はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

米証券取引所CboeがフィデリティのビットコインETFを登録、複雑な上場承認プロセスを整理

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

フィデリティのビットコインETFに進展

米国の資産運用会社フィデリティ・インベストメンツが3日、SEC(米国証券取引委員会)に「フォーム8-A」を提出した。そこで、主要取引所であるCboeが、フィデリティのビットコインETF(上場投資信託)の上場を承認したとして注目されている。

しかし、この進展は、フィデリティの「Wise Origin Bitcoin Fund」の発売がSECによって承認された訳ではない。複雑でまぎらわしいETF関連文書について、詳細を解説する。

フォーム8-Aの提出は、企業や投資信託が証券取引所に株式や証券として上場するために必要な手続きの一部である。フィデリティは、Cboe BZX取引所で株式として取引されることを同文書で以下のように規定した。

ここに登録される証券は、Fidelity Wise Origin Bitcoin Fund(「信託」)の受益権株式(「株式」)である。信託の株式の上場申請はCboe BZX Exchange, Inc.に提出され、承認されている。株式の説明は、2023年12月29日頃に証券取引委員会に提出されたフォームS-1登録届出書(登録番号333-254652)の一部である信託の仮目論見書に記載されている。

ブルームバーグのETFアナリスト、ジェームズ・セイファート氏によると、ETFの上場承認には以下の2つのステップが必要で、ワイズ・オリジン・ビットコイン・ファンドはまだこれらを取得していない。また、フォーム8-A自体はBitwiseなど競合他社も過去に提出してきた。

  1. SEC取引市場部門の承認「19b-4 approval」:
    • Form 19b-4(登録申請):ETF承認プロセスの最初の段階で、1934年証券取引所法の規則19b-4に基づいてSECに申請される。証券取引所などの自主規制機関が、新しいETFを上場して取引するための規則変更を提案する。
  2. SEC企業財務部門の承認「S-1 approval」:
    • Form S-1(登録申請):ETFの発行者が提出し、運用戦略、財務情報、リスク要因などが詳述される。*N-1A登録申請は、既存の投資信託がETFに変更する際に用いられる。
  3. 【証券取引所上場の承認「Exchange Listing approval」】:
    • Form 8-A:S-1審査の後、またはその最中に、ETF発行者が提出する。1934年証券取引所法第12条(b)に基づき有価証券を登録し、償還の権利、交換条項、行使日などの重要情報が記載される。このフォームは、証券取引所でETF株式を取引するために必要である。

関連:米SEC、今回もビットコイン現物ETF非承認か Matrixportが新たな分析公開

Xデーは1月10日か

ビットコインETFが上場承認を受けるプロセス(19b-4)と、実際に市場で取引を開始するプロセス(S-1)は相互に関連しているが、どちらが先に進むかはケースにより異なり、明確なタイムラインは存在しない。Form 8-Aの提出はこれらのプロセスとは別個に行われる。

セイファート氏を含む一部の専門家は、ARK Investと21SharesによるビットコインETFの最終期限(2024年1月10日)に向けて、SECが複数の現物ビットコインETFの申請を承認する可能性があると見ている。

BTC ETFリスト 出典:Bloomberg

関連:「2024年1月のビットコインETF承認を予測」Bloombergアナリストの見解の根拠とは?

関連: 初歩から学ぶビットコインETF特集:投資のメリット・デメリット、米国株の買い方まで解説

ビットコインETF特集
CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/25 木曜日
10:30
個人投資家が計22億円の詐欺被害に、米SECが仮想通貨企業などを起訴
米SECは、複数の個人投資家から最低でも計約22億円をだまし取ったとして仮想通貨企業などを起訴。詐欺の手口を説明し、投資家に注意喚起を行っている。
10:22
Aave、所有権紛争でDeFiガバナンスの課題が表面化
大手DeFiプロトコルAaveで深刻なガバナンス対立が発生。年15億円超の収益配分とブランド資産の所有権をめぐり、DAOとAave Labsが対立。Snapshot投票では反対が過半数を占め、DeFi業界のガバナンス課題を浮き彫りに。
10:05
2026年の仮想通貨市場に期待できることは? Presto Researchがビットコイン16万ドル予想
Presto Researchが2026年の仮想通貨市場を展望。ビットコイン16万ドル到達の可能性、量子耐性議論、アルトコイン投機時代の終焉など様々なトレンドを予想している。
08:30
EUの仮想通貨税務透明性法「DAC8」、2026年1月1日に発効
EUの新たな税務透明性法DAC8が2026年1月1日に発効する。仮想通貨資産サービスプロバイダーは同日からEU居住ユーザーの取引データ収集を開始し、2027年9月までに最初の報告が必要となる。
07:35
ビットコイン現物ETF、4日連続で資金が純流出
仮想通貨ビットコインの米国の現物ETFは、23日の資金フローが約294億円の純流出で、これで4日連続の純流出となった。有識者が要因を分析している。
07:12
サークルを騙る偽の金・銀トークン化サイトが出現、同社が注意喚起
USDCステーブルコイン発行企業サークルを名乗る偽のプラットフォームが12月24日に登場し、トークン化された金と銀の取引を提供すると宣伝していた。サークルの広報担当者は偽物だと否定。
06:15
アーサー・ヘイズがイーサリアム売却継続、DeFiトークンに資金移動か
アーサー・ヘイズ氏が過去1週間で1800ETH以上のイーサリアムを売却し、仮想通貨ENA、PENDLE、ETHFIなどのDeFi銘柄に資金を振り向けている。ポートフォリオのリバランス計画の一環とみられる。
05:50
マウントゴックスハッキング容疑者関連ウォレット、177億円相当ビットコインを売却か
マウントゴックスハッキング容疑者に関連するウォレットが過去1週間で1300BTCを取引所に送金した。10月以降の総売却額は2300BTCにのぼる。
12/24 水曜日
17:57
2025年の調整局面 過去サイクルの「仮想通貨の冬」との違いは?
2025年後半、仮想通貨市場は調整局面を迎えている。しかし過去2度の「冬」とは決定的に異なることがある。トランプ政権の支援、ETF普及、規制整備が同時進行。従来の4年サイクルが崩れる可能性も。2026年の市場展望を専門家の見解とともに解説する。
16:51
ガーナで仮想通貨取引が合法化、2024年取引高は4700億円規模
アフリカのガーナ議会が仮想資産サービスプロバイダー法案を可決し、約300万人が利用する仮想通貨取引を正式に合法化。中央銀行がライセンス発行・監督を担当し、2024年の取引高は4,700億円規模。個人の取引を保護しつつ、事業者には厳格な規制を適用する新たな枠組みを解説。
14:17
ビットコインとイーサリアムに資金集中 仮想通貨市場は年末調整局面へ=Wintermute分析
大手マーケットメーカーWintermuteの分析によると、仮想通貨市場ではビットコインとイーサリアムへの資金集中が加速。機関投資家は夏以降一貫して買い圧力を維持し、個人投資家もアルトコインから主要通貨へローテーションを開始している。
13:25
取引所クリプトドットコム、スポーツ予測市場でトレーダー募集 利益相反の懸念も
仮想通貨取引所クリプトドットコムがスポーツ予測市場のトレーダーを募集している。流動性提供を担当する職務内容だが、利益相反に当たるとの議論も浮上している。
10:20
ブラックロック、ビットコインETFを「今年の3つの投資テーマ」に選出
最大手資産運用会社ブラックロックが、仮想通貨ビットコイン現物ETF「IBIT」を2025年の上位3つの投資テーマに選出した。米国債などと並ぶ投資先として位置づけている。
09:46
コインベースがベース経由でSOL入出金に対応
コインベース取引所が23日、ベースネットワーク経由でのSOL入出金機能を開始。チェーンリンクとの協力により、外部ブリッジを使わずソラナとベース間の直接送金が可能に。ただし日本を含む一部地域では利用制限あり。
09:45
IMF「エルサルバドルのBTCプロジェクトに関する議論は継続中」
IMFは、エルサルバドルに関する職員の報告を公開。報告は40カ月間の中期融資制度のレビューに関する内容で、同国の仮想通貨ビットコインのプロジェクトにも言及している。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧