
米国人の推定14%がBTC保有
ビットコイン(BTC)投資サービス企業Riverは20日、米国のビットコイン採用状況についてのレポートを発表した。現在、金(ゴールド)よりもビットコインを保有する米国人の方が多いと指摘している。
約5,000万人が暗号資産(仮想通貨)ビットコインを保有しているのに対して、ゴールドを保有しているのは約3,700万人にとどまっている格好だ。

出典:River
一方、国の準備金としての金の保有割合が最も高い国は現在オランダであるが、保有量では米政府が約8,133.5トンで1位を占めている。

出典:ゴールドマンサックス
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米国は、その起業家精神などを背景にして、先進国の中でもビットコイン保有率が高く、国民の約14%に達しているとも指摘した。TripleAやCrypto.comなどのデータを参照して推定している。
なお、南アメリカ地域は約7%、アフリカ地域は4%、ヨーロッパは3%、アジアは4%、北米は11%、オセアニアは3%と推定した。
また、米国はビットコインで世界をリードしているとして以下のように、様々な数字を示した。
- ビットコイン供給量の推定40%を米国人が保有
- 各国政府が保有するビットコインの約65%を米国が保有
- 世界の企業におけるビットコイン保有数の約95%を米国企業が保有
- 現物ビットコインETFの市場シェアの約79%は米国
- ビットコインのグローバル・ハッシュレートの約36%は米国
企業のビットコイン保有については、米国で32社の上場企業が、合計約73万BTCを所有していると指摘した。米国以外の企業の保有数は約4万BTCであり、全体の5%に過ぎない。

出典:River
大部分を占める約57万BTCはストラテジー社が保有している。残りは仮想通貨マイニング企業各社が約10万BTC、その他の企業が約7万BTCという内訳だ。
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ビットコイン現物ETF(上場投資信託)については、2024年1月に立ち上げられて以来、米国で25社の大手ヘッジファンドや投資顧問会社がそれらのETFを通じてビットコインに間接投資していると述べた。
ビットコインETFとは
ビットコインを投資対象に含んだ上場投資信託(Exchange Traded Fund)のこと。実際にビットコインを購入し、そのビットコインを基にした信託(ETF)を株式市場で取引するもの。投資家は直接ビットコインを購入することなく、その価値に投資することが可能になる。
さらに、政府のビットコイン保有についても19.8万BTCを持つ米国がトップであると指摘。米国以下、英国が6.1万BTC、三位の中国が1.5BTC、北朝鮮が1.4万BTC、ブータンが0.9万BTC、エルサルバドルが0.6万BTCと続く。
なお、米国政府は犯罪資金の押収などからビットコインを保有しているが、正確な量については現在確認が進められているところだ。
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