はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

「DECOCHART」に大物協力者現る、開発陣の大志と野望

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

DECOCHARTプロジェクト第3章

仮想通貨業界の有志が共同開発する、最先端の仮想通貨トレーディングツール「DECOCHART」プロジェクト。

今回、TASKALを開発したたすく(@bF_TASK)氏が新たに参画し、目標としていた「発注機能」の実装に向けて大きく前進したことがわかった。

TASKALとは、たすく氏が開発した、iOSプラットフォーム専用の仮想通貨トレード支援アプリケーションである。

早速、DECOCHARTとTASKAL開発陣のえーす(@joetheace107)氏、たすく氏(@bF_TASK)、仮想NISHI(@Nishi8maru)氏とCoinPost編集長の各務(@coinpost_kagami)を交えてインタビューを行なった。

発注機能の導入に道筋

前回実施したインタビューで、DECOCHARTを開発するえーす氏は、「利用者の財産に直結する話なので、技術以外のハードルも極めて高い」と言及していた”発注”機能。TASKALとの提携により、今後の実装に向けて大きく前進したという。

この点について、えーす氏は、

テスト検証・発注機能の検証は、1人でやるには限界があり、時間も掛かる。

発注機能の実績を持つ「TASKAL」さんにノウハウを提供していただけるのは大きなこと。「どの機能までが必要なのか?」という規格段階から進める必要がなく、実績のあるロジックの提供により、検証コストの面でも大幅削減できる。「実績」以上の信頼はない。

と言及。何度も感謝の言葉を口にした。

その上で、「オリジナルで発注機能を作ろうとしている最大の理由は、現状に対してユーザー側の不満がいつまでも解消されないから。」と明かしている。

APIの標準規格を

そもそも、DECOCHARTの開発経緯として、『世界の仮想通貨取引所のAPI開発は、明らかにエンジニア主導であり、もっとトレーダー目線を取り入れるべき』という主張が根底にある。現在の仮想通貨業界はAPI環境自体がバラバラで、数多くの問題が混在している点について懸念しているという。

たすく氏もこれに同調し、「API仕様については、世界最大のデリバティブ取引所であるBitMEXを参考にしつつも、トレーダー目線での強化・拡張(エンハンス)を入れられると良い」と言及。以下のように抱負を語った。

トレーダーと開発者の両方の意見を聞いていく「DECOCHARTプロジェクト」の関係者が活動することにより、取引所APIの標準規格(デファクト・スタンダード)のようなものを作りたい。仮想通貨取引所のインターフェイスは、基本的にトレーダーの欲するそれとは違う。取引所のエンジニアが、内部データにアクセスしやすく作っている、それは内部環境を熟知しているから。

例えば、bot作成者がAPIトレードするにあたり、取引所ごとの特性に注力せざるを得ない。オーダーを受け付けなくなった時の対応が必要となるなど値動きに集中できないなどの弊害もある。インターフェースの統一は、「学習コスト」を下げることにつながる。誤発注の抑止など、トレードに集中できる環境をなんとか整備したい。

TASKALとDECOCHARTの位置付けは、発注機能について「Powered by TASKAL」とし、将来的には各仮想通貨取引所の公式Webアプリにも組み込み可能なものになれば理想。エンジニア専属の人には、トレーダーの気持ちを伝え、お互いの”通訳”することで落とし所を探るといいのでは。

このようなユーザー目線の機能実装は、「DECOCHARTは、日本の仮想通貨の出来高を伸ばすというサイクルを作ることが使命」と語る、企画・監修を行う仮想NISHI氏の方針でもあり、現在も新機能実装に向けた検討を重ねている様子がうかがえる。

ニュース記事閲覧機能も

9月23日のDECOCHARTアップデートでは、仮想通貨メディア「CoinPost」の新着記事を一覧できる「v0.12.0」がリリースされた。

CoinPostで発信している最新16記事がサムネイル付きで自動取得できるもので、ツールで膨大な情報を取得しながら、国内外の最新ニュースを最速でチェック出来る優れものだ。

 

DECOCHART

先日の実装について、コインポスト編集長の各務は、以下のように述べた。

弊社のニュース記事をDECOCHARTに表示いただけるのは大変ありがたい。その一方で、身の引き締まる思いもある。記事の速報性や正確性の強化に一層取り組みたい。

DECOCHARTは、『より良い情報を集約していこう』というコンセプトだと認識しており、CoinPostだけでニュースページを独占するのでなく、有用性の高い情報を集めることでユーザーの利便性を高めることができればと。

今後のビジョン

最後に、DECOCHARTとTASKAL開発陣は、今後の知られざる野望を特別に教えてくれた。

たすく氏

現状、トレードツールはアメリカ西海岸のものを有り難いように使っている状況で、『日本発、世界最強のプラットフォームができるのではないか』という夢を見てしまったのかもしれない。

DECOCHARTとは、お互いに「トレーダーに正しい情報を広めて、ユーザーの能力を高めていくという理念」に共通点があった。ブロックチェーンは権力の分散を礎に作られたものであり、排他的などこか1箇所だけが儲かるというものではない。

自分の力ではiOS版しか作れないところに、WindowsとMacでも作れるDECOCHARTが登場した。日本版の国産技術を使い最高峰のトレードツールを造りたいと前々から思っていたなかで、DECOCHARTとお互いの技術を交換することによって、より高みを目指せる気がした。

えーす氏

TASKALは、仮想通貨のMT4などの立ち位置を目指していたが、DECOCHARTは和製ブルームバーグ端末を目指している。夢を語るような話にはなるが、将来的には、ブルームバーグ端末とMT4が合体したような、株や為替の世界にもない唯一無二のアプリになれば。

仮想NISHI氏

今の仮想通貨業界には、”ワクワク感”が必要。

そのような気持ちがこれから有志でどんどん広がっていくと嬉しい。2年前の仮想通貨盛り上がり、高揚感を少しでも取り戻したい。

ユーザーのみならず、仮想通貨取引所の方にも賛同いただけるようなものになるのであれば、冥利に尽きる。

DECOCHARTとTASKAL開発陣が口を揃えて言うことは、”日本が世界で最も暗号資産をリードできる環境を作りたい”という「夢」である。この志こそが彼らの原動力となっている。

10/27 DECOCHART v0.13.0リリース

CoinPostの関連記事

『日本の仮想通貨市場復活のために』業界最先端のトレーディングツール、デコチャート開発秘話
仮想通貨業界の有志が共同開発する、最先端の仮想通貨トレーディングツール「DECOCHART」プロジェクト。CoinPostの取材で、開発の舞台裏や今後のビジョンが明らかとなった。
デコチャート開発者が語る、大型アップデートと今後のビジョン
仮想通貨業界の有志が共同開発する、最先端の仮想通貨トレーディングツール「DECOCHART」プロジェクト。開発者の「えーすプログラマー」氏に、主要アップデートと今後の構想について伺った。
CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
07/04 金曜日
13:50
米上場アンバー・インターナショナル、約37億円調達で仮想通貨準備金戦略を加速
米上場のアンバー・インターナショナルが機関投資家から2550万ドルを調達し、1億ドルの仮想通貨リザーブ戦略を強化。パンテラ・キャピタルなど著名投資家が参加。
13:00
米ストラテジー社に集団訴訟 ビットコイン保有リスクを軽視と主張
米国でストラテジー社に対する集団訴訟が提起された。ビットコイン投資戦略を過大評価しリスクを軽視したと主張している。新会計規則適用後の損失計上が争点の一つになっている。
12:55
メタプラネット支援コンソーシアム、タイ上場企業買収でビットコイン戦略を東南アジアに拡大
メタプラネット支援者らが筆記るコンソーシアムがタイ上場企業DV8の買収計画を発表した。日本で成功したメタプラネットのビットコイントレジャリー戦略をタイで再現し、さらに東南アジアに展開する第一歩として注目される。
12:36
オルタナ信託、BOOSTRY・ALTERNAと連携しデジタル証券の管理体制を強化
デジタル証券特化の「オルタナ信託」設立。BOOSTRYとALTERNAが協業を深化し、STの取得から販売まで一貫した新たな枠組みを構築する。
11:35
米雇用統計好調でビットコイン一時11万ドル超、アーサー・ヘイズが下落リスクを警告する理由は?
米国6月雇用統計が予想を上回る14万7000人となり、ビットコインは一時11万500ドルまで上昇した。しかしBitMEX創業者アーサー・ヘイズ氏は、米財務省がステーブルコインを国債購入の受け皿として活用することで市場から流動性が奪われ、8月開催のジャクソンホール会議前に9万ドル水準へ下落すると予測した。
11:00
アルトコイン取引の増加傾向続く 仮想通貨OTCレポートが公開
Finery Marketsは、仮想通貨のOTC取引に関する2025年上半期のレポートを公開。ビットコインやイーサリアム、ステーブルコインの他にアルトコインの取引が増加傾向を継続していると指摘した。
10:35
「1兆ドル予測は楽観的すぎた」、 JPモルガン ステーブルコイン時価総額の2028年予測を下方修正=報道
JPモルガンはステーブルコイン市場の2028年予測を5000億ドルとし、他社の1-4兆ドル予測を否定。決済利用は6%に留まり、主用途は仮想通貨取引と指摘。
10:00
ビットコイン、クジラによる売却と機関投資家の需要が拮抗=報道
仮想通貨ビットコインの大口保有者が過去1年で50万BTCを売却する一方、機関投資家の需要増加により価格が膠着している。今後のビットコイン価格については様々な見解がみられる。
09:30
ロビンフッドCEO OpenAI株式トークン化を「革命の種」と表現も、提携否定で波紋広がる
ロビンフッドがOpenAI株式トークン化サービスを欧州で開始したが、OpenAIは提携を否定。テネフCEOは「トークン化革命」と強調するも、未上場株式の権利問題が浮き彫りに。
09:16
仮想通貨SEI、国内取引所OKJに新規上場へ
国内暗号資産取引所OKJが2025年7月8日からセイ(SEI)の取扱いを開始。ゴールドマンサックス・Robinhood出身者が開発した高速ブロックチェーンで、米国でETF申請も話題。入出庫は7月8日、売買は7月11日17時開始予定。
09:00
ビットコイン今年4度目11万ドル超え、株価相関強まり最高値更新も視野に|仮想NISHI
仮想通貨ビットコインは3日に今年4度目となる一時11万ドル突破を記録した。7月3日から4日にかけて、トランプ政権の大きく美しい法案が可決されたことに加え、米雇用統計が底堅い推移を示したこと、さらにシンシア上院議員が暗号資産の減税法案を提出したことが追い風となった。
08:05
ETF購入減速でビットコイン価格上昇に陰りか、ETHは蓄積量が過去最高に=Cryptoquant分析
仮想通貨ビットコインETFとMSTR(ストラテジー)の購入は大幅減速、全体需要の縮小で価格上昇が鈍化。一方、イーサリアムは6月に蓄積アドレスが史上最高を記録、機関投資家による大量保有が続く。
07:45
米下院、7月14日の週を「仮想通貨週間」と指定 3つの主要法案を審議
米下院指導部が7月14日の週を「仮想通貨週間」に指定し、GENIUS法、CLARITY法、反CBDC監視国家法を審議すると発表。
07:25
IMF、パキスタンの仮想通貨採掘などへの補助金提供提案を却下
IMFは、パキスタン政府による仮想通貨マイニングなどのための電気代補助提案を却下。同国は、ビットコインのマイニングとAIのデータセンター向けに2,000MWの電力を割り当てる計画を発表している。
07:20
ビットコイン今後の価格、9.5万ドルまで下落の可能性も=アーサー・ヘイズ分析
仮想通貨アナリストのアーサー・ヘイズ氏は、8月のジャクソンホール会議まで市場が横ばいか軟調な展開を予想。TGA補充の影響でビットコインが9万~9.5万ドルまで下落する可能性があるという。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧