- Tom Lee氏の強気相場論とは
- 著名投資アナリストTom Leeは対談にて、年末までにビットコインが2万5千ドルに達する可能性は未だあると強気な立場を継続、その理由を2つ示し、現在の仮想通貨投資家は弱気であると言及した。
Tom Leeの強気
先日、米国ウォール街の投資調査企業Fundstrat Global Advisorsの代表Tom Lee氏=「ビットコインブル」は人気仮想通貨ブロガー「ブロックチェーンチック(Blockchain Chick)」と対談し、この下げ相場を他所に、依然として年末にビットコインが2万5千ドル(280万円)へと到達する可能性があると見込んでいる。
一方で、米国の仮想通貨専門の商業銀行「Galaxy Investment Partners」CEOで億万長者のNovogratz氏は、「(ビットコインが)今年中に9千ドル(約100万円)を突破するのは難しい」と指摘するなど、むしろ年内の相場に対する控え目の姿勢も多い。
ではなぜ、Leeはそこまで強気でいるのか、その理由を見ていく。
根拠⓵=200日移動平均線
皆が皆弱気過ぎるよ。現状、下げ相場のほうが理にかなっているから皆も弱気になっている。いわば、我々は「200日移動平均線」を下回っている悪い状況にいるからだ。
そして、Lee氏はこの「200日移動平均線」に関して、以下のように説明した。
我が社が先週クライアントへの報告書の中で、ビットコインが200日移動平均線の下で推移していると、その次の6ヶ月間で上昇する確率は50%しかないのが通常ではあるが、その平均線を上回った場合、上昇確率は80%まで上がる傾向が見られる。なので、200日移動平均線はとても重要な指標となる。
根拠⓶=マイニングの損益分岐点
そして、Lee氏はビットコインマイニングの歴史的損益分岐点からも、ビットコインに対する強気になる理由が見いだせると示した。
同氏は、年末までに、ビットコインのマイニング損益分岐点は8千〜9千ドル(89万〜100万円)まで上がることと、歴史的に見ても損益分岐点の2倍ほどで取引されていた背景から、2万ドル以上となる予測をしている。
相場の分岐点は投資家の心理
さらに、Lee氏は自身の豊かな投資リサーチ経験を元に、投資家の心理が、「底値に近づくほど、より下がると100%信じる」という傾向にあることこそが、いきなり激しく暴騰する可能性が高いとの見方を示した。
一方で、現状投資家が間違いなく底値をついたと信じない限り、強気にさせられるのはやや難しいだろうと示した。まさに、『鶏が先か、卵が先か』となるだろう。