はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

仮想通貨価格上昇トレンドに転換か|考えられる3つの要因

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

仮想通貨トレンドが変化か?
5月半ばから下落し、低迷していた仮想通貨の価格ですが、6月末から反転し、7月2日夜半にもさらに価格が上昇する展開に。直近で考えられる3つの要因を考察しました。

5月半ばから下落し、低迷していた仮想通貨の価格ですが、6月末から反転し、7月2日夜半にもさらに価格が上昇する展開となっています。

価格上昇に寄与した要因として、次の3つが考えられます。

  • Coinbase 社 機関投資家向け、カストディサービス本格的に始動
  • 元中国三大取引所BTCC、香港を拠点に取引再開
  • CoinEx 社:取引量でBinance を抜き、1位に:取引所独自トークンによるユーザー特典

まず、米国主要取引所Coinbase 社のカストディサービス開始のニュースから。

投資金額が大きく、顧客の資金を運用する立場にあるため、機関投資家にとって、仮想通貨投資を行う際の懸念の一つが、資産保全です。その解決策となり得るのが、資産を預かり管理するカストディサービスです。

Coinbase 社 機関投資家向け、カストディサービス本格的に始動

Coinbase社の発表によると、Electronic Transaction Clearing社 (ETC)との提携により、米国証券取引委員会(SEC)の規制の枠内で、ブローカーディーラーとして、このサービスを提供することになります。

提携先のETC社は、SECに承認され、自主規制団体FINRA (Financial Industry Regulatory Authority/金融取引業規制機構)の会員でもあります。

また、セキュリティの面では、Coinbase社の仮想通貨業界での6年の経験を元に、機関投資に特化して新たに開発したソリューションを提供するとし、次のような特徴を備えています。

  • 仮想資産の分別保管(オンチェーン)
  • 分割されたオフラインの秘密鍵:トランザクション承認には、地理的に分散された専任エージェントが、暗号化ハードウェアを使うことが必須
  • マルチレイヤーのセキュリティ
  • 堅牢なコールドストーレージの監査と報告

現在のサービス対象地域は、アメリカとヨーロッパですが、今年中にアジアへのサービス開始を目指しているということです。

 

また、規制当局の承認を待って、現時点の4種の取り扱い通貨(BTC、 ETH、 LTC、 BCH)に、他の通貨のサポートも追加していくとともに、安全な分別されたホットウォレットや、定期的な資産引き出しにも対応していく構えだとしています。

さらに、長期的には、仮想通貨エコシステムに、Proof of Stakeと分散型のガバナンスを通して、顧客自身が安全に参加していける方法を模索していくとしています。

仮想通貨業界に構造的変化をもたらし、市場拡大に大きな影響を及ぼすのが、機関投資家の市場参入であると考えられるため、今回のCoinbase社のカストディサービス提供は朗報だと言えます。

元中国三大取引所BTCC、香港を拠点に取引再開

次に、2011年に創業された、最も古い取引所の一つである、BTCCの取引所再開についてです。同取引所は、中国の規制強化で、2017年9月に取引を停止、2018年1月に香港最大のブロックチェーンファンドに買収されました。

そんな中、今月2日、BTCCは、正式に新規取引プラットフォーム再開を発表、米ドル建てで、BTC、ETH、BCH、LTC を取り扱い、BTCと取り扱い仮想通貨ペアの取引にも対応していますが、今後、取り扱い通貨の追加も予定されているということです。

また、流動性の向上、出入金の迅速化、スプレッド幅の狭さなどをアピールするとともに、3ヶ月間の取引手数料を無料にすることを宣言しています。

さらに、新規登録や本人確認手続き、入金をすることで、発行予定のBTCC独自トークンに交換できるポイント付与制度を設定しています。

なお、多くの取引所で導入されている独自トークン発行ですが、BTCC トークンの発行時期は、まだ明らかにされていません。

以前は中国三大取引所の一つであり、BTCチャイナと呼ばれて、世界取引高2位を記録したこともある、BTCCの取引所再開ですが、多くのユーザーを取り戻し、新しいユーザーを獲得できるのか、今後の動きが注目されます。

CoinEx社:取引量でBinanceを抜き、1位に:取引所独自トークンによるユーザー特典

続いて、同じく取引所関係ですが、香港に拠点をおくCoinEx社が、直近24時間の取引量(本稿執筆時点:$1,983,613,427=約2182億円)で、Binance社を抜き、仮想通貨取引量で世界首位に躍り出ました。(coinmarketcap.comのデータより

CoinEx社はマイニング大手のBitmain社からの投資を受け、大手マイニングプール、ViaBTC により2017年12月に設立された会社です。

CoinEx社は、BCH をプラットフォームの基軸通貨としていますが、もちろん、BTCをはじめとする主要通貨をはじめ、40以上の数多くの通貨に対応しています。 中でもUSDT建での取引量の多さが顕著です。

しかし、CoinEx 社が取引量の首位を占める要因になったのは、6月21日に発表された、CoinEx 社独自トークンCETの「取引駆動マイニング」方式(Trade-driven Mining) と「配当金の分配」が7月1日から開始されるというニュースでしょう。

CoinEx社は、この独自トークン、CETを保有することで、取引手数料の割引などの特典を用意しています。しかし、ここまでなら、他の多くの取引所が行っていることとあまり変わりはありません。特筆すべきは、CoinEx社が、今月1日から、次のようなキャンペーンを行うと発表したことでしょう。

  • CETの四半期ごとの買い戻しとバーン(焼却)
  • 36億CETをユーザーへ無料配布:取引手数料収入の100%をCETリアルタイム価格に換算し、ユーザーの取引量に比例して配布
  • 毎日の取引手数料収入の80%を全CET所有者に、保有量に応じて還元

CoinEx社の取引量の急激な伸びは、このような新たなキャンペーン手法が功を奏したものと考えられます。

仮想通貨業界が成熟するにつれ、取引所間のユーザー獲得のための競争も激化することが見込まれます。

セキュリティの堅牢性はいうまでもなく、他にどのような特色を出して、ユーザーを惹きつけ、引き止めておけるか、取引所が提供するサービスも多様化していくことでしょう。

そして、投資家にとっての利便性が高まることで、仮想通貨市場も拡大し、価格に反映されていくのではないでしょうか。

7月3日のマーケット推移と市場の変化は以下の記事で掲載

7/3(火)|ビットコインの値動きとドミナンスに変化、上昇トレンド維持に期待の声
仮想通貨市場は、ビットコインの価格高騰がアルトコイン市場に波及する形で軒並み高騰し、トレンドの変化が囁かれる。実際にドミナンスやBTCの価格推移に変化が生じており、今後の動き次第では上昇トレンドを維持できる可能性もでてきました。
CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/09 火曜日
17:40
リミックスポイント、エネルギー事業の中期経営計画を発表 3年で営業利益3.7倍目指す
リミックスポイントが2027-2029年度の中期経営計画を発表。エネルギー・蓄電事業で売上高692億円、営業利益91億円を目指す。日本蓄電池と提携し系統用蓄電所7カ所を共同運営。同社は242億円超の仮想通貨も保有し、多角的な事業展開を推進。
15:52
補正予算の国会質疑で仮想通貨税制が議題に 国民民主党が質問、高市首相は「与党税調で検討中」と答弁
補正予算の国会質疑で暗号資産(仮想通貨)税制が議題に。国民民主党は雑所得として最高税率55%が適用される現行制度を見直し、分離課税化を要求。高市首相は税制改正大綱に基づき与党税調で検討を進めていると答弁した。
13:35
米XRP現物ETF、全期間で純流入を記録 約1459億円に到達
米XRP現物ETFが上場以来全期間で純流入を記録し、約1,459億円に到達。仮想通貨ETF史上2番目の速さで8億ドルを突破し、機関投資家の継続的な買いが続いている
13:20
カナダ税務当局、仮想通貨利用者の4割が未申告と推定
カナダ歳入庁が過去3年間で仮想通貨関連監査により1億カナダドル以上を徴収したが、2020年以降刑事告発は行われていない。同庁は仮想通貨プラットフォーム利用者の40%が未申告または高リスクだと推定している。
12:50
『ガス先物市場』、ヴィタリックがイーサリアム手数料を安定させるアイデアを披露
仮想通貨イーサリアムの共同創設者ヴィタリック・ブテリン氏がガス代先物市場を提案した。将来の手数料をヘッジ可能にする構想であり、コミュニティ内で議論が活発化している。
11:45
米大手銀行CEO、上院議員と仮想通貨市場構造法案を協議予定 ステーブルコインの利息付与に反対表明へ=報道
バンク・オブ・アメリカ、シティグループ、ウェルズ・ファーゴのCEOが9日、上院議員と会談し仮想通貨市場法案を協議する。銀行側はステーブルコインへの利息付与に反対し、仮想通貨分野での競争能力確保を求める姿勢だ。
11:23
テザーのUSDT、アブダビで「法定通貨参照トークン」認定範囲が拡大 9チェーン追加
テザーのUSDT、アブダビで法定通貨参照トークンの認定範囲を拡大。新たに9つのブロックチェーンで規制業務が可能に。USDC、USD1、RLUSDも承認済み。UAEがステーブルコイン規制拠点として台頭。
10:22
マイケル・セイラー氏、国家主導のビットコイン銀行システムを提案
ストラテジー社のマイケル・セイラー会長がアブダビで、ビットコイン担保型の高利回りデジタル銀行システムを各国政府に提案。20兆〜50兆ドルの資本流入を見込むが、価格変動性への懸念も。中東の全政府系ファンドと会談を実施。
10:00
ハイパーリキッド・ストラテジーズ、最大約47億円規模の自社株買い実施へ
仮想通貨ハイパーリキッドの財務企業ハイパーリキッド・ストラテジーズは、最大約47億円規模の自社株買いを実施すると発表。延期や中止の可能性もあるが最大で12カ月間実施する計画である。
09:40
アルゼンチン中銀、民間銀行による仮想通貨取引の解禁を検討か=報道
ビットコイン支持のミレイ政権下で、アルゼンチン中央銀行が民間銀行による仮想通貨取引サービスの許可を検討中だと伝えられる。実現すれば普及が促進される可能性もある。
09:35
UAE初、イスラム系銀行ルヤがビットコイン投資サービスを開始
UAE拠点のイスラム銀行ルヤが8日、仮想通貨インフラプロバイダーのフューズと提携し、モバイルアプリを通じてビットコイン投資サービスを開始した。イスラム系銀行として初めて顧客にBTCの売買を可能にする。
08:15
PLUMEとJUPITERがコインベースに新規上場、機関投資家向けアクセスも提供
米コインベースが12月9日にプルームとジュピターの現物取引を開始する。RWAトークン化のプルームとソラナ系DEXアグリゲーターのジュピターが新規上場し、機関投資家向けアクセスも利用可能になる。
07:55
SECがOndoへの捜査を訴追なしで終了、トークン化証券のハードルをクリア
トークン化プラットフォームのオンド・ファイナンスが、バイデン政権下で開始されたSECの捜査が訴追なしで終了したと発表した。トークン化証券が米国資本市場の中核となる時期が到来したと同社は期待。
07:15
仮想通貨投資商品、先週は1110億円超の資金が純流入
仮想通貨投資企業CoinSharesは、デジタル資産投資商品全体の先週の資金フローは約1,116億円の純流入だったと報告。ビットコイン、XRP、チェーンリンクの投資商品の需要が高かった。
07:02
ビットコイン担保をデリバティブ市場で使用、米CFTCがトークン化パイロットプログラムを開始
米CFTCがビットコイン、イーサリアム、USDCなどのデジタル資産をデリバティブ市場で担保として使用するパイロットプログラムを開始した。トークン化担保に関する新たなガイダンスも発行している。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧