- 中国元の仮想通貨取引シェア1%に
- 中国人民銀行は、自国の法定通貨「人民元」でのビットコイン取引が、全体のビットコイン取引量の1%以下にまで低下したことを発表。昨年、仮想通貨市場の下落要因とされた中国政府の禁止措置(チャイナショック)が影響を及ぼした可能性が高い。
- チャイナリスク
- 中国固有の社会的・政治的な要因による法規制が入ることで、予期せぬ市場の暴落を招くこと。 広義には、中国で商取引などの経済活動を行う際の不確実性を指す。
減少する中国の取引シェア
7月6日に、中国の中央銀行である中国人民銀行は、自国の法定通貨「人民元」でのビットコイン(BTC)取引が全体のビットコイン取引量の1%以下にまで低下したことを発表しました。
人民元でのビットコイン取引の世界シェアは、一時期90%以上にまで達していたことを考慮すると、その割合が大幅に減少したと言えるでしょう。
中国は、2017年9月に仮想通貨取引および、ICOの全面禁止を行い、世界最大級のBinanceやHuobiなどを含む88もの仮想通貨取引所や、80以上のICOが中国内での活動休止、あるいは国外移転に追い込まれました。
2018年に入ってからも、その規制は強化の方向に向かっており、広告、ウォレットサービス、また地域によってはマイニング事業へと、ほぼ全ての仮想通貨サービスが検閲、制限されています。
中関村インターネット金融機関(Zhongguancun Internet Finance Institute)の研究ディレクターを務めるGuo Dazhi氏は、中国における仮想通貨全般の規制が効果的であったことについて、以下のように語りました。
この結果は、中国の政策が成功したことを示唆している。
中国の計画実行後に、ビットコイン世界取引量における人民元のシェアが減少するのは、想定通りであったと言える。
しかし、中国の規制があった後も、未だ抜け道は存在していると考えられており、中国における仮想通貨取引が100%無くなった訳ではありませんが、その手間とリスクを考えると、実際取引に関わる人々は減ってきていると言えるでしょう。