はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

米メタ社、行動ターゲティング広告巡り550億円の罰金 欧州GDPR違反

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

メタに550億円の制裁金

米SNS大手メタ(旧フェイスブック)社がEUにおける個人情報保護法違反で、アイルランドのデータ保護委員会(DPC)から新たに約550億円(3億9,000万ユーロ)の制裁金を科されたことが4日に明らかになった。

メタは以前、ユーザーから同意を得て個人データを処理し、行動ターゲティング広告を提供していたが、2018年5月のGDPR(EU一般データ保護規則)施行に伴い、同社は広告の利用規約を改訂。“契約上の必要性”を理由に、ユーザーの同意なく個人データを広告システムに活用する形に変更した。

こうした処置がEUのプライバシー規則に違反するとして、DPCはSNS「Facebook」に2億1,000万ユーロの罰金を科し、画像共有アプリ「Instagram」には1億8,000万ユーロの罰金を科した格好だ。また、パーソナライズド広告ポリシーを3か月以内に修正するよう命じた。

DPCは「FacebookやInstagramで行動広告を配信するために、契約の必要性を法的根拠にできない」と述べている。メタ社、グーグル、ツイッター、TikTokなど主要なIT企業の欧州本部はダブリンにあるため、DPCの管轄下にある。

メタは「ユーザーの同意が要求されない形で、パーソナライズド広告をEU全体で提供できないという判断は不当」としてDPCの判断に異を唱える。規制の明確性の欠如を理由に、控訴する構えを示している。

GDPRとは

EUにおける「個人データ保護法」。企業に厳しい要件を課しており、違反した企業は最大で全世界の年間売上高の4%もの罰金が課される場合がある。

▶️仮想通貨用語集

DPCはGDPRが施行された2018年5月に、メタ社の調査を開始。21年以降に同社に科してきた4つの罰金だけで、その総額は1,260億円(9億ユーロ)を越えていた。22年11月には、5億人を超えるFacebookユーザーの個人情報が漏洩したことを受けて、管理方法が不適切として380億円の罰金を科していた。

関連:「全責任は私に」米メタ社のザッカーバーグCEOが1万人超の解雇を発表

EUのデジタル市場規制

GDPR施行を皮切りに、EUを中心にデジタル市場を規制する動きが加速している。2022年7月18日に制定され、24年に施行予定の「デジタル市場法(DMA)」は、デジタルサービスを提供する巨大企業(デジタル・ゲートキーパー)を対象に、オープンマーケットを維持するための要件が設けられた。

DMAは、EU域内の時価総額10兆円(800億ドル)以上、月間ユーザー数4,500万人以上の巨大テック企業に適用される。違反した企業には世界年間売上高の最大10%の罰金を科される可能性があり、再発する企業にはさらに重たい罰則が設けられる。

22年12月には米アップル社がDMAに準拠するべく、公式のApp Store以外からも外部アプリをダウンロード可能にする「サイドローディング」の実装準備を進めていると報じられた。現状iPhoneやiPadでは、App Store経由でしかアプリをダウンロードできない制限が掛けられている。

対応はEUに限定されているが、同様の法律が制定される場合は他国でも適用される可能性がある。こうした動きは、これまでアップル端末でのアプリ内取引が制限されてきたWeb3およびNFT(非代替性トークン)業界にも追い風となり得る。

関連:アップル、欧州で外部アプリストアの許可方針 30%の「Apple税」解消か=報道

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/19 金曜日
10:35
SOL保有企業フォワード・インダストリーズ、株式をトークン化
仮想通貨ソラナの財務企業フォワード・インダストリーズは、自社の株式がソラナブロックチェーン上でトークン化されたことを発表。トークン化株式はDeFiで利用できるとした。
10:05
仮想通貨保有企業株、MSCI除外で約2兆円売却圧力 来年1月に判断
MSCIが仮想通貨保有企業を指数から除外する提案を検討。実施されれば39社で最大150億ドル(約2.2兆円)の強制売却が発生する可能性。業界は1,268の署名を集め強く反発。2026年1月15日に最終判断。
10:02
イーサリアム財団、「ステート肥大化」のリスクを指摘 3つの対応策提案
イーサリアム財団が、ネットワークのステート増大が続くことによる中央集権化リスクなどを警告した。この課題に対する3つの対策を提案している。
09:35
NYSEの運営会社ICEが仮想通貨企業ムーンペイに出資交渉、評価額50億ドル目指す
ニューヨーク証券取引所を運営するICEが仮想通貨決済企業ムーンペイへの出資交渉を進めていることがブルームバーグの報道で明らかになった。
08:35
JPモルガン、ステーブルコイン市場の成長予測を維持も1兆ドル規模には否定的
JPモルガンのアナリストがステーブルコイン市場は2028年までに5000億ドルから6000億ドルに達すると予測し、1兆ドル規模の予測を否定的に評価した。成長は仮想通貨市場全体と連動すると見ている。
07:55
トークン化株式xStocks、TON Walletに対応
株式のトークン化プラットフォームxStocksは、TONブロックチェーンのTON Walletに対応したことを発表。ユーザーはテレグラムからトークン化した株式やETFにアクセスできる。
07:44
JPモルガンのJPMコイン、コインベースのベースチェーンに移行
JPモルガン・チェースがデジタル預金トークンJPMコインを独自の内部ブロックチェーンからコインベースの「ベース」に移行した。機関投資家の需要に応え、24時間365日のほぼ即時決済を可能にする。
06:40
ビボパワー、韓国ファンドに4.5億XRP相当のリップル株式を調達へ
ナスダック上場のビボパワーがデジタル資産部門を通じて韓国の資産運用会社リーン・ベンチャーズ向けに3億ドル相当のリップル・ラボ株式を調達する。
06:12
台湾政府が210BTCの押収ビットコインを保有、世界10位の政府保有者に
台湾の法務部が犯罪捜査で押収した210枚以上のビットコインを保有していることを明らかにした。戦略的備蓄の検討も進んでいる。
05:55
2026年までに米国で100超の仮想通貨ETF上場を予測、ビットワイズ
米資産運用会社ビットワイズが2026年までに100本以上の仮想通貨ETFが米国で上場すると予測した。SECの一般的な上場基準公表により規制が明確化され、発行障壁が低下したことが背景にある。
05:40
ビットワイズ、スイ現物ETFをSECに申請
仮想通貨運用会社ビットワイズがスイトークンを追跡する現物ETFの登録を米SECに申請した。コインベース・カストディが保管を担当し、キャナリー・キャピタルや21シェアーズも同様のETFを申請している。
12/18 木曜日
22:21
ステーブルコイン「$U」がBNBチェーンとイーサリアムで始動
ユナイテッド・ステーブルズが新ステーブルコイン「U」をBNBチェーンとイーサリアムでローンチ。USDC、USDT、USD1で1対1裏付け。PancakeSwap等の主要DeFiプロトコルと初日から統合、AI経済向けにEIP-3009とx402をサポート予定。
18:27
ユニスワップ、1億UNI焼却提案の最終投票開始へ 流通量の16%
分散型取引所ユニスワップが1億UNI焼却を含む「ユニフィケーション提案」の最終投票を12月19日に開始。可決されれば手数料スイッチが起動し、UNIトークンは収益を生む資産へと転換する。
17:22
YO Labs、トークン化ゴールド「yoGOLD」の事前預入を受付開始
YO Labsがトークン化ゴールド(XAUt)で利回りを獲得できるイールドボールト「yoGOLD」を発表。金を預けて利回りを得られる。現在、事前預入を受付中。
16:43
トランプ大統領、次期FRB議長に「大幅利下げ支持」と宣言 
トランプ米大統領が次期FRB議長について「大幅な金利引き下げを支持する人物」と表明。金利1%以下を主張し、FRBの独立性を巡り議論を呼んでいる。QT終了や史上最大の税還付シーズンと相まって、仮想通貨市場への影響が注目される。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧