CoinPostで今最も読まれています

ビットコイン出来高が2週間で半減、今後の相場の重要指標に|仮想通貨市況

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

仮想通貨市場
仮想通貨市場は7日、BTCは本日、USD建で7000ドルを割り込んだが、現在一時的に反発プラスに転じ、売りに一服感がある。 下落の問題点としては、価格高騰と共に上昇したビットコインの出来高が再度半減したことと、相場操縦の具体的な報道が大手メディアから挙げられる。今後の相場反転後のトレンドを維持する出来高が重要となりそうだ。

仮想通貨市場

仮想通貨市場は7日、ビットコインの価格の下落相場が続いたことで、ビットコインがUSD建で7000ドルを割り込むなど、TomLee氏が言及した6800ドルのライン目前まで迫りました。

しかし、BTC価格は本日16:00頃に反発を見せ、前日比でプラス域に転じているなど、一時的に売りに一服感があります。

ただ、ビットコインETFの期待感に煽られる形でビットコインが上昇していた7月末までの状況とは一変。 短期視点で見た場合に、ビットコイン一辺倒となるような相場に若干の変化が見られ、市場全体が同様な動き、弱気相場に現れやすいアルトコイン市場の下落率がより顕著な状況になりつつあります。

ビットコインETFに向け、再度勢いを見せていたビットコインドミナンスもこの影響を受け、最大48.7%強まで上昇したものの、重要点と考えられた50%目前で停滞しています。

下落の状況をビットコインと本日の下落材料とで分けると以下の2点が挙げられます。

ビットコインの変化:出来高の半減

仮想通貨市場全体(本日):価格操縦に関する報道

短期チャートにて、市場を牽引するビットコインに勢いがなくなったことは、大きな懸念点と考えられ、要因の一つとして、7月中旬にビットコインの値上がりと共に上昇したBTC出来高の減少が挙げられます。

coinmarketcapのデータにて、7月の後半には24h平均で70億USDを超える日も見受けられたものの、直近数日では30億USD台まで低迷しています。

出来高の減少は、安定した相場を形成するので重要なだけはなく、価格操作(相場操縦)が行われるリスクを高める問題点も併せ持っており、この影響は現在に至るまで懸念材料として問題視されています。

今回のビットコイン出来高の減少とは直結する話ではありませんが、ウォール・ストリートが「仮想通貨市場の相場操縦問題」を具体的な金額を元に報道、相場へのマイナス材料、下落相場を後押しした要因として挙げられました。

この様に複数の観点から、ビットコインの出来高は、今後の相場を見る上で重要な指標となる可能性が高く、価格の推移だけでなく、世界的な市場の出来高推移は随時チェックする必要があるでしょう。

相場操縦行為の実態は

ウォール・ストリート・ジャーナルは、仮想通貨市場で数多くの相場操縦が立て続けに行われていると報道、世界最大規模の仕手グループとされる『Big Pump Signal』では、すでに26回の価格パンプに関与し、2.2億ドル(244億円)相当の取引を行なったとしています。

またWSJは、同グループ以外の状況も加味すると、過去6カ月間の間に、121通貨で計175回にも渡り行われたことを特定、取引量は8.25億ドル(約920億円)にも上ると記述しました。

今回の報道は、相場の不透明感を増長させるニュースと言え、イメージ悪化などは相場下落を少なからず後押しした可能性が考えられることもあり、一刻も早く健全な国際規制の整備が求められています。

ウォール街のBTC提唱者Tom Lee氏の発言

2週間も続くビットコインの低迷相場は、Fundstratの代表を務めるTom Lee氏を焦らせてはいないようです。

米国CNBCの人気経済番組FastMoneyにて、持続するBTC相場の下落に対し、「ICEが発表したSECによるBTCの「証券性」排除とICEが発表したBakkt取引所の朗報などが、投資家たちにビットコインが仮想通貨市場において一番優良な通貨であることを判断させる材料となる」と、説明しました。

現状では、BTCがファンダメンタルズの材料への市場の反応は見られませんが、Lee氏がBTCの中長期の相場を楽観視している決め手は、BTCのドミナンスです。

これまでのドミナンス推移の流れは以下の通りです。

出典:CoinMarketCap

2017年年始まで、BTCが80%の市場シェアを占めていましたが、2018年の年始には、アルトコインへの熱狂的な関心高により、36%までドミナンスを減少させました。

しかし、過去数週間で、BTCドミナンスは48%前後に戻り、しかも50%手前で推移しています。

上記で短期的なビットコインドミナンスに勢いが失われつつある現状を説明しましたが、Lee氏は、このドミナンス推移を中長期で見た上で、「BTCの回復しつつあるドミナンスがすべてを物語っている」と前向きな発言を継続させています。

そして、7000ドルを切ったビットコイン相場の状況の中、Lee氏は「みんなが再度6000ドルに陥るのではないかと心配していると思うが、6800ドルのサポートラインを維持していることは、BTCがまだ終焉を迎えそうにないと意味する」と発言。

以前言及した、重要ライン6800ドルに差し掛かったものの、価格を維持したことで、依然として強気な発言を示しています。

また、市場を拡大するためには、仮想通貨にまだ参入をしていない投資家に対して、金融商品としてのビットコインのメリットをアピールしていかなくてはならないと言及しています。

仮想通貨(ブロックチェーン)関連株

仮想通貨(ブロックチェーン)関連銘柄

ビットコイン価格が再び下げトレンドに転じたことで、関連銘柄全体が軟調な中、先日好決算を叩き出したSBIホールディングス(8473)は、見直し買いが進んで2.13%高。

老舗の大手証券会社である野村ホールディングスや大和証券が減益決算となる中、SBI証券が7月31日に発表した決算は、純営業収益が289億800万円(前年同期比23.9%増)、純利益は99億2600万円(前年同期比30.5%増)と、大幅続伸。

仮想通貨事業を本格化させる前に、株式市場でもネット証券No.1の存在感を強めています。

有望視されている仮想通貨(ブロックチェーン)関連株の最新情報は、以下の記事でまとめているので参考にどうぞ。

CoinPostの関連記事

仮想通貨(ブロックチェーン)本命銘柄|関連株の最新情報まとめ
株式市場の仮想通貨(ブロックチェーン)の関連株一覧です。仮想通貨(暗号通貨)の将来性と市場の盛り上がりに伴い、時価総額(株価)の大幅上昇を期待できる本命銘柄と最新のポイント解説をまとめています。
仮想通貨取引所『SBIバーチャル・カレンシーズ(SBIVC)』情報まとめ|大きく期待できる5つの理由
「SBIバーチャル・カレンシーズ(SBIVC)」仮想通貨交換サービス(VCTRADE)が8月から本稼働開始。テレビCMの実施予定、取引所モデルの板取引開始、イーサリアム(ETH)の取り扱い開始など、最新情報をまとめています。
CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
07/27 土曜日
08:10
マスク氏のX(旧ツイッター)、ビットコインなどの仮想通貨絵文字表示を削除か
イーロン・マスク氏がオーナーのX(旧ツイッター)は、ビットコインなどの仮想通貨絵文字表示を削除した。ドージコイン擁護のためか。
07:35
BitwiseのETH現物ETFの横断幕、NYSEに掲揚
仮想通貨運用企業Bitwiseのイーサリアム現物ETFの横断幕が、ニューヨーク証券取引所に掲げられた。同社は、取引終了のベルを鳴らすことも報告している。
07:05
野村傘下のレーザーデジタル、利回り提供のイーサリアムファンド販売予定か
野村ホールディングスの仮想通貨資産子会社であるLaser Digital(レーザーデジタル)は、イーサリアム現物ETFの代替商品の導入を計画しているようだ。
06:40
米SEC、グレースケールのミニ版ビットコインETFを承認
仮想通貨投資企業グレースケールが提供するGBTCは手数料(1.5%)が最も高く資金流出は続いていたが、新商品を導入し0.15%という業界最安の手数料設定で競争力を高める狙いだ。
06:20
ビットコイン価格が21年後に最大で75億円に到達か、マイケル・セイラー氏の強気予想
ビットコインを最も保有する米上場企業マイクロストラテジーのマイケル・セイラー氏はカンファレンス「ビットコイン2024」で、BTCの今後の強気予想のプレゼンテーションを行った。
07/26 金曜日
17:10
「米大統領選で価格変動 トランプやハリス由来のミームコインの買い方
トランプトークンの概要 ドナルド・トランプ前米大統領とその「Make America Great Again」(アメリカを再び偉大に)というスローガンからインスピレーションを得…
17:10
ヤマハ発動機が初のVTuberコラボNFTを発行、Yamaha E-Ride Baseを訪れて進化可能
ヤマハ発動機が初のNFTデジタルステッカーを発行。横浜のYamaha E-Ride Baseで進化するダイナミックNFTを体験し、限定グッズをゲットできる。
15:13
ビットフライヤーがFTX Japan買収完了、カストディ事業展開へ
株式会社bitFlyer HoldingsはFTX Japanの株式100%を取得し、完全子会社化を発表。8月26日までに社名を変更し、クリプトカストディ事業を展開予定。法制度整備後の暗号資産現物ETF関連サービス提供も視野に入れている。
14:43
Neo Xメインネットが正式稼働 EVM互換でネオのエコシステムを拡張
Neoは高性能EVMベースのサイドチェーン「Neo X」のメインネット正式稼働を発表。クロスチェーンブリッジで流動性と互換性が向上し、エコシステムの可能性が広がる。
14:15
カマラ・ハリス氏のミームコインが過去最高値を記録、大統領候補指名の期待受け
PolitiFiと呼ばれる政治パロディのミームコインが、仮想通貨領域で独自のジャンルを形成しており、カマラ・ハリス副大統領のパロディコイン「 Kamala Horris(KAMA)」が急騰し話題となっている。
12:55
アルトコインETFの未来、ブラックロックが語る現実と可能性
ブラックロックのデジタル資産責任者は、イーサリアム現物ETFが承認されていても他のアルトコインETF誕生には困難があると話した。
12:14
仮想通貨相場反発、ビットコイン・カンファレンスのトランプ登壇に関心集まる
昨日までの大幅下落とは打って変わり暗号資産(仮想通貨)相場は反発した。強気シグナルのハッシュリボンが点灯しているほか、今週末にはビットコインカンファレンスに米国のトランプ前大統領が登壇予定であり、投資家の関心が集まる。
11:00
トランプ前大統領の陣営、4〜6月期で仮想通貨で6億円の寄付金調達
トランプ前大統領は、ビットコインなど仮想通貨で6億円以上の選挙資金を調達。「ビットコイン2024」でもさらに資金を集める予定だ。
10:30
BTCが290万ドルに到達するシナリオ、VanEckが公開
仮想通貨ビットコインが2050年までに290万ドルに到達するシナリオをVanEckのアナリストが公開。このシナリオを実現するための条件を説明している。
10:00
ソラナ初事例、パラオ共和国がデジタルID発行
主権国家が仮想通貨・ブロックチェーンであるソラナ上で、法的アイデンティティを発行する初めての事例となった。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア