- リップル社が世界的大手フィンテック企業と提携
- リップル社が大手金融テクノロジー企業「Finastra」とのパートナーシップを発表。世界中の銀行等の金融機関に9千以上のクライアント企業を持つ同社との提携によって、リップルネットが更に拡大すると見込む。
リップル社が世界的大手フィンテック企業と提携
リップル社が新たにロンドンに拠点を構える大手金融テクノロジー企業Finastra社とパートナーシップを結ぶことが明らかになった。これによって、リップルネットに参加している組織は、Finastra社の巨大なネットワークにアクセスできるようになると見られる。
Finastra社の従業員数は130か国で1万700人以上、世界中の銀行や金融機関を含む9千を超えるクライアントを有し、年間収益は20億ドル(2千億円以上)だ。
クライアントの大部分を占める南北アメリカには、約7,840のクライアントがいる。続いて、ヨーロッパには約1,600、またアジア太平洋地域に約475、中東及びアフリカにも約210のクライアント機関と業務関係を持っている。
Finastra社の銀行クライアントが毎月数百万件の取引をそのネットワークで実行していうため、リップルネットへの参加によってネットワーク全体の利用率が向上する見込みだ。
ユーザーの利便性向上へ
提携にあたってリップル社カスタマーサクセス責任者Marcus Treacher氏はこのようにコメントした。
Finastraのような先進的な企業と提携して、リップルのテクノロジーを多くの顧客に提供できることを嬉しく思っている。
Finastraは、定評のあるフィンテックプレーヤーで、世界のトップバンクの大半と連携している。このパートナーシップにより、リップル社は、お客様が相互に直接取引できるようにしつつ、リップルネット参加企業の行動範囲とソリューション、およびリップルネットの容量を拡大することができる。
また、Finastraの責任者Riteesh Singhは次のように語った。
我が社とリップルとのコラボレーションは、金融の未来はオープンなものであるというFinastraの信念の新たな強力な具体例であり、最新のイノベーションと選択肢をお客様に提供するという当社のコミットメントを示している。
なお特にコルレスバンク(中継銀行)の手数料が高い地域のクライアントにとっては有益であると、国際送金の際の高い手数料の問題を、リップルネットにより解決することを強調した。
パートナーシップによってFinastra社のクライアントは、リップルネットに参加している200を超える金融機関とつながり、取引もできるようになる。またリップルネットワーク参加企業も、Finastraのグローバルなネットワークにアクセスすることができるという。
さらに、リップルのクラウドソリューションによって、他のネットワーク参加者との統合速度が大幅に向上し、より高速なアップグレードが可能になる見込みだ。
具体的にリップル社のどのプロダクトを導入するかは明かされていないが、XRPを活用する「On-Demand Liquidity(ODL)」を利用するオプションも用意されている。On-Demand Liquidityとは、XRPを活用した決済手段である、旧称xRapidを引き継ぐもので、リップルネットを基盤とした流動性オプションだ。