はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

狙いは『数十億人が利用できる仮想通貨』フェイスブックがリブラの事業計画書を公表

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

Facebookが仮想通貨リブラの詳細を開示
Facebookが仮想通貨Libraの詳細を公開した。プロダクトの目的は『数十億人が利用できる仮想通貨』だという。

Facebookが仮想通貨Libraの詳細を開示

フェイスブックが開発を進めている仮想通貨プロジェクト「リブラ(Libra)」のホワイトペーパー(事業計画書)が公開され、全容が見えてきた。また、利用するためのウォレット兼決済アプリ「Calibra.com」も併せて公表された。

Libraのホワイトペーパーでは、新たな国際通貨を目指しているとプロジェクトのテーマが語られた。数十億人が利用しても耐えうるような、十分なスケールや安全性、エコシステムのガバナンスなど、世界的な利用に対応する柔軟性を備えるという。

Libraブロックチェーンの特徴的な機能として、以下の3つが挙げられた。

  • プログラミング言語「Move」を利用し、設計
  • コンセンサスアルゴリズムにBFT(ビザンチン・フォールト・トレランス性)を利用したアプローチ
  • 広く使われるブロックチェーンのデータ構造を採用

「Move」とは新たなプログラミング言語で、Libraブロックチェーン上でのスマートコントラクトの作成やトランザクション論理のカスタム実装に利用可能とのことだ。Libraの最終的なゴールとして、数十億人に利用されることを掲げているため、この新言語の設計には、安全性やセキュリティを最重要事項においたという。 具体的には、過去にスマートコントラクトで発生したインシデントなどの事例を参考にしたと記述されている。

Libraブロックチェーンは、BFTのアプローチに基づいたLibraBFTコンセンサス・プロトコルを使用している。これに関して、ホワイトペーパーで以下のように記載されている。

このアプローチにより、ネットワークの信頼を築くことができます。なぜならBFTのアプローチにより、たとえ3分の1以上のノード(バリデータ)に失敗あるいは不正をしても、ネットワークが正常に機能するようにデザインされています。

BFTとは、上記したように「ビザンチン・フォールト・トレランス性」の略で、例えば、分散システムが正しく機能することを「ビザンチン・フォールト・トレランス性を持つ」と表現される。これはビットコインで採用されている合意形成方法「Proof of Work」に比べ、エネルギー効率がよく、大量のトランザクションの処理も可能になるという。

さらに、Libraブロックチェーンは、変名で利用する形となり、現実世界の身分やアイデンティティとウォレットアドレスが紐づけられることはない。一つ以上のアドレスを保有することも可能だと語った。

またリリース前に、一足早くLibraを利用する場合は、Apache 2.0のオープンソース・ライセンスの下、Libraのテストネット上で利用可能となっているようだ。

ウォレット兼決済アプリ「Calibra.com」

出典:calibra.com

また、仮想通貨Libraとウォレット兼決済アプリ「Calibra.com」の関係性も見えてきた。

  • LibraはCalibraやFacebookからは異なった組織。
  • CalibraはLibraブロックチェーンを実装したオープンソフトウェアで、Calibraのエンジニアチームが開発。
  • フェイスブックチームは、LibraチームやLibraブロックチェーンの創設に大きく関わった。ただ意思決定はフェイスブック以外のチームが行なっている。
  • ソーシャルデータと金融データを分離し、サービスの立ち上げや運営するために、フェイスブックは子会社Calibraを設立した。

出典:calibra.com

上述したように、CalibraとLibra、Facebookは異なった組織により運用されているとし、実際にCalibraを利用するために、フェイスブックへ登録する必要はない。

「リブラ」の裏付け資産

裏付け資産の蔵となるのは、「リブラ・リザーブ」というシステムだ。

仮想通貨リブラコインの裏付け資産となるのは、「銀行預金や、政府債券を法定通貨に変えたものなどの低ボラティリティの資産の集合体」である。これに関して、リブラは、「リブラコインは複数の法定通貨に準拠するため、価格は変動する。」と明示している。

また、フェイスブックが設立した非営利団体「リブラ・アソシエーション」は経済が安定している複数政府の債券のみに投資するため、裏付け資産の本来の価格変動を最大限に抑えるという。

「リブラ・アソシエーション」には、VisaやMastercard、PayPalやCoinbaseなどの有名企業が参加しており、これらの企業は「リブラ・アソシエーション」の創設メンバーとして、ネットワークを維持する役割を持つ。

出典:libra.org

実際、リブラ・ブロックチェーンと仮想通貨リブラのローンチ予定は、2020年の上半期とされており、その前には100社による「リブラ・アソシエーション」への参加を目指していると記述してある。

厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
05/18 日曜日
14:00
今週の主要仮想通貨材料まとめ、企業のETH大量購入やアーサー・ヘイズのBTC100万ドル到達予測など
前週比で振り返る仮想通貨市場の最新動向。ビットコインやイーサリアム、XRP、ソラナなど主要銘柄の騰落率や注目材料を一挙紹介。市場トレンドと関連ニュースを詳しく解説する。
12:49
UPCXが2025 Tokyo E-Prixスポンサーに 次世代決済とFanlinkの可能性を解説
UPCXが「2025 Tokyo E-Prix」のスポンサー契約を発表。世界標準決済を目指すブロックチェーンプラットフォーム「UPCX」と、ファン支援サービス「Fanlink」の特徴をCEO中野誠氏が解説した。秒間10万件の処理能力やグローバル展開の展望とは?
11:00
週刊仮想通貨ニュース|メタプラネット株価1340円到達の可能性に高い関心
今週は、仮想通貨ビットコインの専門家アダム・バック氏によるメタプラネットの株価試算、資産運用会社によるイーサリアム価格急騰の要因分析、空売り投資家ジム・チェイノス氏の投資戦略に関するニュースが最も関心を集めた。
05/17 土曜日
14:00
アブダビ政府系ファンド、ビットコインETF買い増しで保有額750億円突破
アブダビのムバダラ・インベストメントが第1四半期にブラックロックのビットコインETFを49万株追加購入。ゴールドマン・サックスは最大保有者として3000万株を保有。
13:05
ビットコインETFフェイクニュース事件、犯人に懲役14か月の判決
米SEC公式Xアカウントを乗っ取り、ビットコインETFについてのフェイクニュースを流した26歳の被告に懲役14か月の判決が下りた。偽情報で仮想通貨市場を混乱させたことが重大視された。
12:43
史上最高値を試すのは時間の問題か、米中貿易緩和も上値トライ失敗|bitbankアナリスト寄稿
米中関税115%引き下げ合意やインフレ指標下振れもビットコイン上値を抑える展開。アリゾナ州知事の暗号資産準備金法案への拒否権行使も影響。短期筋による損切り送金増加で売りをこなした可能性。史上最高値トライは時間の問題か。bitbank長谷川アナリストが週次相場分析を解説。
11:00
ビットコイン長期保有数1437万BTCに到達も、利確売り強まる=アナリスト分析
ビットコインの長期保有者が3月から5月にかけて利益確定を加速。支出利益率は71%増加し227%の平均リターンを記録。長期保有量は1437万BTCに達するも、市場サイクルの分配フェーズへの移行を示唆。
10:10
トランプ家のWLFI、民主党議員による調査要請を正式拒否
トランプ一族の金融企業WLFIが上院による調査を拒否した。政治的動機と批判し、同社は説明責任や米ドル優位性を指針としていると主張。倫理規定違反の疑惑なども否定している。
09:02
ETH・BTC比率が5年ぶり急騰、アルトシーズンの到来示唆か
イーサリアム/ビットコイン(ETH・BTC)価格比率が過去5年最低水準から38%急反発。ETFによる買い増し、取引所流入減少などの指標から需要増加・売却圧力低下が鮮明に。「極端な過小評価ゾーン」からの回復が示すアルトコインシーズン到来の可能性を分析。
07:50
ビットコインで利回り獲得、Solvがアバランチ基盤の新トークン発表
仮想通貨ビットコインの保有者にRWAの利回り獲得手段を提供するため、Solv Protocolはアバランチ上にSolvBTC.AVAXをローンチ。ローンチの目的や仕組みを説明した。
07:30
10億ドルのビットコイン投資を検討、米上場のシンガポール医療企業
シンガポールの医療企業バーゼル・メディカル・グループが10億ドル規模のビットコイン投資に関する交渉を開始。ストラテジー社に続く大規模企業BTC投資の新事例として注目される中、「革新的な株式交換契約」を通じてアジア医療企業最強の財務体質構築を目指す。
06:45
米裁判所、SECとリップルの和解案を「手続き上不適切」として却下 再申請へ
米連邦地裁がSECとリップルの和解申請を「手続き上不適切」として却下。民事訴訟規則違反が原因で、両者は適切な手続きでの再申請を迫られる状況に。
06:25
イーロン・マスクの『Kekius Maximus』切り替えでミームコインが2倍以上急騰
イーロン・マスク氏がツイッターのプロフィール画像とユーザー名をミームトークン「Kekius Maximus」に変更し、関連トークンが2倍以上急騰。昨年の900%上昇・急落事例に続くマスク氏のSNS活動による仮想通貨市場への影響力を示す展開に。
06:05
サウジ中央銀行、15億円相当のストラテジー株保有でビットコインに間接投資
サウジ中央銀行がセイラーのストラテジー社の株を25656株取得し仮想通貨ビットコインへの間接投資を開始したことが確認された。
05/16 金曜日
17:00
マスクネットワークとは?仮想通貨MASKの買い方・取引所まで徹底解説
Mask NetworkはSNS×Web3をシームレスに接続するSocial-Fiプラットフォーム。本記事では特徴とMASKトークンの買い方を初心者向けに解説します。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧