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仮想通貨初の米国大統領令:ベネズエラ政府発行トークンの取引を米国内で禁ずる

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

トランプ大統領が仮想通貨に関する初の大統領令を発令
アメリカのトランプ大統領は、マドゥロ政権による、(同国の)民主的に選ばれた国会が非難する、デジタル通貨発行という形をとった合衆国制裁措置を回避するための一連の行動は違法であるとし、ベネズエラ政府発行の仮想通貨である「ペトロ」を米国内で禁止する大統領令を発令しました。
ペトロの実状
ベネズエラの仮想通貨関連の最高責任者であるCarlos Vargas氏は、127カ国、8万3000人がこの政府発行仮想通貨を購入したというデータを公表し、マドゥロ大統領はツイッターで、2月に行われたプレセールでは24時間で7億3500万ドルを調達したと発表しています。

3月19日、アメリカのトランプ大統領は、ベネズエラ政府発行の仮想通貨である「ペトロ」を米国内で禁止する大統領令を発令しました。

これは、仮想通貨関連では、初の大統領令となりますが、すでに多くの批判に晒されているこのトークンにとって、さらなる打撃となることは間違いありません。

初の大統領令

この大統領令の骨子は、「マドゥロ政権による、(同国の)民主的に選ばれた国会が非難する、デジタル通貨発行という形をとった合衆国制裁措置を回避するための一連の行動は違法である」ことを根拠とした上で

3月19日アメリカ東部夏時間午後12時15分をもって、「すべての米国民及び米国内での、2018年1月9日以降に ベネズエラ 政府 により、または同政府のために発行された、すべてのデジタル通貨、デジタルコイン、デジタルトークンに関する融資その他の取引を含む、すべての取引を禁じるものである」

と大統領令を発令しました。

この制裁は、2月にベネズエラ政府がペトロを発行して以来、最も注目すべき展開だと言えるでしょう。

ベネズエラ政府とペトロの実状

ベネズエラの ニコラス マドゥロ大統領は、この新しいデジタル通貨は「金融封鎖を克服し、金融取引を行うための貨幣主権」を強化するためのものであると語っており、ベネズエラの豊かな埋蔵原油に裏づけされた通貨であると主張していました。

また、ベネズエラの仮想通貨関連の最高責任者であるCarlos Vargas氏は、127カ国、8万3000人がこの政府発行仮想通貨を購入したというデータを公表し、マドゥロ大統領はツイッターで、2月に行われたプレセールでは24時間で7億3500万ドルを調達したと語っていました。 

原油価格の下落とハイパーインフレを引き起こした経済運営の失敗により、ベネズエラは歴史的な経済破綻に陥っており、実際、ベネズエラ市民の生活は、食品をはじめ医療品や日用品を手に入れることが困難な状況にあります。

アメリカとEUによる経済制裁を回避するための、マドゥロ大統領の苦肉の策の一つが、仮想通貨ペトロの発行だったと思われます。

しかし、今回のトランプ大統領によるペトロ取引禁止という大統領令は、現在の米国のベネズエラへ対する経済制裁政策路線から見ると、驚くべきこととは言えないでしょう。

米国財務省は、2月に国内の投資家に対し、「ペトロというデジタル通貨は、ベネズエラ政府に対する信用拡張にあたるように思われる」ため、「米国民を法的リスクに晒すことになる可能性がある」として、制裁違反になる恐れもあり、ペトロに手を出さないようにと、警告していました。

ベネズエラ国内でも、野党は、埋蔵原油を財政運営の保証とすることは憲法に違反するとして、ペトロの発行を違法だと主張しており、仮想通貨ペトロの将来がますます不確実であるように、ベネズエラ政府がアメリカの経済制裁から逃れることも、今回の大統領令により、ますます困難になりました。

価格への影響

なお、この大統領令の発表を受け、ビットコインは一時的に瞬間的な下落となったとコインベースは伝えています。

実際に日本時間1時辺りで大きな下落が発生していますが、その後は再度反発し、G20での懸念払拭の流れが強く表れています。

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