はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

シンガポール省庁:ブロックチェーン技術を活用した次世代都市開発に向け、複数のスタートアップ企業に出資

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

シンガポール:ブロックチェーン産業の活性化に向けた取り組み
シンガポールは、中国と共同でブロックチェーン産業を後押しするなど、様々な取り組みを推進しており、IoTを用いた次世代型の社会基盤「スマートシティ」実現に向け、着実に歩みを進めている。

シンガポール:ブロックチェーン産業の活性化に向けた取り組み

シンガポールの省庁の一つである「情報通信省(MCI)」の傘下にある情報通信メディア開発庁(The Infocomm Media Development Authority、IMDA)は、自国のブロックチェーンコミュニティ活性化を目的として、複数のテクノロジー系スタートアップに出資することを明らかにした。

IMDAは、「現時点で、ブロックチェーン技術はフィンテック分野において着々と開発が進められているものの、フィンテック外の分野ではユースケースが限られている」点について指摘。

フィンテック外の分野においての普及こそが、ブロックチェーン技術を広く普及させるため、その技術のさらなる発展に重要な役割を担うと言及した。

シンガポールはブロックチェーン技術において、多くの分野(特にフィンテック以外の分野)との相互運用性が十分に確立されていないと考えており、以下のように言及している。

消費者と直接的にやり取りを行う企業は、既存ビジネスモデルとブロックチェーン技術をどのように関連付けるべきかをしっかり理解していない。

現状では、相互運用性のあるブロックチェーンよりも、特化されたブロックチェーン技術が量産されていると言える。しかし、ユーザーに最も恩恵をもたらすのは相互運用性のあるブロックチェーンの方である。

支援を受けるための3つの条件

IMDAによって支援を受けるため、企業は3つの条件を満たしている必要があると記述された。

まず一つが、企業へのブロックチェーン技術の普及に注力していること。

次に、さらなる提携などを促進させるため、シンガポールのブロックチェーンコミュニティに直接参加していること。

最後に、支援対象となる企業は、中国やアメリカのシリコンバレーなどの海外ブロックチェーンコミュニティと関係を持っている必要があるとされている。

この条件を見ると、既述の通り、フィンテック分野以外の企業でもユースケースを持ち、相互運用性も合わせ持つブロックチェーンを開発している企業で、国内外からもある程度注目を集めている必要があると言えるだろう。

さらにIMDAは、今年の初めに自国のブロックチェーンエコシステムを活性化することを目的として、ブロックチェーン技術を活用し、先見的なソリューションを提供する企業に報酬を与える「Blockchain Callenge」と呼ばれる取り組みも開始している。

シンガポールの躍進

このようなIMDAの取り組みに加え、シンガポールは、ブロックチェーン技術を使用したスマートシティの実現に向け、様々な取り組みを開始している。

8月末には、シンガポール政府は中国政府と共同でChina Singapore ICM Joint Innovation Development Fundを設立しており、両国でブロックチェーン技術、IoT(Internet of Things、モノのインターネット)、人工知能(AI)関連の企業に出資を行なっている。

シンガポール政府が所有する投資会社Temasek Holdingsでも、今後長期的なトレンドになると予想されている人工知能および、ブロックチェーン技術という2つの分野に特化した新しいチームが編成されることが明らかになっている。

さらに今月11月には、シンガポール金融管理局(MAS)および、シンガポール証券取引所(SGX)が、Delivery versus Payment(DvP)システムと呼ばれるトークン化された資産におけるブロックチェーン技術を使用した決済システムを開発し、注目された。

仮想通貨取引所Binanceもシンガポールへの進出を示唆しており、法定通貨シンガポールドル(SGD)と仮想通貨の取引が可能になると期待されている。

仮想通貨分野、ブロックチェーン分野では、他国よりも、その規制や支援が充実していると言っても過言ではなく、今後もシンガポールのさらなる取り組み、発展が期待されている。

CoinPostのLINE@

スマートフォンへの「プッシュ通知」で、相場に影響を及ぼす重要ニュースをいち早く知らせてくれる「LINE@」の登録はこちら。早くも登録者5,000名近くになりました。

CoinPostの関連記事

仮想通貨自体を禁止することはない|シンガポール金融管理局Pang氏が示唆
9月19、20日にかけて行われたSingapore Consensus 2018にてシンガポール金融管理局(MAS)のPang氏は、仮想通貨をユーティリティトークンや、証券トークン、決済トークンなどに分け、必要に応じて規制すると言及したものの、仮想通貨やブロックチェーン自体を禁止することはなく、許容していくことを示唆した。
シンガポールのVC:仮想通貨関連企業のみを対象とする投資ファンド設立
シンガポールのベンチャー・キャピタルのGolden Gate Ventures社は、1000万ドル(約11億円)の投資資本を用意し、東南アジアで仮想通貨専門のベンチャー・キャピタルを設立した。
CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
05:40
イーサリアムICO時代のクジラ、3年ぶりに960億円相当のETHをステーキングへ
2014年ICO参加の大口投資家が5日、3年間休眠状態だった15万ETH(960億円相当)をステーキングサービスに移動。入場待ち数が退場数を上回る。
09/05 金曜日
21:12
仮想通貨SUI(スイ)の運用|リキッドステーキングHaedalの始め方
仮想通貨SUI(スイ)のリキッドステーキングで年率2.2%超の利回りを得る。Haedalでステーキング後、発行されるhaSUIをNavi Protocolで運用し複利効果を狙う方法を、国内取引所での購入から図解付きで徹底解説します。
18:45
Etherscan開発チーム、高速EVMチェーンSeiで「Seiscan」運用開始
ブロックエクスプローラー大手Etherscanが、高速EVMチェーンSei向けに「Seiscan」の運用を開始。毎日10億回以上のAPIコール処理能力と高度な分析機能を提供し、開発者向けインフラを強化。
16:52
DNA Houseによる次世代金融システムをつなぐ独自コミュニティの構築方法|独占インタビュー
DNA House創設者Miglino氏独占インタビュー。Web3・AI・金融を融合し、従来の金融と分散型システムを橋渡しする独自コミュニティの構築方法と、グローバルインパクト創造への戦略を聞いた。
16:00
Collection Bank代表が語る、1年で200億円をトークン化したRWA戦略|独占インタビュー
Collection Bank代表独自インタビュー。コレクション収益化RWAトークン「ZMAT」で1年間に200億円の実物資産をトークン化。アートから不動産、文化財まで対象を拡大し、2030年に10兆円規模を目指す戦略を聞く。
16:00
「ブロックチェーンは都市」、大手VCDragonflyトップが語る投資哲学と分散型AIの役割|WebX2025
米大手VCDragonflyのハシーブ・クレシ氏がWebX2025で、独自の投資哲学について語った。「ブロックチェーンは都市」という比喩で多チェーン共存の必要性と分散型AIの重要性について解説した。
13:20
スターテイルの渡辺創太CEO、SBIとの新事業やトークン化革命を展望|WebX2025
WebX2025で渡辺創太氏が株式トークン化の可能性とSBIとの合弁事業の展望について語った。米国で新たな取引プラットフォームを可能にする動きが生まれていることにも言及している。
12:50
ジャスティン・サン、900万ドル相当のWLFIトークン凍結解除を運営チームに要求
トロン創設者ジャスティン・サン氏が5日、ワールド・リバティ・ファイナンシャルに対しトークン凍結解除を要求。ブロックチェーンの基本価値観を主張。
11:30
「仮想通貨保有企業が牽引する新たなアルトシーズンはすでに到来」ブルームバーグETF専門家
ブルームバーグETF専門家が仮想通貨トレジャリー企業主導の新型アルトシーズン到来と分析。SECが10銘柄のETF承認準備も、ビットコイン並みの需要は期待薄と予測。
10:15
ストライプ、決済向けL1チェーン「テンポ」の開発支援を正式発表
ストライプのCEOは、決済向けL1ブロックチェーン「テンポ」の開発を支援していることを正式に公表。テンポも発表を行なっており、仮想通貨イーサリアムと互換性を持つことなどを説明した。
10:00
ビットコイン市場の分岐点となる価格は? Glassnode分析
Glassnodeが週間レポートで仮想通貨ビットコイン市場を分析。相場の分岐点となる価格帯について論じている。ビットコインとイーサリアムに対する需要の違いについても指摘した。
09:02
米国初のドージコインETF、来週にも上場か
レックス・シェアーズとオスプレー・ファンドがドージコイン直接投資ETF「DOJE」を9月第2週にも上場予定。
08:05
上場企業のビットコイン保有量100万BTC突破、半年で150社超に急拡大
上場企業のビットコイン保有総量が9月4日に100万枚を突破。マイケル・セイラー氏のストラテジー主導で半年間に80社から150社超へ急拡大。
07:00
Fireblocks、ステーブルコインのネットワークをローンチ
仮想通貨インフラ大手Fireblocksは、ステーブルコインのためのネットワークをローンチしたことを発表。USDCを発行するサークルなど40超の企業がローンチ時点で参加している。
06:55
ワールドリバティ(WLFI)、ジャスティン・サンのアドレスを凍結か
ワールド・リバティ・ファイナンシャルがトロン創設者ジャスティン・サンのウォレットを9月5日にブラックリスト化。900万ドル相当のWLFIトークン移動後に制裁措置。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧