はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

ライトコイン騒動で仮想通貨市場混乱、イーサリアムのハッシュレートは今春のATH更新

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ビットコイン相場と金融マーケット

14日の暗号資産(仮想通貨)市場。ビットコイン価格は、前日比+0.21%の45,050ドルで推移している。

一見すると前日終値ベースでこそ大きな変動はなかったように映るが、昨晩はライトコイン(LTC)価格が一時前日比30%以上急騰、その直後に急落するなど乱高下した結果、ビットコインなど仮想通貨市場のボラティリティにも影響を及ぼし、投資家が振り回される場面(上図:①)があった。

背景には、「大手マーケットチェーンの米ウォルマートが、10月1日からデジタル通貨(LTC)決済を受け入れる予定」との誤情報がプレスリリースで流され、それを一部の米大手メディアが拡散。直後にフェイクニュースだと判明したことで、市場の混乱を招いたことがある。

ブルームバーグTVに出演したライトコイン開発者のチャーリー・リー氏は、ライトコイン財団を含めた一切の関与を否定した。今回のケースは悪質で、風説の流布、及び相場操縦など金商法上の違法行為に該当する疑いがあり、不正利用された配信プラットフォーム側は「再発防止策の対応、及び厳正な措置を講じる予定」としている。

関連:ウォルマート、ライトコイン提携の報道を否定

なお、デリバティブ(金融派生商品)市場では、7日の暴落局面で35億ドル相当のレバレッジポジションが一掃されたが、Bybtのデータによれば、現時点でも150億ドル相当の先物OI(未決済建玉)が残存する。

取引所別では最大手バイナンスの32.5億ドルを筆頭に、FTXが22.4億ドル、Bybitが19.8億ドル、Okexが15.5億ドルと続く。

このOI数は、短期間で半値水準となる1BTC=30,000ドル前後で低迷していた6〜7月の平均値よりも20%ほど高い水準であり、強気の見立ては剥落し切ってはいないとの見方もできそうだ。

関連:オンチェーンデータから見るビットコイン長期保有傾向は過去最高水準に

13日には、世界最大のビットコイン保有量を有する企業である米マイクロストラテジーが、平均取得価格48,099ドル(約530万円)で270億円相当のビットコインを買い増したことがわかった。中・長期展望における強気姿勢を崩していない。

関連:米マイクロストラテジー、再びビットコイン買い増し 270億円相当

イーサリアムの採掘速度がATH

DeFi(分散型金融)やNFT(非代替性資産)市場の活性化に伴い、イーサリアムのハッシュレート(採掘速度)が過去最高の693TH/sに達した。今年春の”アルトシーズン”が終息する5月20日に643TH/sを付けピークに達していたが、この数値を早々に塗り替えATH(All Time High)を更新したことになる。

9月7日の相場急落後も大きな影響は受けていないことから、短期的な採算性の高さとETH2.0のPoS移行前の駆け込み需要があるものと考えられる。

出典:bitinfocharts(ETH採掘速度)

対するビットコイン(BTC)のハッシュレートは回復傾向にあるものの、中国当局による規制前水準の197TH/sの72%水準となる142TH/sに留まる。

出典:bitinfocharts(BTC採掘速度)

21年7月1日の中国共産党の創立100周年を前に、過去前例のない規模で当局の規制強化が実施された。これが同国内の大手マイナー(採掘業者)に向けられたのは、今年5〜6月のこと。この影響でマイナーは大規模設備の稼働縮小・停止を余儀なくされ、世界的なハッシュレートが激減。ビットコイン・ネットワークの不安定化と相場の動揺をもたらした。

その後、中国マイナーの海外移転および再稼働が進んだほか、7月上旬には歴史上最大のディフィカルティ調整(-27.4%)が行われ、マイナーの採算性が劇的に改善。相場環境も5月中旬〜7月下旬までの下落トレンドから一転して、8月以降に上昇トレンドに転換したことにより、ハッシュレートは回復していった。

関連:ビットコイン、難易度調整」で歴史的水準-27.4%を予定

中国マイナーの影響については、ハッシュレートの急落とブロック生成時間遅延の影響で、中国規制強化直後は、新規BTCの発行ペースは通常の1/3程度にまで鈍化した。効率の悪いマイナーは収益性を保てず、事業撤退(マイニング機器停止)やコスト補充のため、保有する現物BTCの売却が相次いだことも市場価格にネガティブな影響を与えたものとみられる。

一方、弱小マイナーの淘汰に伴い、売り圧力が一巡すると警戒感は後退した。

トレンド転換の節目にあった8月11日頃には、「Hash Ribbons(ハッシュリボン)」の買いシグナルが確認されている。同指標は、BTCのハッシュレート(採掘速度)について、30日移動平均線と60日移動平均線の2つを観測することで、マイナー動向から相場を予見するものだ。過去のデータから一定の信頼度が認められる。

関連:ビットコイン「トレンド転換」を明確に、ハッシュリボンの買いシグナル点灯

過去に掲載したマーケットレポート一覧はこちら

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
15:09
ランボルギーニとレジャー、限定ウォレット発表 「いつランボ買える」ミームに呼応
仮想通貨ハードウェアウォレット大手レジャーとイタリア高級車ランボルギーニが提携し、限定版「Ledger Stax」を2026年初頭に発売。フェラーリやポルシェなど高級ブランドのWeb3参入が加速する中、24万人超の仮想通貨ミリオネア増加が背景に。
13:25
米コネチカット州がロビンフッドなど3社に停止命令、無免許でスポーツ賭博提供と主張
コネチカット州消費者保護局がロビンフッド、クリプトドットコム、カルシに無免許オンライン賭博運営の停止命令を発行した。3社は州法に違反してスポーツ賭博を提供しており、利用者の資金や情報にリスクをもたらしているという。
12:26
チャールズ・シュワブ、2026年前半に仮想通貨取引開始へ 既存取引所に手数料圧力か
米大手証券チャールズ・シュワブが2026年前半にビットコインとイーサリアムのスポット取引を開始。低手数料戦略で既存取引所に圧力か。バンガードやバンク・オブ・アメリカも参入し、ウォール街で仮想通貨の主流化が加速。
11:15
メタマスク、最大1万ドルの損失を補償する「トランザクション・シールド」開始 
仮想通貨ウォレット「メタマスク」が有料補償サービス「トランザクション・シールド」を開始。対象となる取引について月額9.99ドルで最大1万ドルの損失を補償する。
11:02
NTT Digital、仮想通貨ソラナのバリデータを運用開始
NTTドコモグループのNTT DigitalがSolanaバリデータ運用を開始。Dawn Labsが技術支援を担う。国内ではモブキャストHDもソラナ財団認定を取得するなど、企業参入が加速している。
10:45
三井物産デジタルAM、デジタル証券ファンドを早期償還
三井物産デジタル・アセットマネジメントは、デジタル証券ファンド「日本橋・人形町」を早期償還し、当初予想3.0%を上回る年5.0%の利回りを達成。累計利益分配金は25億円を突破した。
10:30
「バイナンス・ジュニア」、キッズ向け仮想通貨口座導入 安全性に関する議論も
バイナンスが6~17歳向けの仮想通貨プログラム「バイナンス・ジュニア」を開始した。親の監督下でシンプルアーンによる資産運用などが可能となる。
10:26
イーサリアム保有企業購入量、ピークから80%急減 ビットワイズが指摘
ビットワイズの報告によると、イーサリアム保有企業の11月購入量は8月比81%減の37万ETHに急減。一方、ビットマイン社は12月に1.5億ドル相当を追加購入し、フサカアップグレードへの期待を示した。
10:00
スターテイルとソニーのソニューム、ステーブルコイン「USDSC」をローンチ
スターテイルは3日にソニーグループと共同で開発・運営するブロックチェーン「Soneium(ソニューム)」において、米ドルステーブルコイン「Startale USD(USDSC)」と報酬システム「STAR Points」をローンチしたことを発表した。
09:45
ビットコインが1万ドル反発、イーサリアム「フサカアップデート」好感で10万ドル視野に|仮想NISHI
仮想通貨ビットコインは反発の勢いを強めている。ETHの「フサカ・アップデート」を好材料とし、2日に付けた8万3,000ドル台から1万ドルの上昇を見せた。
08:55
米SECが仮想通貨含む高レバレッジETFを阻止、3倍・5倍商品の審査停止を通告
米SECが株式や仮想通貨の日次リターンを3倍・5倍に増幅するETFの審査を停止した。プロシェアーズは3倍レバレッジ仮想通貨商品を含む複数の申請を取り下げている。
08:02
アンソロピックが来年IPO検討か、評価額3000億ドル超目指す=報道
AI企業アンソロピックが早ければ来年にもIPOを検討している。マイクロソフトとエヌビディアから合計150億ドルの出資確約を得ており、オープンAIと上場を競う。
07:35
DeFi保険サービス「Firelight」、XRPのステーキング機能をローンチ
DeFiの保険サービスを開発するFirelightは、Firelight Protocolをローンチ。まずは仮想通貨XRPをステーキングできる機能を提供する。
07:00
イーサリアム「フサカ」実装完了、レイヤー2取引手数料削減
仮想通貨イーサリアムの「フサカ」アップグレードが実施された。PeerDAS技術の導入によりバリデーターの処理負担が軽減され、レイヤー2の取引速度向上と手数料削減が実現。次期アップグレード「グラムステルダム」の準備も進行中だ。
06:35
フランクリン・テンプルトンもソラナETFを上場、ステーキング報酬を付与
米大手資産運用会社フランクリン・テンプルトンがソラナETFをNYSEアーカに上場した。最大100%のステーキングで報酬を付与。コインベースが管理を担当。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧