はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

ビットコイン投資信託に巨額の資本流入、背景に「退職金アカウント」の存在も

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

資本流入の8割が機関投資家

米大手投資ファンド グレースケールの取締役が、仮想通貨ベースの投資商品に対する機関投資家の流入についてインタビューに答えた。(2020年第2四半期の「デジタル資産投資レポート」掲載)

レポートによると、グレースケールの第2四半期流入額は過去最高の9億580万ドル(約970億円)を記録した。今年第1四半期も5億3700万ドルで、それまでの最高値だったが、今回さらにその約2倍になったという。

また機関投資家からの資本流入が8割を超えた。

以下では、同社の運営ディレクター、マイケル・ゾンネシャインへのインタビュー抜粋を紹介する。

グレースケールの商品に投資している層は?

私達が資産を直接調達している商品への投資は、最近は圧倒的に機関投資家からなされており、80%を超えている。

そこで顧客は仮想通貨専門ではないヘッジファンドが主となるが、他にも資産額の多い個人、ファミリーオフィス、金融アドバイザー、投資顧問なども含まれている。

一般的なマーケットでも、グレースケール商品を取引できる証券口座、IRA口座などへアクセスを有していれば誰でも投資できる。

現環境が機関投資家に与える影響

2019年には、それまでにない3億ドル規模の資本流入があった。しかし2020年はさらに勢いを増した。第1四半期だけで5億ドル以上の資金が流入している。2020年3月から新型コロナウイルスのパンデミックが発生してからはより顕著だ。

ロングポジションを取ることが当時成功を納めた取引だったが、2020年の第2四半期には状況も収まり多くのリスク資産が売られたが、そんな中でも第2四半期には、グレイスケールに9億ドル以上の流入があった。新型コロナの影響で経済の不確実性が高まった結果、人々はリスク回避姿勢を強めて成り行きを見守っていることがうかがえる。

市況が悪い時には、債券やゴールドのようなものに投資家は注目したが、今は代替資産にビットコインのようが含まれている。政府が無期限金融緩和策などを行った結果、ビットコインのような仮想通貨の重要な特性である発行量の上限、検証可能な希少性についても見直されているといえる。

個人退職金アカウントからの仮想通貨購入も人気

「グレースケール投資商品がどのような方法で購入されているか」と聞かれた運営ディレクターは、「多く購入されている領域の一つに退職金アカウントも含まれる」と回答している。

ミディアム・ロングで資産管理を行いたい投資家のみならず、節税効果の高い方法で資産管理を行いたいものは、個人退職金口座(IRA)や、確定拠出型個人年金制度401Kなどを利用してグレースケール製品への投資を検討しているということだ。

米国では、個人積み立て型の老後資金貯蓄制度が普及しており、税制優遇措置も設けられている。最近は仮想通貨をポートフォリオに組み込めるサービスも増えた。

カストディ企業キングダムトラストによると、退職貯蓄制度における資産残高は34.6兆ドル(約3700兆円)にも及ぶといい、同社はここにチャンスを見出し、年会費無料の仮想通貨IRAを開始している。

関連:米国初、年会費無料の仮想通貨退職金口座(IRA)誕生

 現在、グレースケール商品のうち4つ(ビットコイン、イーサリアム、イーサリアムクラシック、グレースケール・デジタルラージギャップファンド)が公定相場で取引されており、認定投資家であれば、純資産価値で直接同社から購入することができるという。

これらにより、投資家が仮想通貨を直接に購入、送信、維持保管する手間が省けることになる。このことも、グレースケール製品の人気の背景にあるだろうとマイケル・ゾンネシャインは説明した。

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
11/26 水曜日
11:15
VanEck、BNB現物ETFのステーキング計画を撤回 方針転換に
VanEckが米SECに提出したBNB現物ETFの修正届出書で、当初予定していたステーキング機能を撤回。BNBの有価証券分類をめぐる規制リスクが背景にあるとみられる。
11:05
米上場のリライアンス社、デジタル資産トレジャリーをジーキャッシュ(ZEC)に一本化
ナスダック上場のリライアンス・グローバル・グループがデジタル資産トレジャリーを仮想通貨ジーキャッシュ(ZEC)に統合した。プライバシー機能を持つ仮想通貨への需要が高まる中、サイファーパンク・テクノロジーズも追加購入を発表している。
10:25
予測市場ポリマーケット、CFTC承認受け米国市場に正式復帰
予測市場大手ポリマーケットが米CFTCの承認を受け、3年ぶりに米国市場に正式復帰。2022年の罰金処分後、QCX買収とICEからの投資を経て、完全規制下での事業再開へ。
10:10
スタンダードチャータード銀行、21Sharesの仮想通貨カストディアンに選定
スタンダードチャータード銀行が21Sharesの仮想通貨カストディアンに選定された。機関投資家の需要に対応し安全な保管サービスを提供。様々な仮想通貨企業とも提携を進めている。
10:05
「仮想通貨交換業者の販売所誘導に懸念の声」金融庁の作業部会
金融庁は、仮想通貨制度に関する作業部会の報告書案を公開。報告書案には、仮想通貨交換業者の販売所誘導に対する懸念が指摘されているとも記載されている。
07:35
仮想通貨支持派のホワイトハウス経済顧問ハセット氏、次期FRB議長の最有力候補に浮上
ホワイトハウス国家経済会議のケビン・ハセット委員長が次期FRB議長の最有力候補として浮上。トランプ大統領の信頼が厚く金利引き下げ方針に賛同する人物で、デジタル資産市場作業部会で中心的役割を果たしコインベース株も保有。
06:58
米銀大手USバンコープ、ステラで独自ステーブルコインをテスト
米国第5位の銀行USバンコープがステラブロックチェーン上で独自のステーブルコインをテストしている。資産凍結機能などのセキュリティを評価し、バンク・オブ・アメリカやシティに続いてデジタル資産への取り組みを拡大。
06:40
メタプラネット、ビットコイン担保に約200億円を借入れ
メタプラネットは、約203億円の借入れを行ったことを発表。調達した資金は、ビットコインの追加取得やビットコインインカム事業、市場環境に応じては自己株式の取得に充当する予定だと説明した。
06:30
ビットワイズのドージコインETFも承認、水曜日にも取引開始見込み
ニューヨーク証券取引所がビットワイズのドージコインETFの上場を承認した。水曜日にも取引が開始される見込みで、グレースケールとREX-オスプレイに続く3番目のドージコインETFとなる。
06:15
JPモルガン、高リスクのビットコインETF連動仕組債を提案
JPモルガンがブラックロックのビットコインETFに連動する仕組債を提案した。1年後に16%の固定リターンを保証し、2028年には投資額の1.5倍を上限なく受け取れる設計だが、30%超の下落時は損失を全額負担する高リスク商品となる。
05:50
JPモルガンが仮想通貨業界関係者の口座を相次ぎ閉鎖、シェイプシフトも対象に=報道
JPモルガンがシェイプシフトとストライクの関係者の銀行口座を警告なしに閉鎖した。トランプ大統領の禁止令にもかかわらず、仮想通貨業界へのディバンキングが続いているとの懸念が高まる。
05:25
テキサス州、米国初のビットコイン購入州に 7.8億円相当分のブラックロックETFで
テキサス州が20日に500万ドル相当の仮想通貨ビットコインを購入し、米国で初めてビットコインを購入した州となった。1000万ドルが配分されたが残り500万ドル分は今後実施される見込みだ。
05:00
仮想通貨ステラルーメン(XLM)とは
ステラ(XLM)の基礎から最新動向まで完全解説。2024年注目のSorobanプラットフォーム、マネーグラムとの戦略的提携、DeFiエコシステムの発展など、投資・運用に必要な情報を詳しく紹介。国内取引所の比較や将来性まで徹底解説します。
11/25 火曜日
17:47
ギャラクシー・デジタル、ポリマーケットとカルシで流動性提供を検討=ブルームバーグ
仮想通貨投資大手ギャラクシー・デジタルが予測市場プラットフォームのポリマーケットとカルシでマーケットメイカーとして流動性提供を検討。既に小規模実験を開始しており、機関投資家の参入で市場の成熟が加速する可能性。
17:39
ビットコイン急落の背景は ETF・DAT・ステーブルコインの3大需要が逆転=NYDIGレポート
NYDIGは最新レポートでビットコイン急落の本質を明らかにした。ETF資金流出、DAT企業のプレミアム崩壊、ステーブルコイン供給減少という3大需要源の反転により、強気サイクルを支えた自己強化型ループが破綻したことが大きく影響している。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧