CoinPostで今最も読まれています

ビットコインは「トレンド転換」を明確に、ハッシュリボンの買いシグナル点灯へ

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ビットコイン相場と金融マーケット

連休明け10日の暗号資産(仮想通貨)市場。 ビットコイン価格は、前日比+5.77%の506万円(46,000ドル)と続伸。約3ヶ月ぶりに500万円の大台を回復した。

約3ヶ月続いたレンジ(28,500〜43,000ドル)を上方ブレイクしたほか、意識されていた200日移動平均線を9日終値で上回った。現時点で「強気トレンド」の再開とするには判断が別れそうなところであるが、少なくとも「弱気トレンド」からの脱却は鮮明にしたと評価できそうだ。

足元では、短期間で急騰しているため、今月上旬のように調整を伴う反動安への警戒感は払拭しきれない。一方で、先物ファンディングレートなどデリバティブ市場の過熱感は、年初からの強気トレンド継続時と比較すると控えめである。(下図)

theblockcrypto.com

サイクル転換点におけるヘッジショート需要のほか、大口による現物主導の買い戻しが強まっていることが推察される。

関連:ビットコイン、約3ヶ月ぶりに500万円の大台回復

金融マーケットの地合いの回復と投資家のリスク選考姿勢に伴い、米ニューヨーク株式市場では、今年4月にナスダック上場を果たした大手仮想通貨取引所(暗号資産交換業者)のCoinbaseをはじめ、ビットコインを大量保有するMicroStrategy、マイニング(採掘)関連企業のRiotBlockchainなど関連銘柄が買われた。国内の東京株式市場では、大手取引所コインチェックを運営するマネックスグループやbitbankを持分法適用関連会社とするセレスなどが買われている。

一方、今後想定し得る懸念材料として、テーパリング(量的緩和縮小)議論が本格化して金融相場の不確実性が高まれば、仮想通貨市場も間接的に影響を受けるおそれが高い。

アルトコインも全面高となっており、Coinmarketcap(CMC)時価総額10位でDeFi(分散型金融)銘柄のUniSwap(UNI)が前日比+10.58%となったほか、大型アップグレード「ロンドン」を実行したイーサリアム(ETH)が前日比+6.24%、CMC9位のポルカドット(DOT)が前日比+5.83%と強い。

Messari

Defi Pulseのデータを参照すると、DeFiプロトコルへの預け入れ総額を示す「Total Value Locked(TVL)」は8兆円規模まで急回復しており、イーサリアムの価格高騰を背景にしたDeFi(分散型金融)市場への資金の再流入が見て取れる。

defipulse.com

先導しているのは、レンディングプラットフォームのAave、Compound、Curve Financeだ。

関連:ビットコイン再び4万ドル台回復、トレンド転換の予兆あり

ハッシュリボンに買いシグナル

ビットコインの「Hash Ribbons(ハッシュリボン)」にて、買いシグナルが点灯しかけている(一部指標では点灯済)。ハッシュリボンは、BTCのハッシュレート(採掘速度)について、30日移動平均線と60日移動平均線の2つを観測することで、マイナー動向から相場を予見するための指標の1つ。

マイナーの”降伏シグナル”を意味するデッドクロスを経て、ゴールデンクロスへ転換した場合、採算割れを起こした弱小マイナーたちが淘汰され、効率的なマイナーが台頭するなど世代交代が進んだことを示唆する。

直近のデータでは、「Buy」シグナル点灯後いずれもBTC価格は上昇するなど、比較的信頼度の高いシグナルと言えるが、必ずしも点灯直後から上がり続ける保証はない。

ハッシュリボン(19年11月〜20年11月)

過去のデータを一覧すると、ハッシュリボンの買いシグナルは、歴史上13回しか点灯していない。19年12月には最大-45%のドローダウン(損失)に至ったケースもある。

honestcrypto.io

一方、マイナーの降伏局面では、中国規制当局の締め付けによる大手マイナーの大規模な稼働停止・海外移転といった歴史的に見てもイレギュラーが発生した点は考慮する必要がある。

関連:中国のビットコインマイナー大量撤退で激変する勢力図、新たなマイニング拠点は?=英ケンブリッジ大学の最新データ

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
07/27 土曜日
08:10
マスク氏のX(旧ツイッター)、ビットコインなどの仮想通貨絵文字表示を削除か
イーロン・マスク氏がオーナーのX(旧ツイッター)は、ビットコインなどの仮想通貨絵文字表示を削除した。ドージコイン擁護のためか。
07:35
BitwiseのETH現物ETFの横断幕、NYSEに掲揚
仮想通貨運用企業Bitwiseのイーサリアム現物ETFの横断幕が、ニューヨーク証券取引所に掲げられた。同社は、取引終了のベルを鳴らすことも報告している。
07:05
野村傘下のレーザーデジタル、利回り提供のイーサリアムファンド販売予定か
野村ホールディングスの仮想通貨資産子会社であるLaser Digital(レーザーデジタル)は、イーサリアム現物ETFの代替商品の導入を計画しているようだ。
06:40
米SEC、グレースケールのミニ版ビットコインETFを承認
仮想通貨投資企業グレースケールが提供するGBTCは手数料(1.5%)が最も高く資金流出は続いていたが、新商品を導入し0.15%という業界最安の手数料設定で競争力を高める狙いだ。
06:20
ビットコイン価格が21年後に最大で75億円に到達か、マイケル・セイラー氏の強気予想
ビットコインを最も保有する米上場企業マイクロストラテジーのマイケル・セイラー氏はカンファレンス「ビットコイン2024」で、BTCの今後の強気予想のプレゼンテーションを行った。
07/26 金曜日
17:10
「米大統領選で価格変動 トランプやハリス由来のミームコインの買い方
トランプトークンの概要 ドナルド・トランプ前米大統領とその「Make America Great Again」(アメリカを再び偉大に)というスローガンからインスピレーションを得…
17:10
ヤマハ発動機が初のVTuberコラボNFTを発行、Yamaha E-Ride Baseを訪れて進化可能
ヤマハ発動機が初のNFTデジタルステッカーを発行。横浜のYamaha E-Ride Baseで進化するダイナミックNFTを体験し、限定グッズをゲットできる。
15:13
ビットフライヤーがFTX Japan買収完了、カストディ事業展開へ
株式会社bitFlyer HoldingsはFTX Japanの株式100%を取得し、完全子会社化を発表。8月26日までに社名を変更し、クリプトカストディ事業を展開予定。法制度整備後の暗号資産現物ETF関連サービス提供も視野に入れている。
14:43
Neo Xメインネットが正式稼働 EVM互換でネオのエコシステムを拡張
Neoは高性能EVMベースのサイドチェーン「Neo X」のメインネット正式稼働を発表。クロスチェーンブリッジで流動性と互換性が向上し、エコシステムの可能性が広がる。
14:15
カマラ・ハリス氏のミームコインが過去最高値を記録、大統領候補指名の期待受け
PolitiFiと呼ばれる政治パロディのミームコインが、仮想通貨領域で独自のジャンルを形成しており、カマラ・ハリス副大統領のパロディコイン「 Kamala Horris(KAMA)」が急騰し話題となっている。
12:55
アルトコインETFの未来、ブラックロックが語る現実と可能性
ブラックロックのデジタル資産責任者は、イーサリアム現物ETFが承認されていても他のアルトコインETF誕生には困難があると話した。
12:14
仮想通貨相場反発、ビットコイン・カンファレンスのトランプ登壇に関心集まる
昨日までの大幅下落とは打って変わり暗号資産(仮想通貨)相場は反発した。強気シグナルのハッシュリボンが点灯しているほか、今週末にはビットコインカンファレンスに米国のトランプ前大統領が登壇予定であり、投資家の関心が集まる。
11:00
トランプ前大統領の陣営、4〜6月期で仮想通貨で6億円の寄付金調達
トランプ前大統領は、ビットコインなど仮想通貨で6億円以上の選挙資金を調達。「ビットコイン2024」でもさらに資金を集める予定だ。
10:30
BTCが290万ドルに到達するシナリオ、VanEckが公開
仮想通貨ビットコインが2050年までに290万ドルに到達するシナリオをVanEckのアナリストが公開。このシナリオを実現するための条件を説明している。
10:00
ソラナ初事例、パラオ共和国がデジタルID発行
主権国家が仮想通貨・ブロックチェーンであるソラナ上で、法的アイデンティティを発行する初めての事例となった。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア