- 米トランプ大統領の元側近が見る仮想通貨
- トランプ大統領の元側近でGS元CEOのGary Cohn氏は「仮想通貨は価値の保存という実用性だけでは不十分で、さらなる実用性が必要」と指摘。仮想通貨に対する価値観を語った。
米トランプ大統領の元側近が見る仮想通貨
米トランプ大統領の元で主席経済顧問を務めた経歴を持つ、ゴールドマンサックスの元CEO「Gary Cohn」氏が、仮想通貨に対する自身の最新の見解をBloombergに述べました。
私は現在(仮想通貨業界が)どのような状態にあるのかに関心はないが、将来的に業界がどのような形で”新しい世界”に突入していくのかということには興味がある。そのためには実用性が必要不可欠だ。
価値の保存という観点においては、より実用的な方法が世の中に数多く存在しており、仮想通貨における現在の実用性だけでは通用しない。
現在57歳のCohn氏は、トランプ政権下において主席経済顧問を務めた後、バージニア州の都市ハンプトンにて、ゴルフをするなど余暇を楽しんでおり、現時点で公式な役員などの地位に就くこともなく、セカンドライフを謳歌していることを明かしました。
今後の予定を聞かれたCohn氏は、「常に次のチャンスを模索中だ。」と語った一方で、仮想通貨、医療技術、消費者製品という3つの分野に関心を示していることを示唆しました。
Cohn氏は、今年5月にも仮想通貨業界に対して見解を述べており、ビットコイン以外に、どのように開発、運用、使用されるのかがより明確で、マイニングコストや電気コストに左右されることのないグローバルな仮想通貨が台頭してくるという予想を語っています。
また。3月にTwitter社のCEOを務めるJack Dorsey氏も「最終的には、世界で統一された単一の共通通貨が台頭し、同様にインターネット上でも単一の共通通貨が使用されるだろう。」と言及しています。
しかし、Dorsey氏は、Cohn氏とは対象的に、その単一通貨の役割をビットコインが担うのではないかと考えています。
仮想通貨業界の現状
ビットコインは、7月末に8,000ドル(約88万円)で取引されていましたが、1週間程度過ぎた8月8日には6,500ドル(約72万円)ほどにまで下落しています。ビットコインだけでなく、アルトコイン全体でも大きな下落が見られることから、仮想通貨市場全体が傾いてきていると言えます。
この現状を見ると、国際決済銀行(BIS)のゼネラル・マネージャーであるAgustin Carstens氏や、アメリカ連邦準備銀行の理事会議長を務めるJerome Powell氏が指摘したように、仮想通貨が”価値の保存”としての機能を十分持ち合わせていないと言っても過言ではないでしょう。
よって、Cohn氏が今回語ったように、仮想通貨の実用性が、今後これまで以上に重要視されていくのではないかと考えられています。