投資顧問による新たな参入
米ボストンに拠点を置く金融大手ステートストリート傘下の投資顧問事業、ステートストリート・グローバル・アドバイザーズとWeb3投資企業ギャラクシー・アセット・マネジメントが9日、今後のWeb3成長を見越して3つの新たな仮想通貨関連ETFを立ち上げた。
これらのETFは、株式、現物仮想通貨、先物を組み合わせたポートフォリオで構成されており、具体的にはSPDR Galaxy Digital Asset Ecosystem ETF(DECO)、SPDR Galaxy Hedged Digital Asset Ecosystem ETF(HECO)、SPDR Galaxy Transformative Tech Accelerators ETF(TEKX)の3つが含まれる。
例えば、DECO ETFのポートフォリオには、フィデリティ提供のビットコイン現物ETFやビットコインマイニング企業CORE SCIENTIFIC、先物取引所CME、決済大手Visaなどの株式が組み込まれている。
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DECOとHECOは、ブロックチェーンや仮想通貨業界の成長から恩恵を受ける企業に投資し、ETFや先物を通じて仮想通貨ビットコインにもエクスポージャーを持つ。一方、TEKXはブロックチェーンやAIなどの破壊的技術に焦点を当てたETFである。ステートストリートのアンナ・パグリア氏は、アクティブ運用の仮想通貨ポートフォリオが市場の次の進化であると強調している。
これらのETFは、特定の仮想通貨銘柄ではなく、ブロックチェーン技術全体への分散されたエクスポージャーを提供することを目的としている。運用手数料は0.65%から0.9%で、パッシブ型ETFよりは高いが、他のアクティブ運用ファンドよりは低く設定されている。
声明によると、ステートストリートとギャラクシー・デジタルのパートナーシップにより、世界最大級の資産運用会社の経験と仮想通貨に特化したギャラクシーの専門知識が組み合わさり、機関投資家向けに仮想通貨市場への投資機会を拡大することを目指している。
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今回のETFの立ち上げは、投資顧問業界による仮想通貨市場への積極的な参入の一例だ。ビットコインETFを発行するBitwiseのマット・ホーガン最高投資責任者は、ビットコイン現物ETFが投資顧問企業から短期間で多額の資金を集めていると述べ、投資顧問の参入が想定を超えて進んでいることを指摘した。
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