より正確なガス代予測
中国最大のイーサリアムマイニングプールであるSparkpoolが、今年8月に公開したガス代予測ツール「GasNow」が中国で大きな話題となっている。
SparkpoolはDeFi(分散型金融)が盛り上がり始めた今年6月頃、取引のトランザクションにかかるガス代(ネットワーク手数料)の見積もりと、実際に使用されたガス代の間に大きなギャップがあることに気づいた。ガス代がネックとなっているDeFiの営みにおいて、これは大きな問題となる。
そこで8月12日、より精度の高いガス代予測ツールの開発を始め、わずか5時間でGasNowが誕生した。マイニングプールであるSparkpoolは、世界中のイーサリアムネットワークの待機中のトランザクションデータにアクセスすることができたことに起因する。
GasNowのメリット
SparkpoolのリーダーであるUncle Meowは、GasNowの特徴について以下のように語っている。
既存のガス代計算ツールの多くは、過去のガス代データに基づいてガス代を算出しているが、GasNowはスパークプール自身のマイニングプール上にある、イーサリアムネットワークによる承認待ちトランザクション群から料金を算出しているため、より実態に則した値を導き出すことができる。
最新のデータである、「承認待機中のトランザクションデータ」から予測を行うため、より精度の高いガス代予測を行うことができる。過去のデータではなく、より新しい承認待ちデータから予測を行えることがGasNowの強みと言える。
GasNowは、8月中旬に無料公開されて以降、すぐにWeChatのDeFiコミュニティ内で反響を呼び、現在では1日あた500件のAPIリクエスト、12,000のユニークユーザー(UU)数を獲得しているという。当面の間、無料で公開されるようだ。
imToken、MYKEY、MathWallet、TokenPocketなどの仮想通貨ウォレットは、すでにGasNowを利用してガス代を提示している。