はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

米ロビンフッド、仮想通貨部門の3Q収益が12%減

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

予想を上回った3Q決算

米大手投資アプリのロビンフッドは2日、2022年第3四半期の決算報告を発表。アナリストの予想を上回る収益と1株あたり純利益の改善だったが、暗号資産(仮想通貨)取引による収益は、仮想通貨市場の低迷により、前四半期から12%減少する結果となった。ロビンフッドの株価は米時間2日前日比-4.36%安。

同社の3Qの総収益は約532億円(3億6,100万ドル)で、アナリスト(ブルームバーグ調査)の予想平均の約527億円(3億5,780万ドル)を上回った。1株当たりの純損失は0.2ドルで、予想された0.31ドルを上回った。

同社の収益のうち、取引収益は453.8億円(2億800万ドル、前四半期比3%増)で、オプション関連が182.7億円(1億2,400万ドル)、株式関連が45.6億円(3,100万ドル)と、ともに前四半期比7%となり、収益に貢献したようだ。対照的に仮想通貨関連の収益は、前四半期の85.4億円(5,800万ドル)から12%減少し、75.1億円(5,100万ドル)となった。

収益が改善した背景には、米国の長期金利上昇に伴う純金利収入が、前四半期比73%増の188.6億円(1億2,800万ドル)となったことも大きいようだ。

関連仮想通貨からはじめる株式投資、日米の代表的な仮想通貨銘柄「10選」

ユーザー数減少と経費削減

一方、同社の月間アクティブユーザー数は継続して減少しているようだ。2021年2Qに2,130万人でピークに達した後、2022年1Qは1,590万人、2Qは1,400万人、そして今期は前期からさらに180万人減少し、1,220万人となった。ロビンフッドの収益の大半はユーザーの取引から発生するため、ユーザー数と取引活動の減少は同社の収益に打撃を与えることになる。

同社は経費削減のため、年初に約9%の人員削減を行ったが、さらに8月には従業員の約23%にあたる780人の人員削減を発表。今期は約1.32億円(9,000万ドル)のリストラ費用が発生したが、最終的に前期比12%の営業経費削減につながった。

ロビンフッドのVlad Tenev最高経営責任者は決算報告の電話会議で、予定よりも3ヶ月早く、調整後のEBITDAの黒字化目標を達成したとコメント。また2022年の営業経費削減目標を、前期の25%~29%から上方修正し、31%~32%に設定したことが報告された。

EBITDAとは

EBITDAとは”Earnings Before Interest Taxes Depreciation and Amortization”の略で、税引前利益に支払利息、減価償却費を加えて算出される利益を指す。(SMBC日興証券より)

▶️仮想通貨用語集

仮想通貨サービスの充実

3Qに仮想通貨取引の収益は減少したが、ロビンフッドの4Qのロードマップには、独自の仮想通貨ウォレットの開発推進やライトニングネットワークとの統合が含まれている。

CEOのTenev氏は決算報告で、9月に1万人のユーザーを対象に公開した、独自のWeb3ウォレット(ベータ版)の評判が上々であり、今後、このウォレットのグローバルな展開を目指す計画を明らかにした。

関連:米ロビンフッド、ポリゴン対応のWeb3ウォレットベータ版をローンチ

また、無駄を省き経費削減に最大限の努力をする一方で、「成長を促すための投資」には前向きであるとTenev氏は述べている。この方針を反映するように、ロビンフッドは先月下旬、法律や金融犯罪部門で、複数の求人募集を開始し、仮想通貨領域におけるコンプライアンス強化を図る動きを見せた。

その背景には、同社が開発中のDeFi(分散型金融)やエアドロップなどに対応した自主管理型の仮想通貨ウォレット(Web3ウォレット)の提供拡大があると予想される。

関連:ロビンフッド、仮想通貨関連の求人拡大 コンプラ体制を強化へ

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
11/25 火曜日
06:50
金融庁、仮想通貨交換業者の責任準備金積立を義務化へ
金融庁は仮想通貨交換業者に対し、不正流出などの事案に備えて責任準備金の積み立てを義務付けることがわかった。金商法適用の議論が進む中、投資家保護を強化する。
11/24 月曜日
17:50
ブラックロック、ビットコイン投資の本質は「デジタルゴールド」 機関投資家が重視する“真の価値”とは?
世界最大の資産運用会社ブラックロックのデジタル資産部門責任者が、機関投資家がビットコインに投資する理由を解説した。「デジタルゴールド」としての価値保存機能が重視される一方、決済手段としての利用は依然投機的との見方を示した。
11:47
ソラナのインフレ率を下げる改善提案 今後6年で2,230万SOLの発行量削減見込む
仮想通貨ソラナのコミュニティがインフレ減少率を引き上げる改善提案を公開した。目標インフレ率への到達が6年から3年に短縮する見込みだ。
10:25
「仮想通貨市場の弱体化、背景にマーケットメーカーの機能不全」トム・リーが指摘
ビットマイン会長が仮想通貨市場の下落が続いている要因を分析した。10月10日の清算イベントがマーケットメーカーを機能不全にしていると見解を示している。
11/23 日曜日
14:00
今週の主要仮想通貨材料まとめ、ヴィタリック紹介のイーサリアム新ツールやXRPのステーキング導入案など
前週比で振り返る仮想通貨市場の最新動向。ビットコインやイーサリアム、XRP、ソラナなど主要銘柄の騰落率や注目材料を一挙紹介。市場トレンドと関連ニュースを詳しく解説する。
11:30
ビットコイン売られ過ぎでも反転せず、12月FOMCの据え置きが現実味を増す|bitbankアナリスト寄稿
今週のBTC対円相場は1400万円割れまで下落。ヌビディア好決算後も1400万円割れが続き、米雇用統計の強弱まちまちな内容が見通し悪化を助長。12月FOMCでの金利据え置き観測が強まる。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|金融庁の暗号資産規制方針に高い関心
今週は、金融庁の仮想通貨規制方針、ビットコイン採掘割合の95%到達、ビットコインとイーサリアムの市況分析に関する記事が関心を集めた。
11/22 土曜日
13:45
ANAPホールディングス、企業向けビットコイン戦略支援「ビットコイン道場」を開始
ANAPホールディングスが企業のビットコイン活用を支援する継続型プログラム「ANAPビットコイン道場」の提供を開始した。会計や税務などの実務を専門家が包括的にサポートし、参加企業がコミュニティ形式で課題解決に取り組む仕組みを提供する。
13:02
コンヴァノがビットコイン戦略から本業回帰、AI・ヘルスケア事業に注力へ
コンヴァノが仮想通貨ビットコインを最大約2万BTC取得する計画を取り下げ、成長中の事業へ軸足を移す。業績予想を上方修正しており本業成長を重視する戦略転換となる。
10:55
米当局がビットメイン製品を国家安全保障リスクで調査、トランプ関連企業も1万6000台使用
米国土安全保障省が中国メーカーのビットメインを調査し、機器がスパイ活動や電力網破壊に使用される可能性を指摘。トランプ大統領の息子たちの会社アメリカン・ビットコインも1万6000台を購入した。
10:05
コインベース、ソラナのミームコイン取引所「ベクター」を買収
コインベースがソラナ基盤SocialFiプラットフォーム「ベクター・ファン」を買収すると発表した。年内に取引完了予定で、ソラナエコシステムへの参入を拡大し、すべてを取引できる取引所の構築を目指す。
09:35
ベセント米財務長官、ビットコインバーにサプライズ訪問 仮想通貨業界への影響は
スコット・ベセント米財務長官がビットコインバー「Pubkey DC」を訪問し、仮想通貨コミュニティで話題になっている。業界関係者の反応と今後の影響を解説する。
08:54
ビットコインの買い方、取引所選びの完全ガイド
ビットコインの買い方(始め方)を徹底解説。SBI VCトレード・bitbank・Coincheckなど主要取引所を比較し、安全な購入方法や投資メリットを初心者向けに解説します。最適な取引所選びで失敗しないコツも紹介
08:25
NYSEがグレースケールのXRPとドージコインETF承認、25日上場予定
NYSEがグレースケールのドージコインとXRP ETFの上場を承認し、11月25日に取引を開始する。今週はビットワイズのXRP ETFやフィデリティのソラナETFも上場し、アルトコインETF市場が急拡大している。
07:45
「仮想通貨財務企業などの上場後の事業の大幅変更について対応を考える必要」JPXのCEO
日本取引所グループの山道CEOは、ビットコインなどを保有する仮想通貨財務企業への規制強化は現時点では検討していないと説明。一方で、事業の大幅変更については対応を考える必要があるとも述べている。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧