はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

ビットコインのトレンド指標が「売りに転換」仮想通貨下落要因4選を考察

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

仮想通貨市場
ビットコイン価格は、Zaifの保証内容告知を受け一時上昇したが、トレンド転換の指標パラボリックが日足で売りに転換した。またbitfinexが110億円相当のUSDT送金を行なった後、USDT価格が大きく下落、相場を売りに後押しする要因となっている可能性がある。

仮想通貨市場

ビットコインの価格を見ていくと、10日15時に、BTCJPY4時間足のRSIがここ数日反応を見せている30%目前まで下落したのを見るとBTC価格が反発、その後Zaifが17時39分に保証内容の告知を行なったのを材料に買いが入ったものの、日本時間11日6時に再度売りに傾き、前日比でも7時時点ではマイナスに再度転じている。

追記10:49

ビットコイン価格が、11日10時に急落した。bitFlyerでは、20分の間に72万8000円から68万8000円まで4万円の下げ幅を記録、60万円台に突入し、前日比4.7%安まで価格が下落した。

また急落後の11:03に、22,200 BTC ($138M)が動いたことを、大口をトラッキングするBOTが告知している。

価格が下落した要因として現在わかっているのは以下の4点だ。

1.ダウ平均株価の下落に伴う米国株式市場の影響

2.パラボリックが日足で売りに転換

3.テザー価格の下落

4.Bitmexのアクセス障害

ダウ平均株価の下落に伴う米国株式市場の影響

本日明朝に注目が集まった米株式市場では、ダウ平均株価が前日比で800ドルを超える下落を記録、今年3度目となる大きな下落となった。

米国株価の下落に伴い、米ドルが売られ、日本円が買われるリスク回避の動きが強まった他、先日見られたドル円の急落時の様にビットコインが為替に連動する動きが見られた。

ビットコイン価格への影響は、株式市場の追証回避で、現物が売られる傾向になった可能性がある。

USDJPYチャートにBTCUSDのチャートを比較すると、日本時間3時以降、ドル円の動きに逆相関してビットコインが価格を推移させており、多くの市場に影響がでているドルの動きにビットコインも関係性が見られた。

なお、米国株式市場で株価が急落に際し、米トランプ大統領が説明を受けたことがロイター通信 によって報じられ、CNBC高官の発言として以下の内容が掲載された。

「(この日の下げは)強気相場の調整。おそらく健全なもので、過ぎ去るだろう。米経済は依然として力強い」

パラボリックの転換

ビットコインの中長期目線においての「トレンド転換」が注目されているビットコイン相場だが、bitFlyer BTC/JPYのチャートにおいて日足でパラボリックが売り目線に転換した。

最も相場の動きが注目されているbitfinexのBTCUSDチャートでは、未だ日足でのパラボリック転換は見られていないが、かなり厳しいラインにあり、今後bitfinexのチャート上での動きが重要となりそうだ。

パラボリックは、相場のトレンド転換点を計るトレンド追随型のテクニカル指標であるため、現在のようなトレンド転換が注目されている状況においてより注目されていると言えるだろう。

実際にここ数ヶ月の日足の転換点を見ると、今回トレンドの転換点として注目されたトライアングルの形成を開始した5月以降、5回パラボリックが転換しており、内4回が転換後大きく値を下げている。

今後の注目点

今後の価格推移の注目点は、昨日の仮想通貨市況でもお伝えしたフィボナッチ61.8%と78.6%ラインとなり、現在サポートラインとなっている72.7万円を割ると、ターゲットがフィボナッチ78.6%の703,000円近くに設定され、大きく下落する可能性がある。

テザーの動きに大きな懸念

長い間疑惑の渦中にあるUSDTだが、ここ数日前より2つの懸念点が生じている。

1.bitfinexのUSDT残高が急減少

2.KrakenのUSD/USDTチャートが大きく下落に傾く

bitfinexとUSDT残高の問題

まず、USDTの動きから見ていくと、数日前、bitfinexのウォレットから1億USDT(110億円相当)がTether treasuryに送金された履歴が確認されている。

出典:omniexplorer.info

bitfinexとUSDTの疑惑は以前より高まっているが、8月22日にBitfinexのウォレットに1億USDT(約110億円)の送金が確認された翌日22日、BitMEXのメンテ開始を狙って仕掛けが入り直後に急激なパンプが確認されるなど、価格操作の可能性が浮上したのも記憶に新しい。

では、今回のUSDTの送金にはどのような問題点があるのか?

まず、1億USDTがbitfinexに送金されたのは、このBitMEXメンテのパンプ以後に、一度行われている。

日時は9月3日1時5分で、その時もテザー砲による価格操作が警戒されたが、それが要因と思える大きな値動きは見られなかった。

その日から約1ヶ月たった9日、逆にUSDTがbitfinexから戻される形で返ってきたこととなるため、ただ返却された様に思えるが、影響はここからである。

今回USDTが送金された9日の日時に合わせて、KrakenのUSD/USDT板が大きく下落に傾き、2%近い乖離が生まれた。

USDTはその設計上、USDTの発行分USDを担保にしていることで、1USD=1USDTの価格を保っているため、2%も乖離するのは異常事態であることがわかる。

要するに、大量のUSDTが売られている可能性があるのだ。

このUSDT売却による問題点は、現在多くの通貨ペアのシェアを獲得しているUSDT取引に影響が出る点とbitfinexの信用問題となるだろう。

USDTの価格が下がることで、仮想通貨購入にその分多くのUSDTが必要となることで、買いが促進されない状況が生まれる。

また大きな問題はbitfinexの信用問題となり、10月1日にブルームバーグが報じた、BitfinexやTetherの主要提携銀行であったと考えられているNoble Bank Internationalが債務超過に陥り、買収元を求めていることで、bitfinexも債務超過に陥っている可能性が指摘されていた点だ。

これに対し、bitfinex側は、債務超過を否定する公式声明を発表、噂されているNoble bankとは、Bitfinexの運営、生存性、財産健全性などに影響を及ぼすことはないと、今回の噂を一蹴した格好だが、今回の送金後のUSDTの売却によって、懸念が再燃する可能性も十分にあるのでは無いだろうか。

以上を踏まえ、USDTのチャートの動きは、現在の仮想通貨の状況を追う上で重要となることは間違い無いと言えるだろう。

一方で、現在日本のGMOを始め、多くの有名企業がUSDTのようなステーブルコインの開発、発表を行なっている。

この背景を踏まえても、ステーブルコインの開発は、現在の仮想通貨市場を健全化へと導く大きな道筋となるかもしれない。

Bitmexのアクセス障害

Bitmexに再度アクセス障害が見受けられていた。

今回の問題も、前回ビットコイン価格に影響を与えたウェブソケット問題による障害点に類似点が多く、『残高表示問題』や、『注文非表示』、『リアルタイムデータの接続問題』がユーザーから報告されている。

10月8日に告知されたエラーでは、ユーザーごと異なる障害があったことで、取引ができないユーザーとできるユーザーが混在し、非難が殺到、価格も乱高下したことで価格操作の疑惑の目も強めた格好だ。

11時時点ではすでに普及している様だが、出来高が急増しているBitmexの障害は価格に影響する大きな問題となる。

▶️本日の速報をチェック

CoinPostの関連記事

BitfinexがHSBCと提携か|経営破綻の噂も一掃し、仮想通貨業界に安堵感
仮想通貨取引所Bitfinexも同様に債務超過になっているのではないかという疑惑が浮上している中、仮想通貨調査The Blockでアナリスト責任者を務めていたCermak氏が、Bitfinexと世界有数の金融機関HSBCの関係を示唆。もし、これが事実で長期的な関係を構築していけるのであれば、仮想通貨市場全体の安定化にも繋がると可能性が浮上した。
『ステーブルコインはインターネット決済で使用できる”切り札”になる』GMO社長インタビュー
法定通貨を担保にして発行する仮想通貨、ステーブルコイン「GMO Japanese Yen」を発表したGMOグループの熊谷社長に対し、仮想通貨メディアCoinPostでインタビューを実施。その狙いについて伺った。
CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
11/07 金曜日
18:34
金融審議会・第5回会合、暗号資産レンディングの規制強化について議論 金商法適用案も
金融庁は7日の第5回金融審議会で、暗号資産レンディング事業を金商法の規制対象とする方針を示した。年利10%台のサービスで利用者がリスクを負う一方、事業者に管理義務がない点が問題視された。
18:16
米証券大手チャールズ・シュワブ、2026年に仮想通貨取引開始へ
米証券大手チャールズ・シュワブが2026年上半期にビットコインとイーサリアムの現物取引を開始。顧客資産約1800兆円を持つ同社の参入で仮想通貨市場の主流化が加速へ。
18:00
Polymarket(ポリマーケット)とは?仕組みや将来性をわかりやすく解説
Polymarket(ポリマーケット)とは、未来の確率をUSDCで売買する分散型予測市場。米大統領選で注目を集め、Google Financeにも統合。仕組み、特徴、課題、今後の展望をわかりやすく解説。
16:18
ロビンフッド幹部、ビットコイン財務戦略は「検討中」
米ロビンフッドがビットコイン財務戦略導入を検討。第3四半期の仮想通貨収益は300%超急増の約413億円を記録。上場企業のBTC保有トレンドが加速する可能性。
14:05
著名投資家ダリオ、FRBの量的緩和再開はバブル加速への引き金 更なるインフレリスクを警告
ブリッジウォーター創設者レイ・ダリオ氏が、FRBの量的緩和再開は従来と異なり「バブルへの刺激」になると警告している。現在の状況下でのQE拡大は、実質金利の低下や株価収益率の上昇につながり、テック/AI/グロース株や、金などの価格を押し上げる可能性がある。
13:35
ビットワイズ、ドージコインETFの20日以内上場を目指す動き=ETF専門家
ビットワイズがドージコインETFで「8(a)手続き」を採用。ブルームバーグアナリストによると、11月6日の予備目論見書提出から20日後の11月26日頃に自動承認される可能性。SECの介入がなければ上場実現へ。
13:10
サークルとコインベース、ステーブルコイン規制「ジーニアス法」施行で重要な提言
サークル社とコインベースが米財務省にジーニアス法施行に関する提言を提出した。ステーブルコインの公平な競争条件の確保や利回りをめぐる過剰規制の回避などを求めている。
13:01
日本3メガバンク共同でステーブルコイン発行へ、金融庁が「FinTech実証実験ハブ・決済高度化プロジェクト」を支援 
金融庁が決済分野に特化したプロジェクトを新設し、みずほ・三菱UFJ・三井住友の3メガバンクによる共同ステーブルコイン発行を初の支援案件として承認した。信託型の枠組みで100万円の送金上限が撤廃され、円建てに加え米ドル建ても視野に。片山財務相も支援を表明し、国を挙げた金融イノベーション推進が本格始動する。
11:41
仮想通貨市場の投資家心理は最低水準、10万ドル節目の攻防続く
ビットコインが6月以来初めて10万ドルを割り込み、10月高値から20%超の急落。長期保有者による416億ドルの大量売却と、ETFからの9億ドル流出で市場は動揺している。個人投資家のセンチメントは過去最悪レベルに落ち込む一方、Bitwise幹部は機関投資家の投資意欲は旺盛で、年末の最高値更新もあり得ると指摘した。
11:05
テザー、新たな提携でトークン化証券市場を加速
ステーブルコイン大手テザーが資産運用会社クレインシェアーズ、ビットフィネックス・セキュリティーズと戦略提携。トークン化証券市場は2030年に約1500兆円規模へ急拡大の見込み。
10:50
時価総額トップ100の仮想通貨の内の72銘柄、最高値から50%超下落
ギャラクシーのリサーチ部門は、時価総額トップ100の仮想通貨の内72銘柄の価格が過去最高値から50%以上下落していると報告。今後の相場の見通しに注目が集まっている。
10:25
「ビットコイン市場は脆弱な均衡状態に」Glassnodeが鍵となる価格水準を分析
Glassnodeが最新市場分析を発表。仮想通貨ビットコインは軽度の弱気相場にあると指摘した。ビットコインの持続的な回復あるいは下落に必要な水準を分析している。
10:05
JPモルガンのダイモンCEOがステーブルコイン事業参入を表明、他行との共同構築も検討
JPモルガン・チェースのジェイミー・ダイモンCEOがステーブルコインの将来は不透明としながらも事業参入を表明した。他の銀行との共同構築も検討している。
08:35
アイルランド中銀がコインベース欧州法人に約36億円の罰金、3000万件超の取引監視を怠ったと指摘
アイルランド中央銀行がコインベース欧州法人にマネーロンダリング対策違反で約38億円の罰金を科した。取引監視システムの設定ミスで総額31兆円相当の取引が未監視だった。
07:45
年間10兆ドル超のステーブルコイン取引を扱う7団体、決済標準化コンソーシアムを設立
ファイアブロックスやソラナ財団など7団体がブロックチェーン・ペイメンツ・コンソーシアムを設立した。クロスチェーンのステーブルコイン取引を標準化し、従来の決済と同様の利便性を図る。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧