はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

仮想通貨ビットコインキャッシュが一時前日比70%高を記録、今後控えるファンダと上昇要因を探る

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ビットコインキャッシュが前日比70%高
仮想通貨市場が全面高で盛り上がる中、ビットコインキャッシュが最大70%高と高い上昇率を記録した。最新状況から上昇の理由を考察、今後控える重要イベントを紹介する。

ビットコインキャッシュが前日比70%高

3日のビットコインキャッシュ価格は急伸、CoinCheck上で32,000円の高値を記録、一時前日比70%高を記録した。仮想通貨市場が全面高にある中でも、特に大きな上昇を記録している。

なぜ、ビットコインキャッシュが高い上昇率を記録したか、状況を追って行こうと思う。

市場にアンダーバリューと見られたか

仮想通貨市場は2日、ビットコインの今年最大の上昇幅となる価格高騰を受け全面高に、複数の専門家など過去最長の弱気相場が転換した可能性が高まったとの見方が広がっており、最高値からの騰落率で劣勢に立たされたアルトコインへの資金の出戻りが加速している。

これは、低時価総額などによる高いリスク資産性が影響したことなど、下落相場における市場下落の余波を強く受けたことで、資金流出が加速、想定以上の下落を引き起こす「アンダーバリュー」の現象が起きていたことなどが理由に挙げられる。

特に、ビットコインキャッシュは昨年末のアップデートを巡る陣営の対立により、マイニングコストを度外視した敵対的なブロック生成を競う「ハッシュ戦争」が行われたことで、マイナーの利権争いへの懸念まで問題が発展していた。

仮想通貨市場の下落要因として極めて高い下落率を記録しており、「アンダーバリュー」いわゆる売られ過ぎとの見方が強まったと考えられる。

出典:CoinMarketCap

時価総額を掲載するCoinMarketCap上でも確認できるように、ビットコインキャッシュに関連するBitcoinCash(ABC)とBitcoinSV共に他の水準を記録しており、明らかな下落ファンダの影響を受けて下落した、各通貨への買い戻しが行われている。

ビットコインキャッシュのネットワークの状況に良い変化

また、ビットコインキャッシュの下落タイミングになったハッシュ戦争と通貨分裂以降、厳しい状況に置かれていたビットコインキャッシュのネットワーク状況が改善してきたことは、資金流入への変化として重要な理由となる。

まず、ビットコインキャッシュを掘るマイナーのハッシュが分裂したことで、特定のマイニング業者に偏っていたハッシュレートの比率が分散化の状況へと戻りつつあることが確認された。

ビットコインキャッシュのハッシュレート値は、直近2週間でビットコインを超える上昇率が確認(3ヶ月で1.8倍)されているほか、最も高い比率のマイニングプールで16%台に留まるなど、ネットワークの分散化が見られている。

ビットコインキャッシュのハッシュレートでは、昨年末の通貨分裂以降不安定な状況が続いており、1月のはじめにあたる3日には50%を超えるハッシュレートが一つのマイニングプールに集権化する動きが確認されていたことも踏まえると、3ヶ月間で大きくネットワークの正常化が進み、市場においても重要な変化が起きていることを示すデータとなる。

ハッシュレートの分散化は、非中央集権化のネットワークを前提としたPoWアルゴリズムにおいて極めて重要な意味を持ち、50%を超えると51%攻撃といったネットワーク内の改ざんが可能になる危険性も孕んでいる。

要するに、ブロックチェーン上で取引される仮想通貨において通貨価値にも影響する重要な問題であるといっても過言ではない。投資家心理の改善と併せてビットコインキャッシュの買い戻しを促す、一つの要因と言えるだろう。

UTXOセットサイズが増加

また、Bitcoin.comのデータによると、ビットコインキャッシュのUTXOセットサイズが過去最高値まで増加していることが確認された。

出典:bitcoin.com

チャート内で点線がある地点が、ビットコインキャッシュ誕生のタイミング

UTXOとは

UTXOとは、「unspent transaction output(未使用のトランザクションアウトプット)」のことで、簡単に言えばoutput(送金)されてない=未使用のトランザクションのoutputの記録の代わりとなる。これはビットコインを含めた特定通貨の残高管理方法の一つとしても用いられる方法である。

▶️CoinPost:仮想通貨用語集

Bitcoin.comは、UTXOセットサイズの増加に対し、ビットコインキャッシュの将来性における価格上昇に直結する動きであると分析した。

なお、UTXO数としても増加傾向が見られており、「多くのユーザーがビットコインを買い集めている可能性がある。」と指摘など、通貨の保有比率の増加を示すデータとしても注目が集まっている。

今後期待されるビットコインキャッシュの注目イベント

ビットコインキャッシュの注目イベントや期待されている材料としては以下の2点が挙げられる。

  • 2019年5月頃:匿名機能やスケーリング機能向上などのアップデート
  • 2020年4月頃:マイニング報酬の半減期

アップデートに関して

ビットコインキャッシュの開発において、開発やマイニングを含めて事業を展開するBitcoin.comが語った。

2019年に入りビットコインキャッシュの開発状況が進み、現在スマートコントラクト実装やオープンコードの開発に力を入れていると発表。

また、今年の5月には、「Schnorr」プライバシー技術を用いた匿名技術の導入とスケーリング向上を目的とした機能アップデートの実装が予定されているという。

ビットコインキャッシュのプライバシー技術に関しては、米国の第1四半期において(1-3月)、Neutrino lightクライアントとCashshuffleプロトコルの導入によって、大幅に改善されている。

半減期について

マイニングの半減期は、PoWアルゴリズムを採用する通貨を中心に、市場に供給される新規通貨流入が減少する要因として、価格上昇要因として注目されるファンダメンタルズ要因だ。

半減期とは

合意形成アルゴリズムとしてPoW(プルーフ・オブ・ワーク)を採用する通貨などで見られるマイナー報酬が半減する時期。半減期後はマイニングの成果として受け取る報酬通貨が半分となるため、需要と供給の関係上、通貨価格が上がる傾向にある。

▶️CoinPost:仮想通貨用語集

ビットコインキャッシュの半減期は、カウントダウンを行うサイトによると2020年の4月7日、約1年後に予定されている。

出典:coinsalad.com

特に直近で半減期が迫るライトコインが、半減期を主要ファンダメンタルズ要因に価格上昇を続けていることから、過去の事例を含めて今年8月に予定される「半減期」への期待感が高まっている。

ビットコインなどの半減期を含め過去の事例から1年〜半年にかけて半減期が要因として見られる上昇が確認されており、直近1ヶ月から数週間前より事実売りによる下落が起きている。

▶️本日の速報をチェック
CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
10/12 日曜日
12:00
IG証券のビットコインETF「IBIT」CFD取引の始め方|税制・手数料・リスクを徹底解説
IG証券のビットコインETF「IBIT」CFD取引を徹底解説。申告分離課税適用で税率20.315%の可能性、24時間365日取引、レバレッジ5倍など特徴を詳しく紹介。口座開設から注文方法、手数料、ファンディングコスト、リスク管理まで初心者にもわかりやすく説明します。
11:30
高値圏での日柄調整が続く可能性、半減期サイクルの節目に警戒感|bitbankアナリスト寄稿
BTC円は1900万円トライに失敗し1860万円台で推移。米政府閉鎖による指標発表延期で方向感欠く展開が続く中、10月18日に半減期サイクルの重要な節目を迎える。過去のサイクルを意識した売り圧力とETF資金流入の綱引きに注目。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|トランプ関税によるBTC暴落に高い関心
今週はメタプラネットの仮想通貨ビットコインの含み益、休眠クジラの6000億円BTC移動やトランプ関税などによるビットコイン急落、Binance JapanとPayPayの提携に関する記事が関心を集めた。
10/11 土曜日
14:30
13:20
ビットコインの年間の実現純利益が継続的上昇、今後の動向は=CryptoQuant
CryptoQuantが週間レポートで仮想通貨ビットコインの利確の動きは低調であるとして今後も上昇継続の可能性を予想した。一方、市場はトランプ関税発言で急落したところだ。
12:00
ケニア最大級のスラム街でビットコインが広がる理由|Afribit創業者インタビュー
ケニアの貧困地域で広がるビットコイン活用。なぜ使われ、どんな課題があるのか。現地取材による5つの質問と回答で、仮想通貨の実態をわかりやすく紹介。
10:45
「トランプ・ショック」でアルト市場に異常値 ATOMが一時0.001ドルまで暴落
トランプ大統領の対中関税警告で一部アルトコインがバイナンスなどで異常急落。ATOMは0.001ドルまで暴落しSUIは85%下落。過去24時間の清算総額は約3兆円に達した。
10:00
ノーベル平和賞めぐる情報漏洩か、ノルウェー当局が米賭けサイトのトレーダーに関する調査=報道
ノルウェー当局が2025年ノーベル平和賞の結果についてポリマーケットでの情報漏洩を調査している。受賞者マチャド氏は仮想通貨ビットコインの支持者として知られている。
09:45
米賭けサイト「カルシ」、3億ドル調達で評価額50億ドルに 140カ国展開へ
米予測市場カルシが3億ドルの資金調達を完了し評価額50億ドルに到達。セコイアやアンドリーセン・ホロウィッツが参加し事業を140カ国に拡大する計画を発表した。
08:10
世界大手銀行10行、G7通貨のステーブルコイン発行を共同検討
バンカメやゴールドマン・サックスなど世界大手銀行10行がG7通貨連動ステーブルコイン発行の共同検討を開始とBNPパリバが発表した。
07:30
32億円相当の仮想通貨を盗難か Hyperliquidのユーザーが被害者に
Peckshieldは、Hyperliquidのユーザーが32億円相当の仮想通貨を盗難されたことを報告。原因は秘密鍵の漏洩であると分析している。
07:00
キャナリー、XRPとソラナETFの申請を更新も長引く政府閉鎖が影響
米キャナリー・キャピタルがXRPとソラナETFの登録届出書を更新し手数料を0.50%に設定。SEC承認に向け前進するも政府閉鎖で承認プロセスが不透明な状況にとどまる。
06:30
モルガン・スタンレー、仮想通貨ファンドの顧客制限を撤廃=報道
モルガン・スタンレーが仮想通貨ファンドへのアクセス制限を撤廃し全顧客が投資可能にとCNBCが報道。10月15日から退職金口座を含むあらゆる口座で利用可能になる。
06:13
バイナンス創設者CZ氏への恩赦検討が進展 ホワイトハウス内で協議=報道
バイナンス創設者CZ氏への恩赦に関するホワイトハウス内の協議が進展していると報道された。トランプ大統領は恩赦に前向きだが体裁を懸念する声も。
05:45
ビットコイン暴落、1.3兆円規模のロスカット発生 トランプの対中100%関税追加を受け
トランプ大統領が中国製品への関税大幅引き上げを警告し仮想通貨市場が大幅安に。ビットコインは10%下落し市場全体で1250億ドル超の時価総額が消失した。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧