過去一年で6倍超上昇
米大手資産管理会社VanEck(ヴァンエック)は13日、SuiブロックチェーンネットワークのSUIトークンに連動する新たな上場投資証券(ETN)を発表した。このETNはユーロネクスト・アムステルダムとユーロネクスト・パリで取引が開始され、欧州15カ国以上の投資家がSUIトークンを直接保有することなく、その価格変動に投資できるようになった。
本商品は、MarketVector Sui Network VWAP Close Indexという指数を追跡し、リヒテンシュタインのBank Frickが保管するSUIトークンによって完全に裏付けられている。手数料率は1.5%に設定されている。
この発表を受け、SUIの価格は上昇基調を強め、11月16日には過去最高値となる3.8ドルを記録。SUIは過去一年で6倍以上の上昇率を記録し、過去30日間では約80%値上がりしている。
VanEckがSuiを選択した理由として、同ブロックチェーンの高いパフォーマンスとユーザーフレンドリーな設計が挙げられる。Suiは、ビットコインやイーサリアムなどの従来型ブロックチェーンとは異なり、複数のトランザクションを同時に処理可能な分散型スマートコントラクトプラットフォームとして注目を集めている。
VanEckは11月初旬のレポートで、Suiを「高速で使いやすく、手頃な価格」であり、一般的なインターネットユーザーにとって親しみやすいプラットフォームと評価している。
Suiは特に、トランプ氏が先週当選してから上昇率を大幅に上げている。要因として、トランプ次期政権が仮想通貨業界の規制障壁を緩和し、米SECが抑制してきた分散型金融(DeFi)の成長を促進する可能性が期待されている。当選以降、Suiの代表的なDeFiプラットフォームCetusの運用資産額(TVL)は50%以上増加し、投資家の資金流入傾向を示している。
また、ゲーム分野では9月、Suiブロックチェーンのコア開発を担うMysten Labs(ミステンラボ)が、業界初のWeb3ゲーム対応ポータブルゲーム機「SuiPlay0x1」の先行予約販売を開始。同月にはシンガポールで開催されたSui Builder Houseイベントで、分散型ストレージおよびデータ可用性プロトコル「Walrus」を発表したことも材料視されている。
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