IOSTの概要
IOSTは、ブロックチェーン技術の実用化を推進し、様々なサービスに活用することを目的としたプラットフォームだ。
ノードの寡占化を防ぐ仕組み
独自のコンセンサスアルゴリズムである「PoB(Proof of Believability)」による高速なトランザクション処理、シャーディングを用いたスケーラビリティ問題へのアプローチなどが特徴として挙げられる。
PoBでは、ノード(ネットワークに参加するコンピュータ)が保有するIOSTの量、SERVIと呼ばれるネットワークへの貢献度など、複数の要素によりブロック生成権を割り当てられる。
これにより、ブロックプロデューサノードの寡占化を防ぎ、すべてのノードに報酬の機会が与えられる。
トランザクションの処理速度を表す指標である「TPS」の値は、イーサリアムの100倍以上とされている(TPSは「Transaction Per Second」の略で、毎秒処理できるトランザクション数を表す)。この数値が大きければ大きいほど高速に処理を実行できることを意味している。
Java Scriptを採用
IOSTに対応しているプログラミング言語であるJavaScriptは、世の中の多くのWebサービス開発で使用されており、プログラマーやエンジニアにとって使いやすい言語だ。
このJavascriptを用いたスマートコントラクトを使用するため、dApps(分散型アプリ)開発参入障壁も低いのも特徴の一つ。
DeFiへの注力
さらに、IOSTはDeFi(分散型金融)関連のプロジェクトにも注力している。その一環として、IOSTのブロックチェーン上でDeFiプロジェクトを促進し、DeFi(分散型金融)市場を盛り上げていくための100万ドル(約1億円)のファンド「NoahOracleFund」を2020年8月に発表している。
IOSTに関する研究・開発は国内でも行われており、再生可能エネルギー電力の取引システム実証実験、精密医療や患者ケアに関するデータ管理の研究開発などにも利用されている。