Pudgy Penguinsの急騰
NFT(非代替性トークン)コレクション「Pudgy Penguins」の売れ行きが好調だ。NFT電子市場大手OpenSeaによるとフロアプライス(最低購入価格)は執筆時点で7.1 ETH(115万円)、過去1か月に2倍以上に高騰している。
Pudgy Penguinsは、8,888種類のペンギンの絵で構成される、イーサリアム(ETH)チェーン上で作成されたプロジェクト。仮想通貨市場の弱気相場が長期化する中、このコレクションはイーサリアム(ETH)建てで過去最高値を更新している。
人気の理由は、Pudgy Penguinsのグッズ販売にあるようだ。プロジェクトは現在、NFTをベースにしたぬいぐるみや絵本、各種アパレルを制作し、トークンの保有者に収益の一部を還元するプロジェクトを進めている。
🐧retail has no idea what's coming🐧 pic.twitter.com/uvvvfwkk5l
— flipdrago.eth💊🐧 (@flipdrago) December 27, 2022
こうしたグッズが、11月下旬のサンクスギビンクデーから、クリスマスまでの1ヶ月間に及ぶ「ホリデーシーズン」によく売れているのだという。Pudgy PenguinsのLuca Schnetzler CEO(最高経営責任者)は来年さらに、おもちゃやコレクタブルアイテム(実物)のリリースを予定していると、米メディアCoindeskに語った。
米国のホリデーシーズンにオンライン売上高は増加傾向にあるが、グッズが売れた直接の理由は定かではないようだ。Schnetzler氏は、米国で発生している大寒波の影響で、ずんぐりした(Pudgy)ペンギンが好まれた可能性も付け加えている。
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Pudgy Penguinsとは
Open Seaでは、Pudgy Penguinsの過去24時間の取引量は前日比130%増加して660 ETH(1億円)を計上、「Bored Ape Yacht Club(BAYC)」に次いで2位となった(執筆時点)。姉妹コレクションである「Lil Pudgys」は取引量が前日比500%増加して、464 ETHで3位に付けている。
2021年7月にローンチしたPudgy Penguinsは、運営資金を着服した疑惑で創設者が立場を追われ、4月に約3億円で買収された経緯がある。
8月には、NansenのAlex Svanevik最高経営責任者(CEO)や、Saks Fifth AvenueのRJ Cilley最高執行責任者(COO)、メタ社のパートナーシップ部門に所属するJordan Sterling氏など9名が参加する顧問委員会設立が発表された。
12月初旬には「Snowed In: A Rare Pudgy Penguins Sale」と名付けられたシリーズが、老舗オークションハウスのサザビーズで10作品が出品されると、平均129,000ドルで完売となった。落札者には、セールへの参加証明としてソウルバウンドトークン(SBT)が贈られた。
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