はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

新規上場のAptos (APT)、トークノミクスの詳細は

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

APTのトークン経済モデル

12日にジェネシス(最初の)ブロックを生成したAptos(APT)のメインネット立ち上げは、コミュニケーション不足により暗号資産(仮想通貨)コミュニティから批判を集めた。

Aptosの共同創設者Mo Shaikh氏は「もっとうまく出来たかもしれないことを認める」と釈明し、コミュニティの懸念に対処した。

主な原因は、トークン配布計画(トークノミクス)に関する透明性の欠如である。結果的にAPTのトークノミクスは17日に公開されたが、同日にはバイナンスやFTXといった大手仮想通貨取引所がAPTの現物取引の取扱いについて告知しており、Lido Financeの共同創設者であるCobie氏をはじめ多くの有識者が情報公開の遅さを指摘した。

開発企業Aptos Labs(アプトス ラボ)の企業評価額は約6,000億円(40億ドル)に上り、バイナンスやa16z、FTXなど業界大手の投資機関から計450億円以上の資金調達を実施した経緯がある。初期投資家に配布されたAPTが大量に売却されるのではないかと、一般投資家が不安を募らせた。

17日に公開された文書によると、ほとんど全ての初期投資家はAPTの割り当てがロックアップされており、数年かけて権利を確定させる契約条件が盛り込まれている。全体的に、APTのトークノミクスは、ステーキング報酬を除き、L1チェーンの初期配布計画として特段珍しい要素はない。

関連:FTXとバイナンス、Aptos (APT)の上場実施予定

出典:@moshaikhs

Aptosトークン(APT)の最初の総供給量(10億APT)の内訳:

Communityの割り当て(5.1億APT):1.25億APTは最初にリリースされ、残りは10年かけて1/120ずつ毎月配布される。1.25億APTは、エコシステムプロジェクトへの助成金や成長イニシアチブに設置され、特定のマイルストーン到達時に付与される。

なお、Communityの割り当てのうちの20,076,150 APTは、インセンティブテストネット運用やテストネット版NFT(APTOS:ZERO)ミントに参加した110,235ウォレットに無料配布される。

Foundation割り当て(1.65億):Aptos Foundationをサポートするために最初に5,000,000 APTが利用可能になる。残りは10年かけて毎月配布される。

Core Contributors(1.9億APT)及びInvestors割り当て(1.34億APT):4年間のロックアップスケジュール。ステーキング報酬を除き、最初の12か月間はAPTを取得できない。メインネットのローンチ後13か月目~18か月目まで3/48ずつロック解除される。以降、1/48ずつ解除され、4年目に残りの全トークンがロック解除される。

関連上値の重さ目立つビットコイン、Aptos(APT)が大手取引所に一斉上場

ステーキング報酬

留意すべき点はステーキング報酬である。リリースによると、「これらのトークン(CommunityとFoundationへの割り当てを含む)の多くは、ネットワークを保護するためにメインネット公開時にステークされており、「現在、ネットワーク上のトークンの82%以上」に上る。

APTネットワークではロック解除されたトークンと、ロックされているトークンの両方をステーク可能。報酬は全て30日ごとに配布可能になる仕様。最大報酬率は当初年率7%とされ、下限値3.25%まで毎年1.5%ずつ減少する。

比較として、競合とされるソラナ(SOL)の当初のインフレ率は年間8%で、毎年15%ずつ減少し、長期的なインフレ率は1.5%に固定される。

関連:バイナンスやFTX、 Aptos (APT)のパーペチュアル取引も提供へ

出典:APTOS

ネットワークのパフォーマンス想定とステーキング量に基づいた、今後10年間のAPT予想供給量は上図の通り。

執筆時点にバイナンスでAPTは約7ドルで取引されており、時価総額9億ドルは市場59位(CoinGeckoより)。総供給量を加味した時価総額は約69億ドルで市場12位のポルカドット(DOT)の同じ指標に匹敵する。

出典:CoinGecko

トークンの適正価格を評価するには、エコシステムの動向とAPTの需要を別途分析する必要がある。Aptosは、DeFi、NFTおよびゲームなど様々な分野での利用が見込まれており、メインネット公開前から100以上のプロジェクトがエコシステム内に構築されていた。

関連:元Metaエンジニアらが開発する新ブロックチェーン「Aptos」とは

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
10/20 月曜日
12:04
仮想通貨マイナー株価、ビットコイン上回る上昇 AIシフト背景に
仮想通貨マイニング企業のパフォーマンスが年初来2.5倍超上昇しビットコインを上回っている。アイリスエナジーやサイファーマイニングなどAI・HPC事業への転換が株価上昇の背景だ。
10:40
中国IT大手、当局介入でステーブルコイン計画を中断=FT紙
中国政府が複数のテック大手による香港でのステーブルコイン発行計画に介入。人民銀行は民間通貨発行やデジタル人民元への影響を懸念。香港は5月に世界初の包括的規制を施行したばかり。
10:15
仮想通貨トレジャリー企業の”錬金術”時代は終焉か=10x Research見解
10x Researchが仮想通貨トレジャリー企業のNAV暴落を分析した。ストラテジーやメタプラネットなどのDATは新たなビットコイン戦略への転換を迫られていると解説している。
10/19 日曜日
14:00
今週の主要仮想通貨材料まとめ、ビットコイン市場回復の鍵やリップル社の事業拡大など
前週比で振り返る仮想通貨市場の最新動向。ビットコインやイーサリアム、BNB、XRPなどの主要銘柄の騰落率や注目材料を一挙紹介。市場トレンドと関連ニュースを詳しく解説する。
13:55
金融庁、銀行の仮想通貨投資解禁を検討=報道
金融庁が銀行によるビットコインなど仮想通貨の投資目的での取得・保有を可能にする制度改正を検討しているようだ。銀行グループの仮想通貨交換業者登録も可能にし、個人投資家の環境整備を図る。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|バイナンスのユーザーへの救済金配布に高い関心
今週は、トランプ・ショックを受けた仮想通貨取引所バイナンスによるユーザー補償、メタプラネットの企業価値指標mNAVの低下に関する記事が最も関心を集めた。
10/18 土曜日
13:55
OneKeyが12万件のビットコイン秘密鍵脆弱性を報告、トラストウォレットに影響か
ワンキーがリブビットコイン・エクスプローラー3.xの脆弱性により約12万件のビットコイン秘密鍵がクラッキング可能になると報告した。トラストウォレットなど複数の製品が影響を受けている模様。
13:50
オープンシーが2026年1QにSEAトークン発行予定、供給量の50%をコミュニティへ配布
オープンシーCEOが2026年第1四半期のSEAトークン発行を発表した。総供給量の50%がコミュニティに配分され、収益の50%が買い戻しに使用される。ステーキング機能も実装予定だ。
13:05
G20、グローバルな仮想通貨規制の不足を指摘 ステーブルコインの課題も
国際的な金融監督機関FSBが、ビットコインなど仮想通貨の規制実施状況を評価する報告書を発表。各国規制の断片化と一貫性の欠如を指摘し、ステーブルコイン監督の課題も述べた。
10:55
著名ユーチューバー「ミスタービースト」、仮想通貨取引所商標を申請
登録者4億4600万人のユーチューバー、ミスタービーストが仮想通貨取引やDEX運営を含む金融プラットフォームの商標を申請した。バンキングや投資サービスも提供する計画だ。
10:05
決済大手ストライプ支援のL1チェーン「テンポ」、750億円を調達 イーサリアムOBが参画
ストライプとパラダイムが支援する決済特化型L1ブロックチェーン「テンポ」が750億円を調達した。評価額は7,500億円に達し、著名イーサリアム開発者も参画する。
09:30
スイス当局、FIFAのNFTプラットフォームを違法賭博として刑事告発
スイス賭博監督局がFIFAのブロックチェーン型NFTプラットフォームを違法な賭博サービスとして刑事告発した。参加に金銭的賭け金が必要で、賞金獲得が抽選で決まる仕組みが宝くじやスポーツベッティングに該当すると判断された。
08:35
オープンシーがNFT特化から事業転換、22チェーン対応の仮想通貨取引所に=報道
NFT市場の崩壊を経たオープンシーが、22ブロックチェーン対応のマルチチェーン仮想通貨取引アグリゲーターに転換すると報じられた。
07:45
アーサー・ヘイズのMaelstrom、仮想通貨企業の買収ファンドを計画
アーサー・ヘイズ氏は、仮想通貨企業をターゲットにした企業買収ファンドの構想があることを明かした。ファンドの規模は370億円超で、投資インフラや分析プラットフォームなどのサービスプロバイダーに特化する。
07:02
Huobi創設者が1500億円規模のイーサリアム保有企業設立へ、アジア投資家が参画
中国の仮想通貨取引所Huobi創設者リー・リン氏が、アジアの初期イーサリアム支援者らと10億ドル規模のデジタル資産信託を立ち上げる。ナスダック上場企業買収を交渉中で、2-3週間以内に発表予定だ。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧