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来たる2月20日、バイナンスの独自チェーンと分散型仮想通貨取引所(テスト版)が公開へ|明かされた詳細とは

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Binanceの独自ブロックチェーンとDEXが公開へ
世界最大手の仮想通貨取引所Binanceが、ついに独自チェーンと分散型取引所のテスト版公開の日を迎える。公開に先駆け、明らかになった詳細内容を掲載。

Binanceの独自ブロックチェーンとDEXが公開へ

世界最大の仮想通貨取引量を誇るバイナンス(Binance)が、ついに独自のブロックチェーン「バイナンスチェーン」のテストネット稼働を開始する。

「バイナンス設立以来、我々のプラットフォーム独自のブロックチェーンを開発を思い描いてきた」 Binanceはツイッターで、独自プラットフォーム開始を目前に、コメントを残した。

来たる2月20日、バイナンスチェーンとともに、分散型取引所「Binance DEX」のテスト版がローンチされるが、バイナンスは自社ブログで、詳しくその内容を解説しているため、その重要点を記事で紹介する。

出典:binance.com

バイナンスチェーンの解説内容

「ブロックチェーン技術が世界を変える」との信念の下、バイナンスは、独自のブロックチェーン開発を「世界を取引する」という目標達成のための重要な柱として位置付けてきた。

バイナンスブロックチェーンは、デジタル資産の発行、使用、取引を行える分散型市場の基盤となることを目指しており、その最初のユースケースが、分散型取引所、Binance DEXとなる。

集権的な手法でスタート

パフォーマンスを優先するため、バイナンスチェーンのテストネットは、まず11のテストノード上で稼働する。

これにはバイナンスの当面の重要課題が理由にあり、「資産の取引」をスムーズに行えるプラットフォームを迅速に立ち上げることであり、機能の充実よりも、確実に大規模な取引処理を行えることを優先させた「単純な」アプリとして公開を行う。そのためには、ネットワーク構築に関する決断を効率的に行えるよう「分散型」ではなく「集権的」な手法(少ないノード数など)を用いるが、長期的には、ブロックチェーン管理は、よりコミュニティ主導のものへシフトさせていく意向だという。

機能面

また、機能に関しても、規模の拡大とともに随時、検討し、追加していくとしている。

分散型取引所(以下DEXと表記)における取引では、ユーザーは、秘密鍵を自分自身で保有管理するため、自身の資産を取引所に託すことなく、また個人情報を公開することなしに、直接ネットワークに接続して取引が可能であるという利点があるが、同時に、既存のDEXは、現在次のような課題に直面していると、バイナンスは分析している。

  • 多くのユーザーにとってプラットフォームの使い勝手が悪い
  • 取引のスピードが遅い
  • 流動性の欠如

そこでバイナンスが培ってきた取引所運営の成功経験を、DEX運営に生かすことで、このような課題を解決することが、同社がDEXを稼働させる意義であり、自社の使命として掲げる「お金の自由」の拡散に貢献していくことにつながるという。

バイナンス DEXには次のような機能や特徴がある。

  • 異なるアドレス間におけるBinance Coin(BNB、バイナンスコイン)の送受信
  • 新しいトークンの発行、送受信、バーン、ミント、凍結と凍結解除
  • チェーン参加者による新しい取引ペアの提案
  • 使い勝手の良いインターフェース(バイナンスと同じ仕様)
  • 自分独自のアドレス作成が可能
  • バイナンス公式ウォレットTrust Wallet ならびにLedger Nano S等の他社製ウォレットの使用が可能

また、バイナンスコイン(BNB)はバイナンスチェーンに移行され、同ブロックチェーン上のネイティブコインとなり、取引手数料等に使われる。これがネットワーク立ち上げ後、最初のBNBのユースケースとなるようだ。

さらに、バイナンス DEXは、取引処理のスピードにおいても、既存の DEXに比べ圧倒的に進化しているようだ。

ブロックタイム1秒というバイナンスチェーン上で稼働することで、ベータ版でも、現行のバイナンスプラットフォームと同量の毎秒2000のトランザクション処理が可能なように設計されている。 ちなみに、ビットコインブロックチェーンのブロックタイムは10分、イーサリアムは20秒であることから、処理速度の高さを優先したことがわかる。(BTCやETHには他に優位性がある)

バイナンスは、同社の関連プロジェクトに参加したり、サポートする人々をはじめ、バイナンスで取引を行うユーザーなど、バイナンスに関わる人々を、広くBinancian(バイナンシアン)と呼んでいる。

バイナンスは、数々のプロジェクトを通して独自のエコシステムを構築していく中で、一企業から一大コミュニティへと進化、成長し、同社のビジョンである「お金の自由」を実現する未来に向けて前進しているようだ。

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