
*本レポートは、クリプトアナリストである仮想NISHI(@Nishi8maru)氏が、CoinPostに寄稿した記事です。
仮想通貨マーケットレポート(3/14 AM7時)
仮想通貨ビットコイン(BTC)は、24時間比で一時50万円超の下落となった。ビットコイン単体の材料が乏しいなか、トランプ政権による欧州連合(EU)との貿易摩擦激化への警戒感が高まり、株価が下落したことが影響した。これにより、ビットコインもリスク資産として連れ安となった。

出典:Tradingview
関連:ビットコイン反発で84000ドル台を回復、ETFから6週連続の資金流出続く中
3月13〜14日相場状況
ビットコインは、大統領令に関する独自のイベントが一巡したことで、リスク資産としての市場との連動性が強まっている。2か月間のS&P500との相関係数は+0.69、Nasdaq100との相関係数は+0.71と、直近で急速に相関が強まっている(下画像赤枠)。一方、安全資産とされるゴールドとの相関係数は▲0.39となり、やや逆相関の傾向を示している(下画像青矢印)。
ニューヨーク商品取引所(COMEX)で取引されるゴールドの価格(4月物)は2998.5ドルと過去最高値を更新した。

オプション市場に目を向けると、プット・コール・レシオ(PCR)は一段と上昇を続けており、市場参加者の投資家心理が弱気に傾いていることを示唆している。

現状分析(3/14日 AM7時)
ビットコインは軟調な値動きを継続している。4月の米国納税期が迫るなか、独自の強い材料が見当たらない。ボラティリティが高いビットコインは、景気の不確実性が高まる局面において、リスク管理の観点からファンドなどの機関投資家に優先的に売却される傾向がある。今回の下落も、その典型的な事例といえる。
今後の重要な日程
3/14日 米ミシガン大学消費者信頼感指数
3/18日 米小売売上高
3/20日 米FOMC
過去に掲載したマーケットレポート一覧はこちら