CoinPostで今最も読まれています

韓国のビットコイン価格下落/1月末までに外国人の韓国ウォン入金が禁止

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

大手取引所のKorbitが、外国人は韓国国内の仮想通貨取引所で韓国ウォンを入金出来なくなると発表
「政府によって義務付けられている、身分確認およびマネーロンダリング規制を遵守するため、現行の韓国ウォンの預金方式は2018年1月末までに終了する予定です」と具体的な時期も述べました。
韓国のBTC価格が大幅下落
20日までは170万円台を推移していた韓国BTC価格が、21日に約150万円まで暴落しました。

韓国ビットコイン価格大幅下落

プレミアム価格、と呼ばれていた韓国のBTC価格が短時間で一気に価格を落としました。

この原因は定かではありませんが、韓国大手取引所であるKorbitが1月末までに外国人(非韓国人)が韓国ウォンを入金することを禁止する、と発表したことが価格に影響した可能性があります。

今後、韓国取引所のKYC(身分証明)が厳しくなっていき、今ままで匿名口座で取引されていた中の違法なお金の動き(マネーロンダリング等)や、他国資本が抜けていくことで、韓国の仮想通貨市場から資本が抜けていくと懸念する投資家も存在します。

Korbit:韓国国内の全ての仮想通貨取引所で、外国人の韓国ウォン預金を禁止

BithumbとCoinoneに次いで韓国で3番目に大きい仮想通貨取引所のKorbitは、外国人は韓国国内の仮想通貨取引所で韓国ウォンを入金出来なくなる、と発表しました。

クライアントに送信されたメッセージの中で、Korbitは次のように述べています。

「新たなウォンの預金方式が導入された場合、外国人は、居住者であっても非居住者であっても、国内の仮想通貨取引所で韓国ウォンを入金できないことに注意してください」

Korbitは、外国人の仮想通貨取引禁止とともに、Kookmin銀行のバーチャル銀行口座を取引プラットフォームで閉鎖することは、韓国政府が導入した新たなマネーロンダリング防止政策の一部であると指摘しました。

Korbitは、以下のような声明を出しています。

「政府によって義務付けられている、身分確認およびマネーロンダリング規制を遵守するため、現行の韓国ウォンの預金方式は2018年1月末までに終了する予定です」

12月14日、韓国政府が国内の仮想通貨市場をより良く規制し成長させるために、4つの重要な規制を発表した、と報道されました。

4つの規制のうちの1つは、未成年の投資家と外国人が、韓国国内の取引プラットフォームで仮想通貨と法定通貨(韓国ウォン)間の取引を禁止することでした。

12月初旬に流出した政府文書には、以下のように書かれていました。

「未成年者の投資家や外国人が仮想通貨取引に関わる取引口座を開設できないように、銀行や取引所に依頼する」

12月には、外国人投資家が韓国国内の仮想通貨市場で裁定機会を利用するのを防ぐために、国内の市場で外国人の仮想通貨取引を禁止することを決定したと韓国政府は説明しました。

韓国市場における大部分の仮想通貨の取引価格は、世界の平均価格よりも少なくとも15%高いため、韓国政府は仮想通貨取引所と銀行の両方に対して、国内市場での外国人の仮想通貨取引を禁止することを要求しました。

韓国国内の取引所は当初、1月20日までに外国人の仮想通貨取引を禁止する予定でした。

しかし、Korbitの声明に基づくと、外国人投資家は1月31日までは取引をすることができ、それ以降、韓国の仮想通貨取引プラットフォームで外国人投資家が韓国ウォンを入金できなくなります。

禁止よりむしろ厳しい規制

先週、韓国政府と文政大(ムン・ジェエン)大統領府は、短期間で仮想通貨取引禁止措置が課せられないことを公式に表明しました。

韓国政府は、仮想通貨取引を禁止するのではなく、国内の仮想通貨取引所が安定し、一般消費者のために規制されることを確実にするために、厳格な規制を課すということを強調しました。

政府の声明に続いて、韓国公正取引委員会の金相成(キム・サンジョ)会長は、それがもたらす大きな経済的影響を考慮すれば、仮想通貨取引を禁止することは、現実的に不可能だと述べました。

キム会長の声明は以下の通りです。

「仮想通貨取引のシャットダウン”は現実的に可能ではありません。

電子商取引法に基づけば、政府は仮想通貨取引プラットフォームを閉鎖する権限を持っていません。

経済学者の観点からは、経済活動を完全に禁止することは公正かつ透明な決定ではありません。過度の投機であろうとなかろうと、利益または損失は投資家の責任です」

現時点では、外国人が韓国国内市場で仮想通貨取引をすることを長期にわたって禁じられるかどうかは未だに明らかになっていません。

Korbit: Non-Koreans Prohibited from KRW Deposits at All Domestic Cryptocurrency Exchanges

Jan. 20, 2018 by BitcoinExchange

参考記事はこちらから

CoinPostの考察

韓国の規制は「禁止」ではなく、マネーロンダリング等を抑えるためのルール作りのためのものです。

「規制」と「禁止」の違いについては以下の記事を参照してください。

仮想通貨の規制と禁止/表記や意味の違いについて
税金の監査や仮想通貨を利用する詐欺などの排除や、取引を行うための環境整備による投資家の保護などの観点で国が見逃すはずもなく、逆に投資者の私たちにとっても交換業者や仮想通貨の適正なルール作りは必要であり、仮想通貨市場の健全化につながります。

この規制の結果、韓国では匿名口座が禁止されることとなり、政府は本人名義の身分証明システムを新たに導入するまで、各銀行に新しい仮想通貨アカウントの発行を停止するように命じています。

「規制」という日本語から誤解されやすいですが、これは市場の健全化につながるものであり、一概にネガティブなものであるとは言えません。

しかし、そもそも韓国のプレミアム価格(他国BTC価格とのプラス方向の乖離)は匿名口座からの資本流入も大きな影響を与えていた、と思われます。

あくまでも予想に過ぎませんが、以前から出ていた規制内容とはいえ、korbitという世界でも有数の大手取引所が「1月末まで」と具体的な時期を提示したことにより、仮想通貨取引「禁止」のニュースが報道されている中国などの海外資本が流出し、今回の韓国BTC価格下落につながった可能性があります。

また、今回の韓国BTC価格下落により、日本を含めた他国のBTC価格も連鎖してある程度の下落をみせています。

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
07/27 土曜日
08:10
マスク氏のX(旧ツイッター)、ビットコインなどの仮想通貨絵文字表示を削除か
イーロン・マスク氏がオーナーのX(旧ツイッター)は、ビットコインなどの仮想通貨絵文字表示を削除した。ドージコイン擁護のためか。
07:35
BitwiseのETH現物ETFの横断幕、NYSEに掲揚
仮想通貨運用企業Bitwiseのイーサリアム現物ETFの横断幕が、ニューヨーク証券取引所に掲げられた。同社は、取引終了のベルを鳴らすことも報告している。
07:05
野村傘下のレーザーデジタル、利回り提供のイーサリアムファンド販売予定か
野村ホールディングスの仮想通貨資産子会社であるLaser Digital(レーザーデジタル)は、イーサリアム現物ETFの代替商品の導入を計画しているようだ。
06:40
米SEC、グレースケールのミニ版ビットコインETFを承認
仮想通貨投資企業グレースケールが提供するGBTCは手数料(1.5%)が最も高く資金流出は続いていたが、新商品を導入し0.15%という業界最安の手数料設定で競争力を高める狙いだ。
06:20
ビットコイン価格が21年後に最大で75億円に到達か、マイケル・セイラー氏の強気予想
ビットコインを最も保有する米上場企業マイクロストラテジーのマイケル・セイラー氏はカンファレンス「ビットコイン2024」で、BTCの今後の強気予想のプレゼンテーションを行った。
07/26 金曜日
17:10
「米大統領選で価格変動 トランプやハリス由来のミームコインの買い方
トランプトークンの概要 ドナルド・トランプ前米大統領とその「Make America Great Again」(アメリカを再び偉大に)というスローガンからインスピレーションを得…
17:10
ヤマハ発動機が初のVTuberコラボNFTを発行、Yamaha E-Ride Baseを訪れて進化可能
ヤマハ発動機が初のNFTデジタルステッカーを発行。横浜のYamaha E-Ride Baseで進化するダイナミックNFTを体験し、限定グッズをゲットできる。
15:13
ビットフライヤーがFTX Japan買収完了、カストディ事業展開へ
株式会社bitFlyer HoldingsはFTX Japanの株式100%を取得し、完全子会社化を発表。8月26日までに社名を変更し、クリプトカストディ事業を展開予定。法制度整備後の暗号資産現物ETF関連サービス提供も視野に入れている。
14:43
Neo Xメインネットが正式稼働 EVM互換でネオのエコシステムを拡張
Neoは高性能EVMベースのサイドチェーン「Neo X」のメインネット正式稼働を発表。クロスチェーンブリッジで流動性と互換性が向上し、エコシステムの可能性が広がる。
14:15
カマラ・ハリス氏のミームコインが過去最高値を記録、大統領候補指名の期待受け
PolitiFiと呼ばれる政治パロディのミームコインが、仮想通貨領域で独自のジャンルを形成しており、カマラ・ハリス副大統領のパロディコイン「 Kamala Horris(KAMA)」が急騰し話題となっている。
12:55
アルトコインETFの未来、ブラックロックが語る現実と可能性
ブラックロックのデジタル資産責任者は、イーサリアム現物ETFが承認されていても他のアルトコインETF誕生には困難があると話した。
12:14
仮想通貨相場反発、ビットコイン・カンファレンスのトランプ登壇に関心集まる
昨日までの大幅下落とは打って変わり暗号資産(仮想通貨)相場は反発した。強気シグナルのハッシュリボンが点灯しているほか、今週末にはビットコインカンファレンスに米国のトランプ前大統領が登壇予定であり、投資家の関心が集まる。
11:00
トランプ前大統領の陣営、4〜6月期で仮想通貨で6億円の寄付金調達
トランプ前大統領は、ビットコインなど仮想通貨で6億円以上の選挙資金を調達。「ビットコイン2024」でもさらに資金を集める予定だ。
10:30
BTCが290万ドルに到達するシナリオ、VanEckが公開
仮想通貨ビットコインが2050年までに290万ドルに到達するシナリオをVanEckのアナリストが公開。このシナリオを実現するための条件を説明している。
10:00
ソラナ初事例、パラオ共和国がデジタルID発行
主権国家が仮想通貨・ブロックチェーンであるソラナ上で、法的アイデンティティを発行する初めての事例となった。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア