はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

IBM仮想通貨部門トップ、将来のビットコイン価格は「1億円超」と大胆予想|リップル社の送金ネットワークについても言及

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

IBMブロックチェーン部門トップ、仮想通貨の将来を展望
世界的IT企業のIBM社のブロックチェーン・仮想通貨部門のVPであるJesse Lund氏が、将来のビットコイン価格が100万ドル(約1.1億円)になると予想した。リップル社の送金ネットワークにも触れ、同社の送金ネットワークとの相違点、また今後多くの仮想通貨導入を自社プラットフォームで検討している事を明かした。

IBMブロックチェーン部門トップ、仮想通貨の将来を展望

IBMのブロックチェーン・仮想通貨部門のVPであるJesse Lund氏が年内にビットコイン価格が5000ドル、将来的には100万ドルになるとの大胆予想をしたことがわかった。

米国時間21日に公開された英Finder.comとのインタビューにて、同氏はビットコインの価格予想を行なったほか、IBM社が仮想通貨ステラ(XLM)やハイパーレジャーなどを活用して展開する送金ネットワーク「Blockchain World Wire」について言及した。

IBM社ブロックチェーン部門トップのビットコイン価格予想

Wells Fargoやユニオン銀行など、銀行業界で長い経歴を持つLund氏は以下のようにビットコインの価格や自身の考える今後の展望を語っている。

年内までに5000ドルに到達すると思うが、将来的にはビットコインが100万ドル(約1.1億円)になるとも考えている。理由は、1BTC=100万ドルになれば、最小単位の1 satoshiがおよそ0.01ドルに相当するからだ。

そうなった場合、ビットコインのネットワークには20兆ドル(約2200兆円)の価値が付き、企業間の巨額送金や強いては世界金融に大きな変化をもたらす存在になるだろう。

さらにLund氏は、ビットコインや仮想通貨全体に対する価格の考えた方に、新たな考え方を提案している。

仮想通貨は取引所で取引ができることから、株式と同じ感覚で売買や取引が可能だが、我々はビットコインの取引に対する考え方を改める必要がある。

通貨のユティリティ性は価格によるものだ。つまり価格が高くなれば、通貨の流動性も上昇し、流動性があれば通貨のユティリティ性とネットワーク自体にプラスの価値が生まれる。

もしビットコインの価格が高く、流動性も高ければ銀行などの見方も変わってくるだろう。

このように述べたLund氏は投機を目的とした投資家も必要な存在であるとした上で、「仮想通貨に対する誤った考えが市場に悪影響を与えている部分も少なからずはある」と自身の考えを示した。

IBMのブロックチェーン送金ネットワーク

世界的な大手IT企業であるIBM社は独自のブロックチェーン事業を展開しており、その中にはブロックチェーン技術を活用した送金ネットワーク「Blockchain World Wire」などがある。

IBM社の送金ネットワークは時価総額上位通貨のステラ(XLM)を採用していることでも有名だが、ハイパーレジャーのブロックチェーンも活用している。

2つの異なるネットワークを提供する利点をLund氏は以下のように説明した。

弊社ではパブリックチェーンのステラとプライベート・チェーンのハイパーレジャーの2つを活用している。

パブリックとプライベートの違いを現実的な例えに比べるとしたら、プライベートチェーンは招待制のカントリークラブで、パブリックチェーンは誰でも参加できる公共プールと考えることができるだろう。

ハイパーレジャーは弊社のお得意先である大企業向けのプライベートチェーンで、大企業の独自のプライベートチェーン作成をサポートするものだ。

一方で、プライベートネットワークの真逆に位置するのが、トラスレレスのビットコインなどになる。

トラストレスでパブリックチェーンではあるものの、その2つの中間地点の立ち位置を持つ存在が、ステラだと考えている。

ステラの良い点は、同時にスケーラビリティも兼ね備えている点で、ハイパーレジャーとの相性もとてもいい。

このように説明した同氏はまた、仮想通貨ステラ(XLM)が送金時に「ブリッジ通貨的な役割を果たす」とも述べている。

リップル社との相違点とは

また、大手企業が仮想通貨を一部で活用した送金ネットワークは、IBM社が提供しているもののほかにも、代表例としてリップル社のリップルネットがある点に触れた。

世界中の送金をEメールの送信と同じレベルまで簡易化することを目標に掲げるリップル社との違いについて、IBM社のLund氏は以下のように言及した。

リップル社は、仮想通貨を活用して即座に決済できる送金手段として活用している。

しかし弊社はリップル社と違い、単一の仮想通貨銘柄だけでなく、ネットワークの利用者が好きな銘柄を選べるよう、仮想通貨のエコシステムがあるべきだと考えている。通貨によって価格や交渉ができる選択肢があるべきだと思う。

リップル社にとって(の取り扱い通貨)はXRPだけだが、弊社ではステラの他にもXRP、ビットコインやその他のステーブルコインや中央銀行の発行するデジタル通貨の検討も行なっている。

世界的な大手企業であるIBMがブロックチェーンや仮想通貨に対して前向きな姿勢を持っている点は、新しい技術を活用した新たな業界に信頼度を与えることで重要なプロセスだ。

リップルネットを展開するリップル社以外にも仮想通貨やブロックチェーンを活用して既存の金融機関と連携するシステムを提供するIBMなどの企業が増えていくことは、仮想通貨エコシステムの普及や認知度向上にもつながるだろう。

▶️本日の速報をチェック

CoinPostの関連記事

リップル社CEO、JPモルガンの独自仮想通貨「普遍性」欠如を指摘
先日、米大手銀行のJPモルガンが独自の仮想通貨「JPMコイン」を発行していたことが明らかとなったが、それに関して、リップルのCEOであるGarlinghouse氏は、ツイッター上にて一石を投じた。
日本IBM、3つのブロックチェーン活用事例が本格運用段階へ
日本IBM株式会社の髙田充康 事業部長が1月末に日本で開催されたカンファレンスで登壇し、IBM社のブロックチェーン活用事例について言及。実証実験段階から本格運用にシフトしていることが判明した。
CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
11/14 金曜日
11:57
「ビットコイン、株高に反応鈍く下落時は増幅」Wintermuteが非対称性を指摘
Wintermuteの最新レポートによると、ビットコインはナスダック指数と0.8の高相関を維持するも、株高局面で反応が鈍く下落時のみ敏感に連動。この負のスキューは2022年以来最高水準で、通常は市場底値圏で見られるパターン。資金の株式市場シフトと流動性低下が背景に。
11:49
大手銀BNYメロン、ステーブルコイン準備金のためのMMFを立ち上げ
大手銀BNYメロンがステーブルコイン発行者向けのマネー・マーケット・ファンド「BSRXX」立ち上げを発表。ジーニアス法対応の準備金ファンドとなる。
11:04
21シェアーズ、仮想通貨指数ETF2本を米国上場 投資会社法適用は米国初
21シェアーズが投資会社法(1940年法)準拠の仮想通貨インデックスETF2本を米国で上場。TTOPとTXBCは、ビットコイン、イーサリアム、ソラナなど主要デジタル資産への分散投資を提供。機関投資家向け「ゴールドスタンダード」のETF構造を採用。
10:33
ビットコインが今月3度目の10万ドル割れ、フラッシュクラッシュ後の資金戻り鈍化
ビットコインは今月3度目となる10万ドル割れを記録し、低調な値動きが続いた。背景には、FRBが利下げに慎重な姿勢を示していることに加え、東証などを運営する日本取引所グループ(JPX)が仮想通貨トレジャリー企業に対して規制を示唆する報道が流れ、市場心理を冷え込ませたことが挙げられる。
09:54
グレースケールのIPO登録書類が公開 トランプ政権下で上場申請続く
仮想通貨資産運用企業グレースケールは、IPO登録届出書を米SECに提出。市場が構築されれば株式のトークン化も検討していく意向を示した。
09:32
米国でXRP現物ETF上場、初日取引高は90億円を記録
カナリー・キャピタルの仮想通貨XRP現物ETFが米国で上場。初日取引高90億円を記録した。2025年に上場したETF中でトップの数字となった。政府機関再開でさらなる承認も期待される。
09:18
チェコの中銀、試験的にビットコインを購入
チェコの中央銀行は、歴史上初めてデジタル資産を購入したと発表。購入したのは仮想通貨ビットコインで、他にも米ドルステーブルコインとトークン化預金も保有すると説明している。
11/13 木曜日
18:07
台湾中銀、ビットコインの国家準備資産化の「研究」へ
台湾の立法委員がビットコインを国家準備資産に組み入れる提案を行い、中央銀行が研究姿勢を示した。米国やブータンなど各国で進むビットコイン戦略的保有の動向と、エルサルバドルの事例から見る課題を解説。
17:48
メタプラネット、第3四半期決算でビットコイン評価益206億円を計上
メタプラネットの2025年12月期第3四半期決算発表。BTC保有量30,823枚に到達し目標前倒し達成、インカム事業過去最高売上。純利益135億円計上、1億ドル借入で追加取得へ。優先株活用の新戦略で普通株希薄化回避、2027年21万BTC目標を掲げる。
17:31
ステーブルコインUSDCの運用法|Aaveで年4%前後を狙う始め方
USDCを預けるだけで利息が得られるAaveの仕組みと利回り、始め方を初心者向けに解説。利用率による金利変動やリスク、SBI VCトレードでのUSDC準備まで網羅します。
15:22
CMEグループとFanDuel、仮想通貨や株価指数などの予測市場アプリを12月に開始
FanDuelとCMEグループが12月に予測市場プラットフォーム「FanDuel Predicts」を開始。株価指数、仮想通貨、商品などのイベント契約取引が可能に。2035年に14兆円規模へ成長が予測される予測市場に、ロビンフッドやドラフトキングスなど大手企業も参入。
13:50
レンジ相場続くビットコイン、10万ドルが防衛線に=Glassnode分析
Glassnodeの最新分析によると、ビットコインは9.7万〜11.2万ドルのレンジ相場が継続している。10万ドルが重要な心理的防衛ラインとなっており、これを下回ると急落リスクが高まる可能性がある。
13:43
イーサリアム上のトークン化資産が30兆円突破 他のチェーン合計を上回る
イーサリアム上のトークン化資産が2010億ドル(約30兆円)を突破し、全ブロックチェーンの3分の2を占める。ステーブルコイン27兆円、機関投資家向けファンド、RWA1.8兆円と多様なエコシステムが拡大中。
13:35
Visa、ステーブルコイン決済の試験運用を開始 クリエイターやギグワーカー向け
Visaが米ドル連動型ステーブルコインUSDCを活用した決済サービスの試験運用を開始。クリエイターやギグワーカーに数分以内の即時入金を提供し、国境を越えた決済を迅速化。2026年後半に本格展開予定。
13:25
円建てJPYC、日本国債の新たな購入者に 日銀の穴埋め役として期待も=報道
JPYC株式会社の岡部代表が、JPYCの準備金が日本国債市場で新たな力になる可能性を話した。日銀の購入縮小も背景に、今後ステーブルコイン発行者の存在感が拡大することも考えられる。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧