- LINE社の仮想通貨取引所にTRON上場
- LINEのシンガポール子会社が運営する仮想通貨取引所BITBOXにて、仮想通貨トロンを取引リストに追加することを発表、900万TRON(2000万円相当)のAirdropも行われる。
LINEの取引所にトロン上場
8月15日に、日本のメッセージアプリにおいて圧倒的なシェアを誇るLINEの子会社が運営する仮想通貨取引所「BITBOX」が、世界有数の仮想通貨トロン(TRON)を取引リストに加えることを発表しました。
LINEおよび、仮想通貨関連事業に取り組むグループ会社であるLVC社は、シンガポール基盤で両社の子会社に当たるLINE Tech Plus社を通じて、7月16日から仮想通貨取引所BITBOXのサービス提供を開始しています。
取引所BITBOXでは、日本およびアメリカを除く国際的な取引を可能にし、現時点で20種類以上の仮想通貨を取り扱っています。さらに、世界的に有名なアメリカ基盤のブロックチェーンセキュリティ会社BitGoのマルチシグ技術を採用することで、セキュリティを高めています。
TRONの取り扱いを追加
そして8月15日に、LINEは自社公式ウェブサイト上で、同取引所BITBOXが現時点で12億ドル(約1,330億円)と仮想通貨業界で時価総額上位15位に入っているトロン(TRON)を取引リストに追加することを発表しました。
取引リストへの追加に伴って、アジアのソーシャルメディア大手企業と提携し、BitBoxユーザー全員に対する「8月22日までのプロモーションイベント」の一環で、900万TRON(2000万円相当)のAirdropを行うことも明らかにしています。(ただし、日本居住者はBITBOXを利用できません)
TRON Airdrop happening on BITBOX now. Up to 9,000,000 $TRX up for grabs! https://t.co/0UqyGkUSAJ#BITBOX #BITBOXExchange #Crypto #CryptoExchange #airdrop pic.twitter.com/WHumFs6hgx
— BITBOX (@bitbox_official) 2018年8月15日
シンガポールのLINE子会社の「LINE Tech Plus」のCEOを務めるYoungsu Ko氏は、今回のトロンの取引所への上場に関して以下のようにコメントしました。
「トロンは、安定した技術プラットフォームを有し、BitTorrent社(ファイル共有を高速化するための通信プロトコル)も買収して傘下に加えている。私たちは、トロンとの戦略的な共同での取り組みを行なっていければと考えており、仮想通貨業界において、最高の顧客体験をユーザーに提供していきたい。」
そして、TRON Foundationの創業者であるJustin Sun氏も、自身の公式Twitterで「私たちは、商品インテグレーションなどにおいて、LINEとのさらなる共同での取り組みを期待している」と発言していることから、今後のさらなる関係が注目されています。
LINE子会社のトークンベンチャーファンド
この仮想通貨トロンを取引リストに追加する発表に加え、同じく公式ウェブサイトにて、LINEの子会社unblock社が、ブロックチェーンスタートアップエコシステム全体の前進を目的とした1,000万ドル(約11億円)規模のトークンベンチャーファンド「unblock ventures」社を設立することを明らかにしました。
現時点で、その初期予算は1,000万ドル(約11億円)であるものの、ブロックチェーン業界がさらに発展していくに連れて、投資額も引き上げていくことを示唆しており、以下のように記述しています。
さらに、国内の美容エステ市場において売上高や店舗数が最大で、国内最大の女性向け美容サロン「ミュゼプラチナム」などを運営するRVH社も、8月15日の取締役会でブロックチェーン企業のマイナーガレージ社を子会社化し、ブロックチェーン技術および、仮想通貨関連の知見を同社のサービスに活用しようと考えていることを発表しました。
このようにIT関連企業のLINEだけでなく、畑違いの美容エステ業界のRVH社など、日本でも馴染み深い会社が仮想通貨業界に積極的に進出してきていることは、メインストリームへの進出が着実に行われてきている証拠であると言えるでしょう。