CoinPostで今最も読まれています

Ankrプロトコルへのハッキング、20億円の二次被害

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

Helio Protocolで二次被害

暗号資産(仮想通貨)BNBを担保に発行する「ラップドBNB(aBNBc)」が、不正に発行されたAnkrプロトコル(ANKR)へのハッキング事件で、20億円規模の二次被害が明らかになった。

サイバーセキュリティ会社BlockSecによると、暴落したaBNBcを担保にHelio Protocolで1,640万HAY(21.5億円)が不当に引き出される二次被害が発生した。価格フィードの更新の隙を突かれたと見られ、取引履歴からは何者かが10BNB(40万円)で約18万3,000aBNBcを取得したことが分かっている。

Helio Protocolは、BNB関連資産を担保にステーブルコイン(HAY)を発行するDeFi(分散型金融)プロジェクト。aBNBcの価値は99.9%急落していたが、Helioが使用するオラクルのデータ更新よりも早く、攻撃者が資金を借り入れた。

また、1,600万ドル相当のHAYがBinance USD(BUSD)に対して売却された影響で、HAYの価値は0.89ドルに低下して1ドルからの乖離(ディペッグ)が生じている(執筆時点)。BUSDは全て大手仮想通貨取引所Binanceに移されたが、同所CEOのChangpeng Zhao(CZ)氏によると、このうち300万ドル(4億円)分は差し押さえられている。

関連:バイナンスラボ、約6億円をDeFiプロジェクト「Ambit Finance」に出資

Ankrによる損失の補填

最初に攻撃のターゲットとされたのは、BNBチェーンなどでリキッド(流動的)ステーキングを提供するAnkrプロトコル(ANKR)。攻撃者は何らかの形でデプロイキー(コントラクトの管理鍵)を入手したと見られ、aBNBcのコードを悪質なものに更新して大量に発行した。

ブロックチェーンデータ閲覧サイト「BscScan」、及び分析機関Nansenによると千兆単位(6,000兆ドル)のaBNBcが発行されており、攻撃者はそのうち30億ドル相当(当時)を自身のウォレットに移した。

事態を受けて、Wombat Exchangeなど複数のDEX(分散型取引所)がaBNBcの取引を停止した。執筆時点にaBNBcの価値はゼロ扱いとされているが、その前に攻撃者はaBNBcをUSDCoin(USDC)などに交換し、結果的に500万ドル(6.7億円)相当の資産をイーサリアム(ETH)メインネットに移していた。

Ankrは攻撃を受けたことを認め、攻撃者関連のアドレスからの入金への対応について、取引所と協力していると述べた。また、aBNBcと他の資産のセットで流動性提供(ロックアップ)をしていたユーザーについては、ハッキング被害に関連する損失の全額補填を約束している。

Ankrはまた、HAYのペグ回復を支援するために、不当なaBNBcを担保に発行されたHAYを、できるだけ多く購入し、バーン(焼却)する方針だ。

関連:三菱UFJ信託銀行ら、ステーブルコインの導入・普及に向けた実証検証へ

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
04/24 水曜日
17:00
「BTCは上昇トレンドに入る可能性」SCB銀
仮想通貨ビットコインは再び上昇トレンドに入る可能性があるとスタンダードチャータード銀行が分析。今回もビットコインとイーサリアムの価格予想をしている。
16:23
Block社(Square)、ビットコイン採掘産業の分散化に向けて高性能チップを開発完了
デジタル決済企業ブロック(旧Square)が、3ナノメートル技術を採用した最新のビットコインマイニングチップ開発を完了。このプロジェクトはオープンソース化され、ビットコインマイニング業界の分散化を推進することを目指している。
15:09
WebX2024、最大73%割引の「開幕セール」終了まで残り1週間
株式会社CoinPostが主催する日本最大のWeb3カンファレンス「WebX2024」にて、チケット販売を開始しております。2024年4月30日まで、最大73%割引のお得な開幕セールを実施中です。
14:35
米ブロックチェーン協会ら、仮想通貨業界の声をまとめSECを提訴
米ブロックチェーン協会とテキサス州暗号資産自由同盟は、米証券取引委員会が新たに制定したディーラー規則の阻止を求めて、SECを提訴した。
13:00
香港の現物ビットコインETF 4月30日にも発売かー報道
香港でボセラとハッシュキーキャピタルが提供するビットコインETFが取引を開始すると報じられた。2社の現物ビットコインETFは、価格安定性が高く、投資家に直接的な市場価格連動のメリットを提供する。
12:09
半値戻しのビットコイン、投資家心理改善で買い先行
暗号資産(仮想通貨)市場ではビットコインが66000ドル台まで反発し、50MA手前で一服した。イランとイスラエルを巡る中東リスク後退で米国株式市場でも買い戻しが先行しており、投資家心理が改善した。
12:00
ブラックロックのビットコイン現物ETF「IBIT」、70日連続流入を記録
ブラックロックのビットコイン現物ETF「IBIT」が70日連続で資金流入を記録した。運用資産は約2.8兆円に達している。
11:00
リップル社、SECによる20億ドルの罰金提案を過大と反論
リップル社は、XRPをめぐるSECとの裁判で新たな書類を提出。リップル社に対して約3,100億円の罰金支払いを求めるSECの主張に反論した。
09:40
「BTC価格上昇は半減期から50〜100日後」QCP Capital
仮想通貨ビットコインの今後の価格が急上昇するのは半減期から50〜100日後であるとQCP Capitalが分析。また、Bitfinexも半減期後の相場レポートを公開した。
08:45
ソラナJupiter、DEXモバイルアプリ5月公開予定
既存のUltimateウォレットは5月22日から利用できなくなるため、その前に仮想通貨の一時的移転(PhantomやMagic Edenウォレット)を推奨した。
08:10
米国のイーサリアムETF上場申請、5月承認は見込み薄か
申請中の仮想通貨イーサリアム現物ETFの多くは5月に最終判断を迎える予定だが、多くのアナリストは承認の確率が低いと予測。背景には、イーサリアム財団への任意捜査で米SECがETHを有価証券に分類しようとしている点や、ビットコイン現物ETFが承認されてからまだそれほど時間が経っていない状況などがある。
07:10
ビットコインの機能を拡充する新提案が公開
仮想通貨ビットコインのブロックチェーン上でスマートコントラクトなどを実現する開発提案がBIP-420として公開。以前から関心を集めている提案の内容が改めて説明された。
06:35
バイナンスアプリの削除、フィリピン当局がアップルとグーグルに命令
フィリピンはバイナンスの顧客基盤における重要な構成国だが、同SECは2023年11月以降、バイナンスを投資に利用しないよう国民に積極的に警告していた。
05:50
エルサルバドルの国営ビットコインウォレット、ハッカーがコードを流出
今回の漏洩は、4月上旬に報告された510万人のサルバドル人の個人情報リークを含む、一連のChivoウォレット関連のハッキングに続くものだ。
04/23 火曜日
19:00
メゾンマルジェラ MetaTABI NFT発売
メゾンマルジェラがMetaTABI NFTを一般販売開始。デジタル専用設計のタビシューズはThe Fabricantとのコラボで、限定版タビブーツとレザーウォレットが付属。今後のWeb3ブランドイベントにも参加可能。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
イベント情報
一覧
2024/04/24 11:30 ~ 13:30
その他 オンライン
2024/04/25 ~ 2024/04/26
東京 国立新美術館
2024/04/27 10:30 ~ 20:00
東京 東京都渋谷区
重要指標
一覧
新着指標
一覧