抜く可能性」アナリスト予想
仮想通貨ビットコインのETFについて、4月末までにはブラックロックのIBITがGBTCを追い抜くとブルームバーグのアナリストが予想。両ETFの差は確実に狭まってきている。
06:30
ワールドコイン、独自のレイヤー2「World Chain」発表
ワールドIDを持ち人間であることが確認されたユーザーは、ボットよりも優先的に仮想通貨のブロックスペースを利用でき、無料のガスも利用できる。
06:00
TikTok関連企業BytePlus、Suiブロックチェーンを採用
BytePlusとの提携のほか、Sui財団がリアル・ワールド・アート・トークン化(RWArt)の先駆である「Artfi」に投資を行ったことも発表された。
04/17 水曜日
17:30
Polyhedra Networkがグーグル・クラウドと提携 ゼロ知識インフラ「Proof Cloud」を発表
Polyhedra NetworkがGoogle Cloudと提携し、ZK-as-a-service「Proof Cloud」を発表。ゼロ知識証明の生成を簡略化し、個別要件に最適なインフラストラクチャを提供する。Google Cloudは、AIの品質管理に関する機械学習機能を強化するため、ゼロ知識技術を活用するためにPolyhedraと協力する方針だ。
17:29
HashPalette『THE LAND エルフの森』と『EXPO 2025 デジタルウォレット』のコラボ企画発表
メタバース型ファーミングブロックチェーンゲーム『THE LAND エルフの森』と『EXPO 2025 デジタルウォレット』のコラボ企画が2024年4月24日に開始。特別な釣りイベントで万博チケットを獲得するチャンス!NFT関連事業を手掛けるHashPaletteが開催。
16:16
コインチェックTVCMを5月に放映開始、稲垣吾郎と鈴木もぐら出演
コインチェックが新CM「コインチェッくん篇」を、半減期後となる2024年5月から放映開始。稲垣吾郎と鈴木もぐらが出演。暗号資産(仮想通貨)「ビットコイン買うならコインチェック」と訴求する。過去のCMからの一貫性にも注目だ。
12:18
ビットコイン推移は正念場、足元のETF需要は伸び悩む
イランとイスラエルを巡る中東情勢不安が株やビットコイン市場に重くのし掛かる中、6万ドルのサポートライン上で際どく推移するBTC価格。ビットコインETFへの資金流入は、過去4週間にわたって減少傾向にある。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
イベント情報
一覧
2024/04/20 ~ 2024/04/21
大阪 京セラドーム大阪
2024/04/25 ~ 2024/04/26
東京 国立新美術館
重要指標
一覧
新着指標
一覧