はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

海外トレーダー調査、投資上級者ほど仮想通貨テザー(USDT)に明確な需要:Overbit

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

テザー(USDT)需要

2020年3月17日から31日にかけて、海外の大手仮想通貨取引所Overbitが、日本を含む90カ国2500人以上の仮想通貨(暗号資産)トレーダーに対してオンライン調査を行った。世界中のトレーダーの意見をまとめた同調査内を見ていくと興味深い発見がある。

まず、ほとんどのトレーダーが仮想通貨の「損失」を経験しており、損失要因は個人のミスやハッキングなどの取引所側のミスが上位にランクインした。また、世界のトレーダーが取引所を選択する際に重要視するのは取引所のセキュリティだという。これは調査対象の内、69%のトレーダーが取引所内に資産を残していることからも納得の結果だ。

トレーダーは主に日中にトレードを活発に行う傾向にあり、仮想通貨以外にもFXや仮想通貨デリバティブなど多岐に渡る取引をしているようだ。仮想通貨デリバティブの中でも先物が人気で、62%ほどのトレーダーが先物取引を経験している。

トレーダーは数多くの仮想通貨商品のなかでもこの先物取引に関して最も知見が深いというのが先物人気の一因だそうだ。ただし仮想通貨デリバティブに関する知識が十分ある人のうち意図的に仮想通貨デリバティブから手を引いている者もいるという。

さらにトレーダーのうち、70%以上がテクニカル分析を用いているという。テクニカルとファンダメンタルを組み合わせるトレーダーも一定数存在するが、経験年数の長いトレーダーは1つの分析法に絞る傾向にあるのは興味深い。

また、トレーダーのうち60.5%がトレードの際の決断をソーシャルメディアに影響されていると回答し、中でもツイッター、テレグラム、フェイスブックが上位3つにランクインした。

以上、同調査内で発見された点をまんべんなく列挙していった。以降の本文では特に興味深い調査結果をピックアップして詳しく見ていく。

経験の長さごとに見た仮想通貨の人気銘柄

その調査結果によると、比較的投資歴の長いトレーダーに人気のある仮想通貨の銘柄は、ビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)に続いてテザー(USDT)が3位にランクインしているそうだ。

一方で、比較的経験年数が短いトレーダー間では、1位2位のビットコインとイーサリアムは変わらず、3位にリップル(XRP)がランクインしている。特に新米トレーダーだとテザーは3位に大きく引き離されて、人気第4位に留まっている。

ここでトレーダーの経験年数によって見られる違いは、銘柄ごとの特徴を生かしたトレードを行っているかどうかだと考えられる。しっかりと利益確定を狙うトレーダーにとって、Tetherの価格の安定性は利用するべきものとの共通認識があるのではないか。中長期の下げ相場において、テザーで保有することで法定通貨に替えなくて済むメリットもある。

経験の長さごとにみた仮想通貨の扱い方の違い

同調査内では、トレーダーに対して仮想通貨の将来性についての質問項目も設けていた。

ここでは保持する仮想通貨のうちトレードに利用する分の割合が調査された。結果として経験の長いトレーダー間では、トレードに利用する仮想通貨が保有する仮想通貨の10%未満を下回る人数は全体の20%に届かなかった。つまり彼らは仮想通貨をあくまでも短期トレードで利益を生み出すために保有していることが明らかになった。

一方で新米トレーダーを見ていくと、トレードに利用する仮想通貨が保有する仮想通貨の10%未満を下回る人数が全体の40%近くまで上っている。そのことから新米トレーダーほど、長期間仮想通貨を続けて保有するいわゆる「ガチホ」が多いことが同調査で判明した。

総括

本記事では、大手取引所が行った調査の結果をもとにトレーダーの経験年数ごとに現れる違いを見ていった。中堅~プロトレーダーの間ではしっかりと短期間で利益を創出する手段として仮想通貨が利用されており、彼らに人気な銘柄はBTC、ETHに続いてUSDTであるという。

つまり、ボラティリティの高い仮想通貨を用いてトレードをするにしても、取引所内で価値の保管を保証するUSDTは重宝される存在なのだと考えられる。

今回取り上げた調査を行った取引所Overbitも、現に新しくUSDTのデポジット機能を追加したという内容のプレスリリースを発表している。この新しい機能により、法定通貨を入金するのではなく、ビットコインまたはTetherを入金できることとなり、よりスピーディーにトレードができるようになった。このことからもやはりTetherの価格の安定性を利用した取引が今後も成長していく可能性が伺える。

ブロックチェーン技術の進歩により日々新しい通貨が作られるようになった。仮想通貨は銘柄ごとにそれぞれ特徴が異なり、それによって異なる利用者をひきつけているが、取引所もそれに合わせてサービスを随時追加している。今後も刻一刻と変化しつづける仮想通貨市場から目が離せない。

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
10/04 土曜日
13:30
仮想通貨強気相場を加速か? トランプ米大統領が最大2000ドルの給付金を検討
米国のトランプ大統領が関税収入を基に最大2,000ドルの国民給付金を検討している。コロナ禍では給付金がビットコイン上昇を後押ししており仮想通貨市場への影響が注目される。
11:40
ビットコインマイニング大手MARA、BTC保有量が1兆円に迫る
Maraが発表した9月の生産実績によると、218ブロックを獲得し前月比5%増を記録した。ビットコイン保有量は52,850BTCに達し、上場企業の中でストラテジーに次ぐ第2位の保有額。
11:05
ウォルマート傘下のワンペイ、仮想通貨取引機能を年内追加へ
ウォルマートが過半数を所有するフィンテック企業ワンペイが年内にモバイルアプリで仮想通貨取引とカストディサービスを開始すると報じられた。
10:15
ビットコイン現物ETFへの週間流入が3300億円到達、「アップトーバー」の兆しか
米国の仮想通貨ビットコイン現物ETFへの週間流入額が3,300億円に到達した。過去データから10月の上昇傾向「アップトーバー」が注目されている。
09:50
テザーなど、金トークントレジャリー設立で2億ドル調達へ=報道
テザーとアンタルファがトークン化ゴールドを蓄積するトレジャリー会社設立のため2億ドル以上の資金調達を協議中とブルームバーグが報じた。
08:30
ビットコイン円建て史上最高値更新、米政府閉鎖で逃避資金が集中|仮想NISHI
仮想通貨ビットコインは4日、円建てで史上最高値を記録。米政府の閉鎖によって「無国籍資産」としてのビットコインの存在感が強まり、投資家心理は極めて強気である。
07:50
コインベースが連邦信託認可を申請、決済サービス拡大の狙いで
仮想通貨取引所大手コインベースが3日に通貨監督庁に国家信託会社認可を申請したと発表した。カストディ事業を拡大し決済関連サービスを提供する計画で、銀行になる意図はないと明言。
07:42
コインベースとSamsung、Galaxyスマホユーザーに仮想通貨体験を提供へ
コインベースとSamsungがパートナーシップを締結。まずは米国のGalaxyスマホユーザーがCoinbase Oneを試験利用できるようにして、仮想通貨の利用機会を提供する。
06:40
24銘柄以上の仮想通貨関連ETFが新規申請、米政府閉鎖で承認手続きに遅延
様々な投資運用会社が3日に24銘柄以上の仮想通貨ETFを新規申請したと報じられた。しかし米国政府閉鎖によりSECの審査プロセスが停止し、承認時期が不透明になっている。
06:10
BNBが1100ドル突破でBNBチェーン銘柄大幅高、CAKEが40%高騰
仮想通貨BNBが3日に1,100ドルを突破したことでBNBチェーンのネイティブプロトコルへの投資家関心が再び高まった。パンケーキスワップのCAKEトークンは24時間で約30%上昇。
05:45
イーサリアム財団、6.6億円相当ETHをステーブルコインに換金予定
イーサリアム財団が4日に1000ETH(6.6億円相当)を売却すると発表した。CoWSwapのTWAP機能を使用し、研究開発や助成金、寄付の資金調達を目的としている。
10/03 金曜日
18:27
野村HD傘下Laser Digital、暗号資産交換業登録を目指す
野村HD子会社Laser Digitalが、日本で暗号資産交換業者登録を目指し金融庁と協議中。スイス発の同社は国内金融機関向け事業展開を計画。
17:37
積立NISAの次は?35歳会社員のイーサリアム投資入門
積立NISA実践中の35歳会社員が、次の投資先として注目するイーサリアムステーキング。月5,000円から始められる暗号資産投資の基礎知識、積立NISAとの違い、リスクと対策を専門家がわかりやすく解説。家族への説明方法も紹介
17:36
月2万円で始めるイーサリアム 35歳会社員の積立シミュレーション
月2万円のイーサリアム積立投資で5年後の資産はどうなる?35歳会社員が実際の数字でシミュレーション。頭金50万円のケースや価格変動パターン別の詳細な試算結果、始め方の3ステップまで具体的に解説します。
13:55
「ミームコインは仮想通貨への入り口として重要」=ギャラクシーデジタル考察
米仮想通貨金融大手ギャラクシーデジタルは最新レポートで、ミームコインはもはや単なるブームではなく、仮想通貨市場への新規参入者誘致に重要な役割を果たしていると指摘した。一方、ごく少数のトークンのみが生き残り、大半は衰退するなど、ギャンブル性が高いことには注意を促した。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧