CoinPostで今最も読まれています

中国人民銀行の研究者、ステーブルコイン開発に置ける中国の「乗り遅れ」に危機感

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ステーブルコインに関する研究
中国人民銀行の研究者が、中国はステーブルコインの研究を進め国の機関を元ペッグ通貨の開発に呼び戻すべきだと主張している。USドルペッグ通貨を例に挙げつつ、この存在が、USドルを世界の通貨市場での支配的立場にさらに押し上げていくと危機感を示す一方で、他の多様な法定通貨には悪影響も及ぼすと述べている。
ステーブルコインと法定通貨
レポートの著者は、ステーブルコインが現実の経済でインパクトを発揮するのはまだ先のことだと話し、最終的には中央銀行によってデジタル化された法定通貨が発行される未来がくるだろうとしている。

ステーブルコインに関する研究

中国人民銀行の研究者が、中国はステーブルコインの研究を進め国の機関を元ペッグ通貨の開発に呼び戻すべきだと主張している。

火曜日、中国人民銀行の広報を担当するCN Financeが、「A brief analysis of stablecoins」と題されたレポート を発表した。

レポートの著者は人民銀行の研究者であるLi Liangsong氏と、復旦大学の教授だ。

その中では近頃のステーブルコインの開発について触れられており、多くはUSドルペッグの通貨で、一部ではさらに規制機関をバックにつけた Gemini Dollarや Paxos Standardのような通貨もあると言及している。

著者はこうしたUSドルペッグ通貨の存在が、USドルを世界の通貨市場での支配的立場にさらに押し上げていくだろうと危機感を示しつつ、一方で他の多様な法定通貨には悪影響も及ぼすと述べている。

著者はさらに以下のように述べている。

USドルペッグ通貨が今後広く認知を獲得し、実際の経済の中で使われるようになったなら、我々はますますこのステーブルコインの領域について研究をすすめ、自国の機関にス元ペッグ通貨の開発を急がせるようにしなくてはならない。

ステーブルコインと法定通貨

こうした内容を受け、水曜日、OKCoinの創業者であるStar Xu氏が以下のように述べた。

中国での元ペッグ通貨の要望が広がっているのは必然的なことだ。また、OKCoinのアメリカ版では、規制に対応したステーブルコインの販売を開始する。

レポートの著者は、ステーブルコインが実際の経済でインパクトを発揮するのはまだ先のことだと話し、以下のように続けた。

仮にステーブルコインがその力を伸ばしていったとすると、中央銀行の役割は衰えていくだろう。中央銀行によって発行されている法定通貨はステーブルコインの背後に隠れることになり、とはいえ完全に死んでしまうわけでもないだろう。ステーブルコインは中央銀行の決済機関や金に関する取締りの機能を制限するにとどまるはずだ。こうした通貨の進化は、最終的には中央銀行が発行する法定通貨のデジタル化によってその目標が達成されると考えている。

日本円でもGMOが手がける

GMOインターネット株式会社も、日本円を裏付けとするペッグ通貨『GMO Japanese YEN』を、来年を目処にアジア地域へ向けて発行する予定を公表している。

コインポストの取材に対しても、ステーブルコインは、瞬く間に「決済ネットワーク」に変える存在であるとした上で、仮想通貨というよりも、ブロックチェーンなどインターネット決済で使用できる”切り札”となり得るとの見解を明らかにしている。

仮想通貨のボラティリティがない分、決済導入によるインパクトがやはり注目されているようだ。

▶️本日の速報をチェック

CoinPostの関連記事

【速報】ウィンクルボス兄弟、世界初の規制に準拠するUSD裏付け仮想通貨をローンチ
ウィンクルボス兄弟によって設立された仮想通貨取引所Geminiは、様々な噂が立っているテザー(USDT)の代替手段となりえる、米ドルに裏付けされたERC20トークンであるGemini dollar(GUSD)の作成を発表。
『ステーブルコインはインターネット決済で使用できる”切り札”になる』GMO社長インタビュー
法定通貨を担保にして発行する仮想通貨、ステーブルコイン「GMO Japanese Yen」を発表したGMOグループの熊谷社長に対し、仮想通貨メディアCoinPostでインタビューを実施。その狙いについて伺った。
CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
03/29 金曜日
14:11
CoinTradeがソラナ含む4銘柄の取扱い開始、ステーキングサービスにSOL追加
暗号資産(仮想通貨)販売所CoinTradeがソラナを含む4銘柄の取り扱いを開始。ステーキングサービスにSOLを追加した。条件をクリアすることでSOLをプレゼントするキャンペーンを開催中。ジパングコイン(ZPG)など三井物産デジタルコモディティーズも新規で取り扱う。
12:55
日本DAO協会4月1日に立ち上げ 府令改正も同日公布
日本DAO協会が4月1日に設立される。DAOの自主規制や健全なエコシステムづくりを推進していくもので、協会自体の運営もDAOで行う計画だ。
12:24
ビットコイン7万ドル台で高止まり、ブラックロックの新規ファンド好調でRWA関連銘柄買われる
暗号資産(仮想通貨)市場ではビットコインが7万ドル台新高値をうかがう展開。アルト相場ではブラックロックのトークン化ファンド「BUIDL」絶好調の影響で、ONDOなどのRWA関連銘柄が買われた。
11:30
Googleサーチ、ビットコインやArbitrumなどのアドレスで資産残高を確認可能に
全ての資産を表示するわけではなく、残高は各ネットワークのネイティブトークン(ETHやARB、OPなど)のみを表示。
10:50
5月のローンチ目指す、香港でビットコイン現物ETF申請のVSFG
仮に香港で承認された場合、アジア初の事例となり、今後日本でのビットコインETF上場や発行にも追い風になりうるとみられる。
10:00
FTXのサム前CEOに懲役25年の判決 カリフォルニアで服役へ
米国地方裁判所の判事は28日、破綻した仮想通貨取引所FTXのサム前CEOに対して懲役25年、および最大1.7兆円の資産没収という判決を言い渡した。
08:40
2.6兆円相当のBTC保有数到達、ブラックロックのビットコイン現物ETF
純流入再び加速 ブラックロックのIBIT・ビットコイン現物ETFの運用資産は初めて、250,000 BTC(2.6兆円)を超えた。1月11日の取引開始からわずか11週間で2兆円…
08:10
Wormholeの仮想通貨「W」、取得開始日明かす
Wormholeは、今月7日に、Wトークンのエアドロップアロケーションや適合対象アドレスを公開。ソラナ、EVM系、Sui、Aptos、Osmosis、Injectiveといったネットワークでのユーザーや、ソラナNo.1NFTコレクションである「Mad Lads」のホルダーを対象としている。
07:40
米投資会社、マイクロストラテジーの株はBTCより割高と指摘
マイクロストラテジーの株価から概算する仮想通貨ビットコインの価格は17万ドル超であると米ケリスデールが分析。同社の株は、ビットコインに対し正当ではないプレミアムがついて取引されているとの見方を示した。
07:20
アバランチ財団「Codebase」、最初の支援プロジェクト15社を選出
アバランチではすでに「Colony Lab」という分散型アクセラレーターが活動しているが、今回Codebaseと連携し支援対象への資金提供を拡大し、1プロジェクトにつき、100万ドルを超える金額を提供する可能性がある。
06:45
5月承認の可能性低いもBitwiseらがイーサリアム現物ETFの上場申請行う
イーサリアムETFが現在の多くの申請の最終期限となる5月に承認される見込みは、SECがイーサリアム財団を調査しているとの報道などを受け大幅に後退している。1月には70%あったが、現在は20%程度まで低下してきた模様だ。
05:50
Bybit、ソラナミームコイン「POPCAT」の永久先物提供
ソラナの仮想通貨ミームコインへの需要は未だ高い。代表的な犬系ミームコイン「WIF」は29日過去最高値を更新し、前日比で20%上昇している。
03/28 木曜日
17:35
分散型AIの3大プロジェクトが団結、新トークン「ASI」に統合へ
SingularityNET、Fetch.ai、Ocean Protocolが人工超知能連合を結成し、各プロジェクトの暗号資産(仮想通貨)を新トークンASIに統合する計画を発表。単一の分散型AIネットワークとしてリニューアルを目指す。AGIの父と呼ばれるベン・ゲーツェル博士が主導する。
15:58
ビットコインのレイヤー2「BEVM」ローンチ
BEVMがメインネットをローンチ。暗号資産(仮想通貨)ビットコインをガス通貨として利用するEVM互換のレイヤー2ネットワーク。シリーズAで数十億円を調達し、分散型ビットコインクロスチェーンカストディサービスを実現。
15:00
NEARプロトコル、マルチチェーン再ステーキング「LiNEAR」始動へ 
NEARプロトコルがChain Signaturesを導入、暗号資産(仮想通貨)の相互運用性を強化。ビットコインやイーサリアムなど複数のブロックチェーンをサポートする。オムニチェーン再ステーキングLiNEARが始動。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
イベント情報
一覧
2024/04/06 ~ 2024/04/09
香港 香港コンベンション・アンド・エキシビション・センター3FG
2024/04/09 14:00 ~ 16:00
その他 オンライン
2024/04/13 ~ 2024/04/14
東京 東京都港区
2024/04/13 10:00 ~ 17:00
その他 オンライン
重要指標
一覧
新着指標
一覧