
準備金設立の一環か?
ブロックチェーン分析企業Arkhamが7月8日、米政府関連ウォレットからコインベースプライムのアドレス(0xcfB)に向けてイーサリアム(ETH)が送金されたと報告した。送金は2回に分けて実施され、0.00394ETHと86.564ETHが移動したとされる。
移動した資金は2022年10月にChase Senecal(別名HZ)から押収された仮想通貨資産に由来するという。従来であれば政府による売却が予想されるが、今回は異なる目的の可能性が指摘されている。
市場関係者の間では、今回の送金が売却ではなく、コインベースによるカストディ(保管)サービスへの移管である可能性が取り沙汰されている。トランプ政権下で推進されている仮想通貨準備金の設立方針と関連していると見られる。
トランプ大統領は3月に「戦略的ビットコイン準備金」および「米国デジタル資産備蓄」設立の大統領令に署名済みだ。この方針では没収した仮想通貨を売却せず、国家の準備金として保持することが定められている。
米国政府は、これまでの押収によって約20万BTCを保有していると推定されており、今回のイーサリアムの送金も新たな準備金制度の一環である可能性が注目されている。
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